豊田市貝津町『貝津神社』 (original) (raw)
貝津神社。
貴船神社から南東へ5分程の伊保川左岸に鎮座し、社地裏側には愛知環状鉄道が横切っており、道路を隔てた西側に栄岳寺と隣接しています。
江戸時代は三河国加茂郡殿貝津村で、明治11年西加茂郡に属し、同22年伊保村の大字殿貝津となる。
その後も保見村大字殿貝津、猿投町大字殿貝津、豊田市大字殿貝津など編入を繰り返し現在の住所となる。
周辺一帯には当地の盟主を埋葬したと思われる6世紀頃の根川古墳群があり、猿投山南部のこの平野には古くから人が居住する地域で、その後も飯田街道(下街道)が作られるなど、物資移動の要衝地となり古城も点在する地域です。
社頭は県道58号線の貝津町鉄砲迫信号を左折し一筋目を右折した左にあり、貝津町区民会館と敷地を共有しています。
社頭は石造の明神鳥居と右側に村社貝津神社の社号標が立っています。
上は明治24年と現在の鎮座地の比較で、当時の地図にも鳥居の記が見られます。
集落周辺は水田の広がる一帯で、当時の殿貝津集落の中心に鎮座します。
社頭右から境内の眺め、左の寄棟の建物は栄岳寺。
社号標は大正11年、鳥居は昭和17年に寄進されたもの。
鳥居前を守護する狛犬。
鳥居扁額は貝津神社。
鳥居から境内の全景。
左に手水舎、右に社記があり、正面の社殿と本殿左右に境内社が祀られています。
手水舎と龍口。
三本指で凛々しい姿の龍ですが、口元は苦しそうでもある。
境内右の由緒。
「貝津神社社記。
鎮座地
豊田市貝津町柚ノ木83番地
祭神
昭和3年に改築、翌年に神門、玉垣、社務所を改築。
現社殿は昭和43年神明造へ、社務所は平成3年に改築。
境内神社
白山神社・御鍬神社・津島神社・天山祇神社・神明社。
神事 10月12日(または第二日曜日)」
猿投周辺には八王子を祀る神社が多く、この神社もその一つのようです。
「隣村が祀ったからうちも」なんて動機ではなく、数々ある神の中から、八王子を祀った背景は自分自身未だ分かっていません。
拝殿正面全景。
一対の狛犬と入母屋瓦葺の鉄筋コンクリートの拝殿。
拝殿前を担当する狛犬。
寄進年は見忘れましたが、社頭のものに比べ新しいように見えます。
拝殿右側から社殿全景。
左が社務所になります。
貝津神社拝殿額。
拝殿内の眺め。
拝殿内には五三桐と丸に十字紋が見られ、中央の蟇股にも丸に十字紋が入れられており神紋は十字紋だろうか。
拝殿鬼や軒丸瓦にも丸に十字紋が入る。
本殿側面。
本殿後方から拝殿方向の眺め。
本殿は鰹木4本、外削ぎの置き千木が載り、鬼板には五三桐の紋が入れられています。
本殿の裏は一部公園で本殿後方に境内社の覆屋あります。
覆屋右側の社。
他の社には木札が掛けられていたが、こちらにはなく社名は定かではない。
右が吉野の行者、左が稲荷と書かれた木札が掛けられています。
覆屋から本殿後方の眺め。
本殿右側に神明造の社が祀られています。
本殿後方から行くことができず、拝殿左に向かう。
拝殿左から先程の社に通じる参道。
右手の神明造の社は津島神社、左手の社の常夜灯に社名が刻まれている。
貝(具かも?)渓(?)神社とも読め、調べて見たが詳細すら分からなかった。
二社の左から覆屋方向の眺め。
すぐ後方には愛知環状鉄道の線路が続く、電車で訪れるなら貝津駅が最寄り駅になります。