イヌタデ (original) (raw)
イヌタデ
夏から秋にかけて咲く花はたくさんありますが、夏のイメージが強いものもあれば、秋を思い起こさせるものもある。さて、イヌタデはどっちだろう。
夏、かな。夏の終わりのまだまだ暑い太陽が容赦なく照らす夕方。そんな感じの、イヌタデ。妻はアカマンマという名で呼んだ。そうなんだ、女の子はそう呼んでいたんだ。
名前の由来は、食用には不適な蓼(タデ)だから。犬稗(イヌビエ)、犬酸漿(イヌホオズキ)も同じ理屈。犬には申し訳ないお話です。
誰つまぬ秋の野らなる犬蓼の霜枯のゝちは跡やあらなん 上田秋成
どこまでもかわいそうな雑草です。