福島へ桜旅⑥ 〜郡山 三春・前編〜 (original) (raw)
三春町や郡山市は、美しい一本桜が数多く点在しているエリア。
滝桜を見た後、周辺をまわってみることに。
福島の桜旅の二日目。
滝桜を見た後、どこへ行くか、はっきりとしたプランは立てていなかった。
三春町や郡山市には、滝桜の子孫も多く、見応えあるしだれ桜がたくさんある。
開花情報を見る限り、まだ少し早いような気もしたが、懐かしい桜を巡ってみた。
⑭ 紅枝垂地蔵ザクラ
福島県の桜番付で、東の横綱は滝桜。
そして西の横綱に選ばれているのがこの紅枝垂地蔵ザクラ。
名前の由来は木の根元にある地蔵堂。
赤ん坊の短命、夭折の難を逃れるため、人々がこのお地蔵様に願をかけたといわれている。
三春滝桜の娘といわれる樹齢約400年のしだれ桜で、
郡山市の天然記念物に指定されている。
背丈は母親の滝桜よりも少し高く、翼のように広げた枝に、濃いピンクの花を咲かせる。
花を咲かせた枝もあったが、見頃には少し早かったようだ。
ちなみに満開になればこんな感じ。花のボリューム感は母親似ですね。(2017.4.24撮影)
⑮ 五斗薪田桜
丘の上にポツンと立つ枝垂れ桜で、「丘の上のビーナス」とも呼ばれる美しい桜。
滝桜の子孫といわれ、樹齢は約150年。
五斗蒔田(ごとまきだ)という変わった名前はここの地名から付けられた。
以前来た時に、ここで写真を撮っていた人が
向こうに下りて反対側から見るのがこの桜の「正面」だと言っていたが、
丘の上に立つこの桜は、どこから見ても様になる。
この桜もまだ咲き始めという感じ。
途中、カメラマンらしき人が車でやってきたが、咲き具合を見るとすぐに帰っていった。
あら、こうして見頃前の桜を静かに愛でるのもオツなもんですよ… (強がっております)
ちなみに満開になればこんな感じ。丘の上からは遠く安達太良山も望める。(2017.4.24撮影)
⑯ 瑞雲寺のしだれ桜
のどかな里の風景を見ながら、次に向かったのは瑞雲寺。
道路脇にある石段の先に枝垂れ桜が見える。
ここも見頃には早かったが、かわいいピンクの花を付けていた。
眼下の里に身を乗り出すように伸びている枝。
優しい顔の六地蔵。桜はまだ早かったが、静かな境内に癒された。
⑰ 雪村桜
次に向かったのは雪村桜。
室町時代後期から戦国時代にかけて活躍した画僧・雪村が晩年過ごしたとされる雪村庵。
その前に樹齢約400年のしだれ桜が立っている。
道路から少し奥まった静かな空間。
背景に竹林、庵の赤い屋根、そこに立つ桜は日本画のような雰囲気。
現在の庵は後世に建てられたものだが、落ち着いた佇まいで周りの景色に溶け込んでいた。
庵のまわりに垂れ下がる無数の細い枝。風情を感じる桜だった。
福島の桜旅、長くなってますが次がラスト。
あと1回お付き合いください。