続・2023年のソメイヨシノ韓国起源説 (original) (raw)

さて、本日は一連のソメイヨシノ韓国起源説に関連し、動画版のコメント等をみて、いくつか追加で説明を書くことにしました。

初めて来られた方はまずこちらを先に読む事をお勧めします。

ブログ『日韓問題(初心者向け)』を始めた理由 - 日韓問題(初心者向け)

**注意 ・このブログは「日韓の価値観の違い」を初心者向けに扱っています

・当ブログのスタンスは「価値観に善悪や優劣は存在しない」というものです

・相手が不法を働いているからと、こちらが不法をして良い理由にはなりません

・自身の常識が相手にとっても常識とは限りません、「他者がそれを見たらどう思うか」という客観性を常に持ちましょう

・日常生活で注意する程度には言動に注意を心がけてください

ソメイヨシノ韓国起源説の特徴として、そもそも韓国人達の大部分は栽培種と交雑種の区別がついていなかったり、それどころか王桜のうちソメイヨシノと「似る」木は1本しかない事を国や自治体の人間すら理解しているか怪しいうえに、専門の学者たちはこの誤解を積極的に解こうとしていない。

この状態でなぜ彼らがここまで起源に拘るかを突き詰めていくと、「生物主権」という聞きなれない言葉に繋がるが、これは「占有権」や「主導権」のような概念に近く、序列社会で勝者総取りの韓国では、自分達の物と訴えることでそこから得られる利益を独占できると考えている節がある。

またこれに関連し、国際社会でこの「生物主権」実現のため、「既成事実化」を確立させようとする動きがあり、この既成事実化には移民者や海外養子縁組者をロビー要員として活用する韓国政府のプログラムが関わっている可能性が非常に高い。

※本文中のリンクは引用の元記事、或いはウェブアーカイブウェブ魚拓(別サイト)へのリンクです。

以下から本文

1:栽培種を理解していない

ソメイヨシノ「日本産?」物議を醸す国立樹木園、「修正」の後続研究
JIBS済州放送(韓国語) 2023.03.28
https://n.news.naver.com/mnews/article/661/0000022467

王桜「日本産?」論難自招国立樹木院、「正す」後続研究
「根拠薄弱」「植物主権渡す」批判 国立樹木院、今回はどうだろうか?
古びた王桜は「日本産」ルーマーを完全に払拭、3年間の研究推進

「日本産だ」、「我が自生植物だ」をめぐって、長い間議論を呼んだ王桜の起源を明らかにする研究が推進されます。

先立って数年前、山林庁・国立樹木院が街路樹として広く植わる「王桜」を、日本産であるかのように解釈できる内容を発表し、自ら招いた論争を正すための後続研究です。

3月28日、山林庁・国立樹木院によりますと、今年から3年間、王桜(Prunus x yedoensis ※ソメイヨシノの学名)の起源と自生可否などを確認するための研究を推進します。

研究課題名は、「王桜(Prunus x yedoensis)の分類学的検討のための、現地調査および人文・歴史学的研究」。

今回の研究は、国立樹木院が「済州王桜」と「王桜」の種を区分し、済州王桜は我が国の自生植物ですが、王桜は日本産であるかのように解釈が可能な発表をしたことを正すための後続研究として、見ることができます。

研究課題名は「ソメイヨシノ(Prunus x yedoensis)の分類学的検討のための現地調査及び人文・歴史学的研究」。国立樹木院は今回の研究を通じて、2018年に韓国特産植物であることが国際的に認定を受けた済州王桜(Prunus x nudiflora)に続けて、王桜(Prunus x yedoensis)の起源を明らかにする計画です。

それゆえ国立樹木院は、韓国山林科学会、韓国植物分類学会など学界による街路樹などとして広く植わる王桜の韓国起源可否を明らかにする研究が必要だという立場を持っていると伝えました。

国立樹木院は2014年、韓半島特産植物の種分化と起源に関する共同研究を行い、済州島漢拏山に自生する済州王桜(Prunus x nudiflora)に対する全ゲノムを完全に解読しました。

このような研究結果は、2018年国際学術誌『Genome Biology』に掲載され、済州王桜が韓国特産植物であることが認定されました。

・元研究所長の「良心宣言」、政界にまで広がった「さくら」論争
我が国にある桜の木が日本産かどうかという論争は、実は以前からありました。

しかし、この論争が激化した決定的なきっかけは、2018年9月国立樹木院から配布された一件の報道資料のせいです。

当時、「世界初、『済州島自生王桜』ゲノム解読」としたタイトルの報道資料には、韓国内の大学研究陣が世界初となる済州島自生王桜の全ゲノムを完全解読し、これにより済州王桜と日本王桜は起源と種が異なることを明らかにしたという内容が盛り込まれています。

端的に言えば、ソウルの桜の名所であるユンジュンロをはじめとした全国に街路樹として多く植えられている王桜と、済州島・漢拏山(ハンラサン)の一部地域で自生することが確認された済州産王桜が、完全に違う種だという趣旨です。

実際、国立樹木院が属する山林庁は2018年、自生種として登録されていた済州産王桜をそれぞれ済州王桜(自生種)と王桜(栽培種)として区分し、国家標準植物目録に登載したことが分かりました。

「自生種」は我が国で元来より育った在来植物、「栽培種」は外部から持ち込んで育つ植物と解釈できます。

王桜を主題として生物学博士学位を取得したキム・チャンス氏(元・国立山林科学院暖帯亜熱帯研究所所長)は昨年4月、済州でこの問題と関連した別途の記者会見まで行い、王桜が日本産だという国立樹木院側の主張は根拠のない流言だと批判しました。

キム・チャンス博士は当時、「国家標準植物目録内の自生植物から2020年に王桜を削除し、公式的に韓国固有種の地位を剥奪した」とし、「これは王桜が日本原産だという日本の主張を受容し、結果的に王桜の生物主権を日本に無償譲渡したことになった」と批判しました。

さらに、「根拠が薄弱な桜の関連研究結果によって、我が国の在来植物である王桜に『倭色』を着せられるのが残念で、今回記者会見を通じて真実を知らせることになった」と言い添えた。

政界からも関連した苦言が出てきました。

昨年10月、国会農林畜産食品海洋水産委員会所属のウィ・ソンゴン議員(民主党、済州西帰浦)は、「山林庁の、王桜が日本種だという間違った認識拡大に責任がある」と指摘しました。

さらに、「今後、全数調査をはじめとする徹底した研究を通じて、皆が認めることができる王桜に対する研究結果を導き出さないといけない」と話しました。

この記事の中に「国立樹木院が「済州王桜」と「王桜」の種を区分し、済州王桜は我が国の自生植物ですが、王桜は日本産であるかのように解釈が可能な発表をしたことを正すための後続研究」と書かれています。

そして「端的に言えば、ソウルの桜の名所であるユンジュンロをはじめとした全国に街路樹として多く植えられている王桜と、済州島・漢拏山(ハンラサン)の一部地域で自生することが確認された済州産王桜が、完全に違う種だという趣旨です」と、ソメイヨシノと王桜が遺伝子的に別物であること説明した韓国の山林庁の発表に不満を持っている事がわかります。

ここで重要なのは、王桜と呼ばれる桜は済州島の漢拏山に自生するエドヒガンとオオヤマザクラの自然交雑種であり、そのうちの1本が「ソメイヨシノに似ている」というだけである事、またソメイヨシノエドヒガンと「オオシマザクラと山桜の交雑種」の交雑種のうちの1本を、挿し木等で増やした栽培種であるという事が全く理解されていないうえに、山林庁もそのことを積極的に説明していない事です。

エドヒガンと「オオシマザクラと山桜の交雑種」から派生した栽培種のソメイヨシノのほかに、エドヒガンと「オオシマザクラと山桜の交雑種」全般をソメイヨシノと呼ぶ場合もあるそうですが、ややこしいのでここでは栽培種のみを扱います。

さらに問題なのが、過去にどこかで説明したことがありますが、これを説明しても「日本が王桜とオオシマザクラを交雑させ園芸種にした」と、何があっても起源を主張し堂々巡りになる事です。

「花の戦争…桜の花原産地は'韓国'」
KBS NEWS(韓国語)2014.04.03
https://news.kbs.co.kr/news/view.do?ncd=2838738

<アンカーメント>

最近の桜で全国各地が壮観を成していますよね?

この桜はほとんど王桜で、韓国をはじめ、日本で最も多く見られる種類です。

ところが日本がこの桜の原産地も歪曲しているそうです。

何が起きているのか、イム・ジェソン記者と詳しく調べてください。

<質問>
桜の原産地 人々はどのように知っていますか?<回答>
韓国と日本の市民に直接聞いてみました。

画面で見てください!

<インタビュー>ヤンチャンソク(忠北清州市加慶洞):「私が知っているのは日本の花として知っています。元の日本の菊は桜ではありませんか?」

<インタビュー> 池ヶ谷(日本人):「(桜)はやはり国を代表する花で日本人の心を表現してくれる花だと思います。」

このように普通の日本桜として知っている人が多いです。<
それでは、桜の原産地のどこですか?<回答>
去る1908年済州島を訪れたフランス人神父「タケ」が漢拏山の中腹でソメイヨシノの自生地を発見します。

文献を見てみましょうか?

朝鮮総督府でも我が国全域を直接回答し、桜の原産地が済州島だと明らかにしましたが

、日本の船員が桜を済州島から持ってきて神に献上したという文献もあります。

特に原産地を判断するのに最も重要なのが自生地かどうかですが、

済州島には自生桜が確認されただけで200本以上です。

国立森林科学院キム・チャンス博士の言葉を聞いてみましょう!

<インタビュー>キム・チャンス(国立森林科学院南大亜熱帯森林研究所):「変異がずっと正規分布をしなければなりません。ソメイヨシのイパリの模様がこうなったらこれを基準にして…」

科学的研究結果も桜が韓国産であることを裏付けています。

森林庁が日本と韓国の桜のDNAを分析した結果はもちろん、

米国農林部が最近、日本と韓国の桜の木試料82個を採取して塩基配列などを分析した結果でも、済州の王桜と日本の桜が遺伝的に同一であることが確認されました。

<質問>
ところで、日本は桜の原産地が自国だと主張していませんか?

<答弁>
先に文献で桜の原産地が済州だと認めていた日本が光復後、突然態度が突変しました。

日本の桜と済州島ソメイヨシノは全く違う種だということです。

先に見た韓国とアメリカの遺伝子研究の結果にもかかわらず、日本は自生種の江戸ヒガンと大島桜の雑種交配で済州王桜の「ソメイヨシノ」が生まれたと主張しています。

日本の専門家の言葉を聞きましょうか?

<インタビュー> 勝木(博士/日本森林総合研究所):「桜は本来日本に自生しており、私たちが見る桜はソメヨシノを含めて栽培された品種です」

しかし、いざ日本は自分たちの桜の自生地はまだ探しているという立場です。

自生地をまだ知らないということです。

<質問>
日本はこの桜も外交的に利用していると思いますか?

<回答>
はい、ご覧の画面が大規模な桜まつりが開かれるアメリカワシントンDCフォトマク川辺です。

去る1912年日本東京市場が桜3千本をプレゼントしたことがきっかけとなりました。

第二次世界大戦当時、日本が真珠湾を襲撃し、桜を切り出す動きがあったが、

李承晩前大統領が桜の原産地が韓国であるという事実を知らせながら維持されました。

日本はこの桜が日本産だと主張していますが、この花すらも済州王桜と同じ種であることが確認されました。

このように私たちが無関心な間日本軍国主義の象徴でもある桜は、アメリカとヨーロッパに木が伝わったり、各種キャラクター商品化を通じて日本を知らせる外交的手段として着実に活用されている実情です。

国境を越えて間違った認識が根付いている状況ですが、今でも正すための努力が必ずなされなければならないものと見られます。

こちらも以前紹介した、KBSが日本の森林総合研究所職員を騙して取材し、ソメイヨシノ韓国起源説を韓国内で最も有名な起源説にした原因の番組なのですが、このなかで「しかし、いざ日本は自分たちの桜の自生地はまだ探しているという立場です。」「自生地をまだ知らないということです。」となっています。

更には「日本はこの桜が日本産だと主張していますが、この花すらも済州王桜と同じ種であることが確認されました」と書かれており、まるでソメイヨシノや王桜が「そういう独立した種」であるかのようなイメージを持たせ、韓国人達に「韓国の桜が日本に奪われる」という危機感を持たせる原因になります。

[キム・ジョンソプ特別寄稿] 王桜起源検証
漢拏日報(韓国語) 2022. 04.18
http://www.ihalla.com/article.php?aid=1650207600724407099

最近、「王桜起源論争」が熱い。東京上野公園で発見されソメイヨシノと呼ばれる王桜に1901年、Prunus yedoensisという学名がつけられて、済州の漢拏山自生地で発見された王桜に1912年、Prunusyedoensis var nudifloraという学名が付けられたが、形態が類似して肉眼で区別することが難しかった。これで、済州王桜1種と東京王桜1種の起源論争が最近まで花形などの形態分析、母系である葉緑体遺伝子分析、全体遺伝体分析によって進められた。

起源分析の一部は事実だが、見落とした結果が発生したのは前提となった桜の木の分析に因る。遺伝子や遺伝体分析を通じて、王桜が1世代交雑種であることが確認されたが、結果を精密分析してみると遺伝的多様性が多い済州王桜は、下礼里、奉蓋洞(ボンゲドン)、観音寺(カヌムサ)で少なくとも3種で、これを東京王桜1種と比較してみて、同一だという結論と、違うという結論が同時に導き出された。2018年ゲノムバイオロジーで発表された論文の済州王桜遺伝体分析結果から、4種の奉蓋洞王桜は東京王桜と異なって、1種の観音寺(カヌムサ)王桜は東京王桜と同じ種と分析された。2019年DNAリサーチで発表された東京王桜であるソメイヨシノの遺伝体分析結果は、奉蓋洞王桜と比較して違うことを改めて確認して日本の主張を強化したが、観音寺王桜との比較がなく、ソメイヨシノの父系はオオシマ桜ではないことを確認した。この結果は、これまで日本が主張してきたソメイヨシノがオオシマ桜を父系とした雑種であることを否定する結果であり、日本のこれまでの主張が虚構であることを確認したのだ。

これまでの研究結果をそれぞれを再分析してみると、下礼里王桜3-1は母系が異なる東京王桜と最も違いがある別の種で、奉蓋洞王桜は東京王桜と母系は同じだが父系が別の種で、観音寺833は東京王桜と母系と父系が同一である同じ種の可能性が高くなった。すでに部分的な遺伝体分析で、観音寺王桜と東京ソメイヨシノが同一の種であり、観音寺王桜の母系は済州のエドヒガン桜であることと、東京ソメイヨシノの父系はオオシマ桜ではないことが分かった。

これをより明確に証明するためには、まず漢拏山自生地で育つ樹齢170年以上の観音寺王桜と、日本上野公園で栽培されて発見されてから140年以上になる東京王桜ソメイヨシノの遺伝体分析で同じ種であることを確認した後、可能性のある済州のオオヤマ桜の父系とエドヒガン桜の母系、日本が主張するオオシマ桜と日本のオル桜であるエドヒガンを一緒に遺伝体水準で親子確認分析すれば、観音寺王桜が済州で自生する父系と母系から誕生したという結論を得ることができて、少なくとも日本の父系と母系よりも相同性が高いことが確認できる。

このような結果は、王桜発祥地は世界唯一済州漢拏山であって、日本王桜は単純栽培種であることを明確にして、日本の学者たちの人為的交雑によって王桜が作られたという主張を検証して、真実を正すことができる韓国科学技術の発展像を世界中に刻印するきっかけになるだろう。

記事では、最初から「東京上野公園で発見されソメイヨシノと呼ばれる王桜に1910年、Prunus yedoensisという学名がつけられ」と書かれており、まるでソメイヨシノが20世紀に「発見された」かのように書かれています。

そして、韓国の山林庁が2018年にゲノムバイオロジーに「ソメイヨシノと王桜は別の桜」と発表した論文に反論「観音寺王桜との比較がなく、ソメイヨシノの父系はオオシマ桜ではないことを確認した。この結果は、これまで日本が主張してきたソメイヨシノがオオシマ桜を父系とした雑種であることを否定する結果であり、日本のこれまでの主張が虚構であることを確認したのだ。」と書かれています。

これなのですが、まず山林庁は韓国で王桜とされている4本の木とソメイヨシノの遺伝子比較を行い、3本はソメイヨシノと全く異なり、1本はソメイヨシノと同じと結論を出しました。

この事から解るのは、王桜と思われていたうち1本が実はソメイヨシノだったというだけなのですが、なぜか記事では「観音寺王桜と同じという事はソメイヨシノオオシマザクラエドヒガンの交雑種であるという事の否定だ」という、おかしな結論になっています。

何を言っているのかよく分からないでしょうし、私もかなり悩んだのですが、恐らく「観音寺の桜は王桜」という前提で、「であるなら日本固有種のオオシマザクラとの交雑はあり得ない」ので「ソメイヨシノオオシマザクラエドヒガンの交雑種という日本の主張はあり得ない」という事なのでしょう。

このことから、彼らは単に栽培種と交雑種の違いを理解していないというだけではなく、この「誤解」を解いても問題は何一つ解決しないという事がわかります。

2:生物主権

ここで疑問になるのが、「ではなぜ韓国人達はここまで強引な解釈をしてまで起源に拘るのか」という事です。

以前から説明しているように、韓国ではすでに桜の花見が定着し日常に組み込まれ排除は難しいため、植えられている桜の大部分は日本起源の桜という事を感情的に受け入れられないという事が理由として挙げられます。

そして実のところ原因は他にもあります。
最初に取り上げた記事の中に、こんな記述があります。

ソメイヨシノ「日本産?」物議を醸す国立樹木園、「修正」の後続研究
JIBS済州放送(韓国語) 2023.03.28
https://n.news.naver.com/mnews/article/661/0000022467

(一部抜粋)
キム・チャンス博士は当時、「国家標準植物目録内の自生植物から2020年に王桜を削除し、公式的に韓国固有種の地位を剥奪した」とし、「これは王桜が日本原産だという日本の主張を受容し、結果的に王桜の生物主権を日本に無償譲渡したことになった」と批判しました。

さらに、「根拠が薄弱な桜の関連研究結果によって、我が国の在来植物である王桜に『倭色』を着せられるのが残念で、今回記者会見を通じて真実を知らせることになった」と言い添えた。

「これは王桜が日本原産だという日本の主張を受容し、結果的に王桜の生物主権を日本に無償譲渡したことになった」と、「生物主権」という聞きなれない言葉が出てきます。

立法情報 外国の立法 (2012.5) 国立国会図書館調査及び立法考査局 【韓国】 生物多様性保全及び利用に関する法律の制定
海外立法情報課・藤原 夏人
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3491896_po_02510208.pdf?contentNo=1

(一部抜粋)
政府は生物多様性法制定を、名古屋議定書発効に先立ち、生物主権(自国の生物種に対する権利)の強化に対応する基盤整備と位置づけており、実効性をさらに高めるため、名古屋議定書の実施法として、別途「遺伝資源へのアクセス及び利益の共有に関する法律案」を 2012 年の国会定期会(常会に相当)に提出する予定である。

調べてみると、いわゆる農業生産物に関する知的財産権に関する単語のようです。

※一応、英語で「Biosovereignty」と検索すると、以下のようなトルコ政府に対するハンガーストライキの記述が出て来るのですが、恐らく単なる偶然で関係はないです。

ジョン・フィネガン | 貧困としてのネクロレジスタンス
ギスレーヌのページ(英語) 2019年6月5日
https://blogs.law.columbia.edu/praxis1313/john-finnegan-necroresistance-as-destitution/

ただし、韓国の場合いわゆる「自国の生物種に対する権利」というだけではなく、もっと広範囲に「〇〇主権」という単語を使っており、例えば次の事例では

独島の生物遺伝資源を研究、生物主権の確立へ
聯合ニュース 2009.04.01
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20090401001600882

独島の生物遺伝資源を研究、生物主権の確立へ

大邱1日聯合ニュース大邱地方環境庁と嶺南大学の独島研究所が、独島の自然生態系と生物の遺伝資源(DNA)調査研究を共同で進める。

両機関は1日、独島生態系の変化を持続的に観察し、生物資源と生物遺伝子情報を確保し、自然生態系保全と生物主権を確立する方針だと明らかにした。まず、ことしは独島の植物相や植生など7分野にわたりモニタリング活動を行い、新たな植物種に対する調査を実施する計画だ。また、植物の流入ルートや種の起源、集団内の遺伝的多様性を分析するため、各種植物のDNA分析を実施し、研究結果を遺伝子情報バンクに登録する。独島が生態的に完全な韓国領土だと立証する一方、独島生物のDNAを引き続き研究する方針だ。特に独島植物相においては、外部流入種の分布と拡散が生態系に及ぼす影響を重点的に観察し、流入種の除去を慎重に検討する予定だ。

両機関は3日、嶺南大学で「独島生物資源共同研究協約式」を行う。

竹島の占有を既成事実化するための手段として生態調査を行っており、そのなかで大邱地方環境庁と嶺南大学が「独島生態系の変化を持続的に観察し、生物資源と生物遺伝子情報を確保し、自然生態系保全と生物主権を確立する方針」と書かれています。

このことから、韓国における「生物主権」というのは、たとえば何らかの生物に関する産業的な価値等に関する権利等のことではなく、もっと広範囲に「占有権」や「主導権」のような概念を含む単語であるという事がわかります。

これはどういうことかというと、元々韓国は儒教朱子学に根差した徹底した序列社会であり、とにかく、まず人間関係において「どちらが上か下か」という事が重要視されます。

参考記事
なぜ韓国語で会話をする前には必ず「序列」を確認しなければならないのか
文春オンライン 2020/07/06
https://bunshun.jp/articles/-/38737

そして元々韓国では「約束」の概念が希薄であり、約束の概念の代わりに序列が存在しています。

参考記事
日本人と韓国人とでは「約束・契約」の概念が全く違う - 日韓問題(初心者向け)
【日韓問題】日韓で異なる「約束」の概念 - 日韓問題(初心者向け)

その結果、韓国では「序列の上位者が総取り」のような状況が当たり前であり、徹底して自分達の権利を主張し占有し主導権を握らないと全てを奪われただ搾取される側に回る事が多いです。

なのでソメイヨシノの場合でも、韓国人視点では「日本人が韓国の桜を奪って利益を独占している」というように見えているわけです。
なので、「山林庁は王桜の生物主権を日本に無償譲渡した」という、日本人から見ると何を言っているのか理解不能な反応になるわけです。

3:大規模なロビー

「23万海外養子縁組者は大切な国家資源」
世界日報(韓国語) 2006-03-10
https://www.segye.com/newsView/20060309000620

「今や23万人と推定される海外養子を国家レベルで活用する方策が必要です。先進国で高等教育を受けて社会的地位を得ている人々の喪失感を満たしてやって、ルーツが韓国にあることを誇りに感じるようにしてやらねばなりません。」

最近訪韓した、在欧韓人総連合会の金ダヒョン会長(68)は、ヨーロッパ地域の韓国人養子後援会の父と呼ばれている。金会長は1984年、自分が経営していたアムステルダム市内のレストランの2階に教育施設を設置して、ヨーロッパでは初めて民間レベルで海外養子の教育と交流を始めた。その後、金会長は2005年にはゼロから世界韓国人養子後援会を設立し、私財を投じたほか政府の一部支援を得て韓国人養子のための事業を推進した。

「韓国人養子がたくさんいるヨーロッパに暮らしてみて、彼らが可哀そうで始めたのですが、今では各地域別に韓人会がそれぞれ養子後援会をよく運営していて幸いです。」

現在ドイツやイギリス、フランスなど大部分のヨーロッパ諸国には韓国人養子の集まりがあり、彼らと交流のための養子後援会が設立されている。養子後援会が各地域別に設立されてからは、ヨーロッパ地域の韓国人養子らは地域の韓国人と活発な交流をしている。

「韓国人養子後援会では年に2~3回、養子たちと一緒に集まってセミナーをしたり、韓国の食べ物を作って一緒に食べてパーティーを開いたりします。各種スポーツ行事も一緒に行ない、キャンプや年越しの集まりも共にして、養子たちが韓国系2世との友愛を堅める姿を見ると、やりがいを感じます。」

しかし金会長は、「韓国政府の養子政策は間違っている」と批判を加えた。養子を海外に出すのは仕方ないとしても、事後管理がきちんと出来でいないことが問題というのだ。

「海外養子は自分の意思ではなく、実際は海外へと売られて行ったのに他なりません。しかし彼らのうち95%以上は先進国で高等教育を受け、弁護士・医者・教授などの専門職や公務員・会社員として社会の主流に属しているケースが多いのです。彼らを韓国に連れてきて面倒をみ、抱きしめてやって韓国のことをきちんと教えてあげることこそ、韓国を海外にきちんと知ってもらえるようにする過程の一つになるでしょう。」

金会長は、政府の在外同胞政策にも少なからぬ問題があると一喝を加えた。在外同胞を代表するさまざまな組職を作ったことが、全世界の在外同胞の間で反目と葛藤が生じる下地を作ったというのだ。また在外同胞同士が些細なことで外国法廷で争うケースが段々多くなっている点も、慎まなければならないと忠告した。

1970年代にドイツに派遣された鉱夫として渡欧し、オランダに定着した金会長は、ヨーロッパの韓国系社会を代表する人物に数えられる。1989年に組職されたヨーロッパ連合会が有名無実化すると2000年に組職を整備してヨーロッパ韓人総連合会を立ち上げ、今まで率いて来ている。そんな金会長が口にする言葉は、いかにも意味深長だ。

「祖国から良いニュースが聞こえてくることだけを望んでいます。色々と恥ずかしいことが海外に広く知られて、同胞たちの面目を失わせるようなことが無かったらと思います。」

「今や23万人と推定される海外養子を国家レベルで活用する方策が必要」と書かれており、韓国はかつて殆ど人身売買に近い形で養子縁組ビジネスを行っていたのですが、そうして外国へ行った人々を、再び韓国で取り込んで「活用しよう」と呼び掛けているわけです。

徐ギョン徳教授、「佐渡金山の世界遺産登録に反対」10万人の声をユネスコに伝えた
中央日報/中央日報日本語版2022.04.07 09:58
https://japanese.joins.com/JArticle/289679

誠信(ソンシン)女子大学の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授は7日、日本政府が日帝強占期朝鮮人強制動員現場である佐渡金山を国連教育科学文化機関(ユネスコ世界文化遺産に登録しようとすることに反対する韓国人の声をユネスコに伝えたと明らかにした。

この日、徐教授は「皆さんとともに進めた『日本佐渡金山ユネスコ世界遺産登録反対署名』の結果をいよいよユネスコに送った」と伝えた。

日本は江戸時代(1603~1867年)に佐渡金山で高品質の金が大量に生産され世界遺産としての文化的価値があると主張し、朝鮮人強制労働の事実は隠して最近ユネスコ委員会に登録を申し込んだ。

これを受け、徐教授は1カ月間オンラインで登録反対のための署名運動を展開し、国内はもちろん在外同胞、留学生など10万人余りのネットユーザーが参加した。

徐教授はこの署名結果と佐渡金山関連の強制労働事実などを知らせる手紙をこの日、電子メールで発送した。

メール受信者はユネスコ事務総長や世界遺産センター長、ユネスコ加盟国190カ国、世界遺産委員会21委員国、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)加盟国などだ。

徐教授は「強制動員という加害の歴史を隠したまま世界遺産登録を狙う日本政府の意図をユネスコ側にもきちんと知らせたかった」とし、「軍艦島の事例を通じて強制労働を発信するという約束をまだ履行していない日本政府の二重的な態度を告発した」と話した。

また、「ユネスコ側にこれ以上日本の歴史歪曲にだまされず、今回はユネスコの普遍的な価値に合致する賢明な判断を下してほしいと求めた」と説明した。

同時に、徐教授は「佐渡金山に関する世界的な有力メディアの広告執行、多国語映像制作および全世界配布など、今後国際社会に佐渡金山の問題点を着実に発信していく計画」とし「世界的な世論を形成して日本政府を持続的に圧迫していく」と強調した。

いつもの徐坰徳教授が、佐渡金山のユネスコ登録を妨害するため在外韓国人を扇動しているという記事です。

米LAコリアタウンにある公立学校の「旭日旗壁画」、消されることに
2018年12月07日10時47分
[ⓒ 中央日報日本語版]
https://japanese.joins.com/article/896/247896.html

米国LAコリアタウンにある公立学校であるロバート・F・ケネディ・コミュニティ・スクール(Robert F. Kennedy Community Schools)の体育館外壁に描かれていた旭日旗が韓国人の抗議で消される予定だ。

ロサンゼルス統一学区(LAUSD)のロベルト・マルティネス教育長は6日(現地時間)に記者会見を開き、「韓人コミュニティの指摘に共感して、学校と地域社会の保護のために論争のあった壁画を冬休み期間中に消すことにした」と述べた。続いて「歴史の教訓を認識して傷を癒やさなければならないという韓人社会の意見に共感する」と付け加えた。

壁画は2016年5月に行われた壁画祭りの時に画家ボー・スタントン氏が描いたものだ。数棟ある学校建物の間から旭日旗を想起させる模様が見える。韓人社会は壁画が登場した時点から旭日旗模様がナチス・ドイツを象徴する鉤十字(ハーケンクロイツ)と同じだと指摘した。それでも学校やLAUSD、スタントン氏は「そのような意図ではない。全く知らなかった」という言葉だけを繰り返してきた。

これに先立ち、カナダある学校では、廊下の壁に描かれていた旭日旗が韓国人生徒たちの抗議の末に消されることが決まっている。

ユペン大学旭日旗削除再要求する
コリアタイムズ(韓国語) 2014-03-26
http://ny.koreatimes.com/article/845850

▲ニューヨーク韓人父兄協会は旭日戦犯旗削除を要請する書簡をペンシルバニア大学に再発送することを決議した。<写真提供=ニューヨーク韓人父兄協会>

ニューヨーク韓人父兄協会(会長チェ・ユンヒ、ラ・ジョンミ)がペンシルバニア大学内のレストランのステンドグラスに描かれた旭日戦犯旗を削除するよう書簡を通じて再度要請することにした。

同協会は25日、PS189小学校で会合を持って「ペ大から20日に送った書簡に対する返事を受けとったが、旭日戦犯旗を除去するという内容ではなかった。これに伴い、より強力に削除を要求する内容を記した第二次書簡を発送するよう決めた」と明らかにした。

ペンシルバニア大は24日、父兄協会に送られた返事を通じて「旭日戦犯旗が彫られているARCHレストランは1928年、キリスト教聨合会が作ったもので学校に帰属したのは1999年だ。当時、聨合会は各国を象徴する模様をステンドグラスに刻んだが、旭日戦犯旗の他にも中国とフランス、英国などを現わす模様が刻まれている」と説明した。続けて「学生たちに旭日戦犯旗の意味を知らせ、訪問客には音声案内サービスを通じて歴史的意味を説明する。」と付け加えた。

2018年のロサンゼルスの公立学校の壁画や、2014年のペンシルバニア大学のステンドグラスの事例では、在外韓国人達が組織的に圧力をかけ「旭日マーク」へのネガティブなイメージ植え付けを成功させています。

6月発足の在外同胞庁 政府・与党が近く所在地発表へ=韓国
聯合ニュース 2023.04.12
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230412002900882

【ソウル聯合ニュース】韓国政府と与党「国民の力」は12日、「在外同胞庁」新設に向けた準備状況を点検する協議会を開いた。国民の力の朴大出(パク・デチュル)政策委員会議長は会合後の記者会見で「政府・与党は在外同胞庁の所在地に関し、かなりの部分で歩み寄った」とし、「6月5日の発足に支障がないよう、近く所在地を確定、発表する」と述べた。

朴氏は「業務の効率化はもちろん、同胞のアクセス性、政府組織の一貫性、地域との関連性と象徴性、バランスの取れた地域発展など、多様な基準を満たす地域(への設置)が最も適正との認識で一致した」と説明した。

仁川市や光州市など複数の自治体が在外同胞庁の誘致を希望している。一方、外交部は先月の時点で、在外同胞庁の業務の効率化や在外同胞のアクセスを踏まえ「ソウルでの新設が適切だ」との立場を示していた。

朴氏はまた、「政府・与党は在外同胞庁設立とあわせて法的な下支えが必要な部分に対し、在外同胞基本法制定を早期に完了する」と述べた。

国会外交統一委員会の与党幹事で在外同胞庁新設を推進してきた金碩基(キム・ソッキ)議員は協議会の冒頭、4月中に国会本会議で在外同胞基本法を成立させる計画だと説明した。

在外同胞庁は、750万人の在外同胞に対する支援を強化するため外交部の在外同胞政策機能と在外同胞財団の事業機能を統合して外交部傘下に新設される。在外同胞に領事、法務、兵務、教育などのサービスを提供し、在外同胞・団体の交流と協力、ネットワーク活性化、次世代の教育にも力を入れる。

韓国政府も在外同胞庁というものを設立し、「在外同胞・団体の交流と協力、ネットワーク活性化、次世代の教育」を行うとしており、こうした民間を利用したロビー活動のようなものを活発化させています。

ソメイヨシノ韓国起源説において、特にワシントンの桜並木が危険で油断できないのはこうした背景があるのが理由です。

今回書いたように、韓国人達は「起源を主張すればソメイヨシノに対する占有権や主導権を手に入れることができる」と考え、またその手段として「専門家を介さない」在外韓国人を利用し、集団で組織的に既成事実化を図る仕組みを作り上げているからです。

こうした背景があるので、学術的な遺伝子調査の結果は覆せないと考え安心するのは危険なわけです。
彼らは人海戦術で既成事実化を狙っているわけですから。

重要なのは、こうした問題があること、また韓国は何を狙っているのかを、草の根で周知していく事です。
それが結果的に韓国に対する牽制や抑止になるので。

搦め手は正攻法には勝てませんから、「問題を周知する」という正攻法は韓国のやり方には最も効果的であり、逆に無関心は危険という事です。

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