男のつらさ (original) (raw)

2024-11-08

男のつらさ

時々寝た女のことをノートに記録する男がいる。それは女との関係の辛さを和らげるため、つまり、防衛手段として敢えて客観的に状況を眺めようとをしているのではないだろうか。村上春樹の小説でも主人公が寝た女の体を測るシーンがある。山田玲司さんがそのシーンを実存主義から構造主義への転換を表すシーンとYouTubeで話していた。学生運動や恋愛に主体的に関わっていく実存主義の時代から客観的な視点を持って生きていくことを称揚する、構造主義、デタッチメント、ポストモダン、ポップな時代に移行していることを暗喩していたのではないだろうか。つまり、本気にならないことで傷つくのを避けるということ。