ミスター・ノーボディ (original) (raw)
1973年
「世にも怪奇な物語」*1でヘンリー・フォンダのこどもたちを観、解説で父子の確執を読んだら、ヘンリー・フォンダの映画を観たくなった。
こちらはヘンリー・フォンダが往年の名うてのガンマンだけどおしまいを考えなきゃいけない年令になっている、その心もとなさがちょっといいという話をきいていた。
ミスター・ノーボディというのはテレンス・ヒル演じるフォンダに大いなる関心とリスペクトの念を持つ若者。いまだなにものでもない奴、という意味。主人公の向日性、鮮やかさがとてもいい。
ヘンリー・フォンダの現実主義とヒルの夢想がうまくかけあいになり愛すべき風合いになっている。
マカロニ・ウエスタンと称されるもの、もしかしてちゃんと観るの初めてかも。
サム・ペキンパーや「ワイルドバンチ」の名前が出てきていて、スローモーションなど特徴的な撮り方をしていたから元ネタを知っていたらもっと盛り上がれそうである。ただ、観てなくてもしゃれた展開で楽しめた。
モリコーネの、飄々とした主人公を表現する音楽がとてもいい。音楽に惹き寄せられ、主人公の冒険を見守った。見世物小屋の使い方もとても面白かった。