1/17 UNEARTH / JAPAN TOUR 2023 at 代官山UNIT (original) (raw)
KU・SO・GA!!!!!!
Fuck!フザけんな!どれだけこの日を待ってたと思ってんじゃい!!クソ仕事が!!!
......すみません。少し落ち着きます。
マサチューセッツ州出身、メタルコアシーンの代表格の一つとして活躍する、UNEARTHの来日公演に行ってきました。途中から。
というのもですね、本来であればこの日は有給を取ってたんですよ。UNEARTH8年ぶりの来日というだけで熱いのに、そこへジャパニーズメタルコア期待の星である、GraupelとSable Hillsが加わるという激アツメンツ。盆と正月に、さらにGWが来たかのようなもんですよ。
しかしですよ、直前になって職場の状況がなんたら、日程がどうたらお話があって、あろうことか有給が消滅。出社の必要が発生。この時点でもう開演の18:30には間に合わないことが決定。
さらにさらに、当日の仕事は作業量が多く(だからこそ出社の必要性が出た)、定時ダッシュするつもりだったのが、その予定すら大幅に狂い1時間ほどの残業も発生。Fuck!
なんでクソつまらん仕事なんかに時間を割かれて、人生の大きな楽しみであるライヴの時間が削減されなきゃならんのだ!ねえ、なんでお休み予定だった日に俺は時間外労働してるの?誰かおせーて。
しかしアレですね。間に合うか間に合わないかの瀬戸際な状況に追い込まれると、「ライヴ観たいよ〜〜〜〜!ひぃ〜〜〜〜〜〜〜ん(;ω;)」と言いたくなるものですが、絶対に間に合わないということがわかると、「もう急いでもしょうがないや」という精神状態になって、むしろ落ち着いて移動できますね。あれ、落ち着いてるはずなのになぜだか涙が止まらねえや。
スーツをサッと着替えて(そんなの着てメタルコアのライヴなんか観てられるか)、19:30ごろに代官山に到着。相変わらずメタルとは一切縁の無さそうなオシャレなお店が眩しいぜ。
フロアに入ると、日本のゲストアクト二組目であるSable Hillsがプレイ中。ワンドリンクのレッドブルを飲みながら後方で観ていました。
Sable Hills
どうやらまだ前半だったようで、結構長いことライヴを観ることができました。とはいえソールドしたUNITの後方なので、ステージ全域が見えることはありませんが。
CROSSFAITHのサポートギタリストながら、そのCROSSFAITHが突如活動休止をしたために、現在はSable Hillsのサポートを務めている元HER NAME IN BLOODのDAIKIさんの姿が見える。やっぱりこの人の毒気あるステージングはカッコいいです。
バンドの中心であるTakuyaさんとRictさん兄弟は、このUNEARTHというバンドからは相当に強い影響を受けているようで(音を聴けばそれも納得)、MCではしきりにUNEARTH愛を述べる。「UNEARTHは俺たちにとっちゃ、歴史の教科書に載っているような存在」「8年前の来日では、ファンとして普通にモッシュしてた」と彼らへの想いを言葉にしていました。
そんな憧れの存在であるバンドと、時を経て共演することができ、さらにライヴ後の打ち上げで酒を飲み交わすような間柄になれるとは、なかなかこれはバンドマンドリームな話ですよね。
しかし「俺たちは単に、UNEARTHの前座で終わる気はねえんだよ!」とアクセルを踏むと、彼らお得意のメロディックなリードギターを武器とした、正統的メタルコアが次々炸裂。音響のバランスもいいし、ベーシストであるUedaさんのシャウトの迫力も充分。これでもうちょっとステージが見えればな〜。
中盤にて屈指のキラーチューンである「EMBERS」がプレイされる。この曲のサビにおけるクサメロリードフレーズの破壊力はやっぱり圧巻。この曲に並び立つほどのキメ曲を今後生み出してくれることに期待だな。
その後の「THE CHOSEN ONE」では、この曲をカバーした実績もあるGraupelのSotaさんがゲストヴォーカルとして参加。わずかな出演時間のみでしたが、彼の低音が非常によく効いたグロウルはさすがの一言で、高温シャウト主体のTakuyaさんとはまた異なる攻撃性を見事に表現していました。あの華奢な体のどこにあんなエナジーが蓄えられているのだ。
「さあこれが最後だぞ!ステージまで上がってこい!」と、ラストの「THE ETERNAL」の際にフロアへ呼びかけ、多数のクラウドサーファーを発生させるなどして、大いに会場の熱気を底上げしていました。本人の言う通り、単なる前座にはならない充実のアクトでしたね。
UNEARTH
Sable Hillsの熱量溢れるパフォーマンスにより、来る前までに溜まっていたフラストレーションが自分でも驚くほど発散されているのに気が付きながら、メインアクトであるUNEARTH待ち。会場BGMのHATEBREEDのリフが気持ちいい。
そしてしばらく待ったのち、特に登場SEもなくメンバーが登場。ドラムのマイク以外のメンバーはだいたいみんな同じ体型&髪型なので、パッと見ただけではなかなか違いが分かりにくいな。
メインアクトということもあってか、当然ながら熱量はさっそくSable Hillsのそれを上回らんとするほどで、さっそくフロア中央にはサークルピットが発生。
これこれ!これだよ!小さなライヴハウスで熱狂するキッズ(そこそこの年齢の人もいるでしょうが)が狂喜乱舞する。これこそライヴハウスのあるべき形ですよ!コロナ禍以降久しく見ていなかった光景に、なんだかうれしくなっちまうな。
さらにキラーチューン「My Will Be Done」が、2曲目から投下されると一気にヒートアップ。もちろん僕もこの曲は大好きなので、"My will be done!"のフレーズに合わせてメロイックサインを振り上げる。
Sable HillsのTakuyaさんも颯爽と登場し(Morbid Angelのタンク姿が素敵)、オーディエンスの上に乗り上げシンガロングを連発。初っ端からフルスロットルで飛ばしてます。
フロントマンのトレヴァーはしきりに「回レ!」と日本語で煽り立てて、どんどんサークルピットの発生を促していく。その迫力満載なデスヴォイスと、見る者を圧倒する出たちで危険なオーラをバチバチに放っていましたが、クラウドサーファーが前方まで来ると、サッと手を差し伸べようとするあたりに優しさを感じるな。
楽器陣もただ単に演奏に終始するのではなく、長髪を振り乱してアグレッシヴなヘドバンを決めまくる。時にはギター回し(狭いステージでちょっとヒヤッとする)、コアな音楽らしいシンガロングも披露。このテンションの高さがステージングの魅力だなと思わされますね。見ててこっちも頭振りたくなるもの。
音響は先ほどのSable Hillsに比べるとちょっと聴きにくい感じがあったものの、これは僕が前の方に行ったから爆音に感じただけで、全体的には悪くない印象。ヘヴィリフが主体ながらバキバキのベースもよく聴こえたし、バッキングのシャウトの迫力も十分。
セットリストは2nd『The Oncoming Storm』、3rd『Ⅲ: In The Eyes Of Fire』からの曲が中心で、最新作の曲はそれほど入っていませんでした。これは昔のメロデスにも通じる叙情性が活きた楽曲が人気が高いことを反映してのものなのでしょうか。
かなり早い段階で「This Glorious Nightmare」「Zombie Autopilot」というキラーチューン二連打をやってくれたのは熱かったですね〜。前者はsetlist.fmによると、去年からライヴでやる回数を増やしているっぽい。切れ味抜群のリフに疾走感の組み合わせ、と、ツーステやモッシュを誘発するかのようなリズムのコントラストがとっても気持ちいい。
そして後者の「Zombie Autopilot」はツインギターが大胆に絡み合う僕も好きな楽曲ですが、音響面の問題なのか僕の位置どりの問題なのか、イマイチメロディーを追うことができず。ギターのメロディーを聴きながら脳内で音源を再生するような楽しみ方をしてました。
MCでは「5月にニューアルバムを出す」と宣言しており、その中から新曲を1曲披露。1回しか聴いてないので、どのような曲かはっきり頭には残っていないのですが、このセットリストの中に入っていて、何ら違和感はないようなヘヴィかつ、メロディックなリードギターが目立つナンバー。
ちょいちょいMCを挟みはしたものの、一貫してヘヴィネス重視のメタルコアを矢継ぎ早に披露するライヴで、ほぼほぼ休憩無しでサークルを作り続けた猛者たちはさすがの体力ですね...。僕も高校時代メロコアのライヴに足を運んでたときはあのくらい暴れる体力があったんだがな...と、思わず懐かしむ。モッシュ自体コロナの影響で全然できてませんからね。
ラストはかつてSable Hillsもライヴでカバーしたことがあるという「The Great Dividers」に、これまた2ndアルバムの代表的な楽曲である「Black Hearts Now Reign」でフィニッシュ。この2曲でラストスパートであることがわかっていたオーディエンスは、本日一番と言ってもいいほどの狂乱を生み出し、圧巻のラストを飾りました。
久々に治安の悪い、ライヴハウスらしい光景を目にすることができましたが、いや〜〜〜〜〜やっぱりイイね!これこれ、ライヴはこうでなやきゃ!
ここ最近は小さなライヴハウスに足を運べるようになったものの、どうしてもその場で体をクネクネ動かすようなノリしかできない環境でしたが、本日のこの狂乱!バンドと一緒になって、爆音と共に仲良く砕け散ろうとするこのぶつかりあい...これぞライヴ!
有給が潰れ、頭のGraupelを見逃すというクソファックな出来事に見舞われはしましたが、そんなモヤモヤを徹底的に粉砕するような、獰猛なヘヴィチューンの数々にもうどうでもよくなりましたね。Sable Hillsのライヴで頭を振ってる段階で、もう来る前のムカつきがほとんど消えていましたから。
なお、Graupelについては、今月中にもう一度観る機会を得られたので、そこで今日観られなかった無念を晴らそうかと思ってます。今のところその日は出勤予定無いし。