さきたま火祭りの歴史と神話 (original) (raw)
さきたま古墳ではゴールデンウィークの連休の最中、毎年5月4日にさきたま火祭りが開催されます。
さきたま古墳公園の中に藁で作った高さ6mの産屋が設置されます。
祭りのラストで二人の神様の手によって燃やされるド派手な演出!
古代衣装を身に着けた300人の松明(たいまつ)行列!!
歴史は1980年代〜と浅いですが、日本神話を再現した祭りとなるので古代史ファンは必見です。
今日はさきたま火祭りのモデルになった神話についてまとめていきたいと思います。
さきたま火祭りに登場する神
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫。地上を治める神として天照大神から派遣されて高千穂(宮崎県)に降り立つ。サルタヒコの導きで地上を治める。孫は神武天皇である神武天皇。
木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)
大山津見神(おおやまつみのかみ)の娘。大山津見神は大いなる山の神という意味。富士山の御祭神である浅間大神と同一とされており、さきたま古墳の近くの前玉神社(さきたまじんじゃ)の境内にある浅間神社で祀られている。
古事記における木花咲耶姫の神話
『古事記』には以下の神話が伝えられています。
ニニギノ命が大山津見神の娘コノハナサクヤ姫と出会い婚姻します。ニニギノ命に一夜の交わりで身ごもったのを疑われたコノハナサクヤ姫は、疑いを晴らすため「神の御子であるならば、たとえ火の中でも無事に生まれるでしょう」と産屋に火を放ちます。
燃え盛る産屋の中から生まれたのが海幸彦(ウミサチヒコ)・山幸彦(ヤマサチヒコ)です。
受け継がれる瓊瓊杵尊の系譜
さきたま火祭りでは、この神話を元にニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが産屋に火を放ち、さきたま古墳から出土した金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)の持ち主、ヲワケの臣がそれを手伝うというストーリーとなっています。
ヲワケの臣は21代雄略天皇の頃の人なので、初代神武天皇の祖父であるニニギノミコトと時代が異なる点は注意が必要です。
古代衣装や古墳から降りてくる松明行列は迫力満点ですので、ぜひ行ってみてください!
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