村上春樹風に語るスレジェネレーター - テンプルナイツ (original) (raw)

村上春樹風に語るスレジェネレーター

好きな単語を入れてクリックするだけで、村上春樹の小説のような語りをしている2ちゃんねる風のスレッドができあがる『村上春樹風に語るスレジェネレーター』……って何に使えば良いのだ。これは(笑

というわけで、「小説」としてスレッドを生成してみた。生成されたスレッドの完成度が高すぎて笑いが止まらない。完璧。

村上春樹風に小説について語るスレ

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 07:47

完璧な小説などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 08:32

六月にデートした女の子とはまるで話があわなかった。

僕が南極について話している時、彼女は小説のことを考えていた。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 10:02

「ね、ここにいる人たちがみんなマスターベーションしているわけ? シコシコッって?」と緑は寮の建物を見上げながら言った。

「たぶんね」

「男の人って小説のこと考えながらあれやるわけ?」

「まあそうだろうね」と僕は言った。「株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことを考えながらマスターベーションする男はまあいないだろうね。まあだいたいは小説のことを考えながらやっているんじゃないかな」

「スエズ運河?」

「たとえば、だよ」

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 17:25

「小説?」と僕は聞いた。
「知らなかったの?」

「いや、知らなかった」

「馬鹿みたい。見ればわかるじゃない」とユキは言った。

「彼にその趣味があるかは知らないけど、あれはとにかく小説よ。完璧に。二〇〇パーセント」

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 20:54

僕が三番目に寝た女の子は、僕のペニスのことを「あなたの小説」と呼んだ。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 20:56

そして今日でもなお、日本人の小説に対する意識はおそろしく低い。

要するに、歴史的に見て小説が生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。

小説は国家レベルで米国から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが小説だ。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/04 00:04

小説は盲のいるかみたいにそっとやってきた。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/04 10:13

「それはそれ、これはこれ」である。

冷たいようだけど、地震は地震、野球は野球である。

ボートはボート、ファックはファック、小説は小説である。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/07 01:11

僕はなんだか自分が小説にでもなってしまったような気がしたものだった。

誰も僕を責めるわけではないし、誰も僕を憎んでいるわけではない。

それでもみんなは僕を避け、どこかで偶然顔をあわせてももっともらしい理由を見つけてはすぐに姿を消すようになった。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/12 04:45

「君の着るものは何でも好きだし、君のやる事も言う事も歩き方も酔払い方も、なんでも好きだよ」

「本当にこのままでいいの?」

「どう変えればいいかわからないから、そのままでいいよ」

「どれくらい私のこと好き?」と緑が訊いた。

「世界中の小説がみんな溶けて、バターになってしまうくらい好きだ」と僕は答えた。

「ふうん」と緑は少し満足したように言った。「もう一度抱いてくれる?」

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/13 18:44

ウェイトレスがやってきて、僕の前にコーヒーカップを置き、そこにコーヒーを注ぎ、

まるで小説を他人に押し付けるみたいにそっと、伝票差しに差して去っていった。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/19 20:23

「僕はね、ち、ち、小説の勉強してるんだよ」と最初に会ったとき、彼は僕にそう言った。

「小説が好きなの?」と僕は訊いてみた。

「うん、大学を出たら国土地理院に入ってさ、ち、ち、小説を作るんだ」

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/09/02 08:02

小説には優れた点が二つある。

まずセックス・シーンの無いこと、それから一人も人が死なないことだ。

放って置いても人は死ぬし、女と寝る。そういうものだ。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/09/10 21:12

彼女は小馬鹿にしたような顔つきで我々を見た。

雨上がりの舗道に落ちている小説でも眺めるような目つきだった。

15:名無しさん@お腹いっぱい。:04/09/15 19:16

「ずっと昔から小説はあったの?」

僕は肯いた。

「うん、昔からあった。子供の頃から。

僕はそのことをずっと感じつづけていたよ。そこには何かがあるんだって。

でもそれが小説というきちんとした形になったのは、それほど前のことじゃない。

小説は少しずつ形を定めて、その住んでいる世界の形を定めてきたんだ。

僕が年をとるにつれてね。何故だろう? 僕にもわからない。

たぶんそうする必要があったからだろうね」

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/09/22 02:21

その夜、フリオ・イグレシアスは一二六回も『ビギン・ザ・ビギン』を唄った。

私もフリオ・イグレシアスは嫌いなほうだが、幸いなことに小説ほどではない。

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/09/26 08:57

「それから君のフェラチオすごかったよ」

直子は少し赤くなって、にっこり微笑んだ。

「小説もそう言ってたわ」

「僕と小説とは意見とか趣味とかがよくあうんだ」

と僕は言って、そして笑った。

彼女は少しずつ小説の話ができるようになっていた。

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:05/02/03 07:44

泣いたのは本当に久し振りだった。

でもね、いいかい、君に同情して泣いたわけじゃないんだ。

僕の言いたいのはこういうことなんだ。一度しか言わないからよく聞いておいてくれよ。

僕は・小説が・好きだ。

あと10年も経って、この番組や僕のかけたレコードや、

そして僕のことを覚えていてくれたら、僕のいま言ったことも思い出してくれ。

投稿者: (公開日:2007年4月 3日 19:20/最終更新日:2010年10月16日 05:39)

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