猫の足音 (original) (raw)

猫の足音

今月の絵はサイズが小さめで俳句を添える場所がなくなっちゃいました。で、猫さんだけ。青猫。

まだまだ暑いけれど、ベランダに枯葉が降ってきます。去年より木々の枯色が目につきます。不思議だな。何が違うんだろう。

シモーヌよ、君は好きかい?枯葉踏む足音を

レミ・ド・グールモンの「枯葉」。ちょっと辟易するくらい「シモーヌよ」と呼びかけ続けるけど、恋人の名前をひたすら呼んでいたいってことなんでしょうね。枯葉を踏むたびに、つい口ずさんでしまいますけど、われながらちょっと こっぱずかしい。

でも、猫さんの枯葉踏む足音は好きです。畳を踏むひそやかな音も。シーツを踏んで近づいてくる、かすかな音も。目をつぶって聞いていると、そのまま人の顔踏んずけて通り過ぎて行ったりしますけどね。

絵の青猫は、不意に、こっちの足、噛みそうな顔してますね。甘噛みを知らないタイプ。

青猫の露の夜抜けて露に濡れ おるか