有為自然 1039 ポアロ ホームズ コロンボ と わが家 230309 (original) (raw)
これから何を連想されますか。
共通項は ?
NHKが繰り返し放送して来たテレビ・海外ドラマである。
わが家では、飽きもせず何度も観ている。
「ああ、このシーンは観た」
「このあと、こう展開するんだよ」と言いながら。
わが家のパートナーは、ストーリーの筋をほとんど覚えている。
だから「このシーンに真相のヒントがあるよ」とか、いろいろ解説する。
私は幸か不幸か、覚えているシーンはあっても、
ストーリーをほとんど忘れている。
だから、同じ話であっても繰り返し見ても大丈夫なのだ。
わが家の二人の違いは何だろうと考えてみた。
パートナーは、文筆業に関わったことがあり、
物語の筋や系図を自らもつくるし、他の作家の作品をつかむのも得意だ。
膨大な本を読んでいる。
だからきっと、
ストーリー展開を追うのは、数学の数式を解くようなものなのだろう。
刑事ドラマなどは、「最後の5分間見れば、話の筋がわかる」と言っている。
しかも、パートナーは抜群の記憶力がある。
自分はどうかというと、ただ漫然とボーッとして見ていた。
その時は面白いのだが、すぐ忘れてしまう。
「凹凸の際立つ顔族」の欧米人の顔の違いがわかりにくい。
(「テルマエロマエ」の「平たい顔族」の模倣)
もちろん禿人・太人・低人のちがいはわかるが、他は似たように見えるのだ。
また外国人の名前が覚えられない。
おまけに難聴なので、人物名を聞きそこねる。
さらに記憶力も悪い。
パートナーとの違いを考えるきっかけになったのは、何 ?
子どもの時に母から買ってもらった「少年少女世界名作全集」の3冊目、
『名探偵ホームズ』を読み直したことである。
自分が印象に残っていたのは、
霧の中から突然、大きな不気味な犬があらわれるということだけであった。
テレビのホームズでも見たはずなのに、細かな筋を覚えていない。
この作品の名は ? 「バスカビル家の犬」。
読み終わって、まずバスカビル家の系図と、それを取り巻く人々、
人物の関係図をつくってみた。
つぎに今回の事件での犯人たちの動きを、系図に書きこんだのだ。
バスカビル家の当主と二人の甥、医師、使用人夫妻、脱獄囚、
屋根の上のジジイ、少年、いつもの警部 … 、
そして、ホームズとワトソン。
それに手紙、靴、馬車、夜半のすすり泣き、犬のうなり声、ペンキ … 。
なるほど、なるほど。
まさに設計図だ。
作者コナン・ドイルも、わがパートナーも、
これがきちんと頭に入っているのだろう。
その上で、ストーリーを展開しているのだ。
こういう風に分析してみると、面白い。
わが家の二人が、定番で観るテレビドラマはそのほかに、
池波正太郎の『剣客商売』『火付け盗賊改め長谷川平蔵』 … 。
何度見ても、飽きない。
最近は、『孤独のグルメ』もよく観ている(笑)。
パートナーと自分の違いがはっきりわかった。