猫の去勢・避妊後は太る?決して太らせないための3つのポイント (original) (raw)
こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事では
去勢・避妊手術後に太らせない方法とそもそも去勢・避妊手術は必要なのか?
ということについて触れてるニャ!
猫を飼っている多くの方が去勢・避妊手術をしている、またはする予定だろうと思います。
けど、こういうことを聞いたことはないですか?
「去勢・避妊手術後は太りやすくなる」
実際、 猫を去勢・避妊手術した後は多くの猫が太りやすくなってしまいます。
自分が過去に飼っていた猫はオス猫2匹だったのですが、どちらも去勢手術後にどんどん体重が増加、”見た目もまん丸”になってしまいました。
ほどなくして少し痩せたのですが、ちょっと走るとお腹の肉が左右に揺れてブランブランしてましたね(笑)
それを見てはカワイらしいやらみっともないやらで複雑な気持ちになったものです。
まん丸とした猫の姿...猫好きにはたまらなくカワイイ姿です。
しかし、健康面では
”病気のリスクなどが高くなる”
など、決していいものではありません。
じゃあどうすれば太らせずに済むのかというと...
ただあなたが”3つのこと”をきちんとしてあげればいいんです!
ということで今回は
- 去勢・避妊手術後に太らせないためにするべき3つのこと
- そもそも去勢・避妊手術はした方がいいの?
について解説をさせていただこうかなと思います。
去勢・避妊手術をすると平均寿命が延びると言われています。
太らせてしまうことによって病気などのリスクを高め、延びるはずだった寿命をあなたが縮めてしまうことのないようにしましょう。
去勢・避妊手術後に太らせないためにする3つのこと
去勢・避妊手術後に太りやすくなってしまった猫。
太らせないために自分たち飼い主にできることは何だと思います?
いろいろあるかもしれませんが、大事なことが3つあります。
それは
- ごはんの量をコントロールしてあげる
- 意識して運動させる、または運動するような環境をつくってあげる
- 飼い主側が決してくじけない
といったことです。
それではひとつずつ詳しく解説していきましょう。
ごはんの量をコントロールしてあげる
去勢・避妊手術後に太ってしまう最大の原因
それが”ごはんの量”です。
去勢・避妊手術は動物の本能の1つである「子供をつくる」ということを断つ手術です。
そのため持て余した本能が”食欲”にいくことが多くなり、手術前よりたくさん食べるようになります。
猫がおねだりしてくる姿は確かに可愛いです!
しかし、可愛いからと求められるままにご飯やおやつをあげているようでは瞬く間にまん丸な体になってしまうことでしょう。
「心を鬼にして」とまでは大げさかもしれないけど、
食べる量を飼い主さんがきちんとコントロールしてあげることが大切
なのニャ!
まずは理想の体重を把握しておこう
まずは、現在の猫の状態を見極めることから始めましょう。
「BCS(ボディコンディションスコア)」
という猫の「見た目」と「触った感じ」から判断するものがあります。
BCSは「やせている」から「肥満」まで5段階の判断基準がつけられていて真ん中の「BCS3」が標準体型となっています。
※引用元 : ねこのきもち WEB MAGAZINE
理想体重の計算ですが、例えば飼っている猫が「BCS4(107%~122%)」の状態で体重が「5㎏」だった場合
と、なり理想の体重は
約4,67㎏~4,01㎏
となります。
ただし、飼っている猫の年齢などによっては必ずしもこれが正解というわけではないのでひとつの目安としてとらえておいてください。
1日に食べさせるキャットフードの量を計算しよう
去勢・避妊手術後は多くの猫で
”代謝が20%~30%は落ちる”
と言われています。
そのため、摂取カロリーをそれだけ抑える必要があります。
一応、目安としての量は
2㎏~3㎏ : 30g~40g
3㎏~4㎏ : 40g~50g
4㎏~5㎏ : 50g~60g
5㎏~6㎏ : 60g~70g
となっていますが、ほとんどのキャットフードは袋やパッケージに
「体重別の1日の目安量」
が書かれているのでそちらも参考にしてみてください。
※もし「痩せさせたい」という場合には、減らしたい 体重をもとに1日の量を決めるようにしましょう。
(6㎏→5㎏に痩せさせたいなら5㎏の食事量を目安に1日の量を決める)
ウチの猫の場合は1日の分量を1週間分作っておき、それぞれ小袋に入れて保管するようにしています。
ただ、年齢や体調によって適正量が変わってきますのであくまで目安としてとらえておき、猫の様子を見ながら調整してください。
※「 獣医師広報版」というページで猫の体重や状況から必要カロリーを計算できるものがありますので活用してみてください。
引用:猫のカロリー計算
きちんと計算することができたら
1日分の量を”2~3回くらい”に分けてあげる
ようにしましょう。
1日分を一気にお皿に入れてしまうと、猫がドカ食いをしてしまうおそれがあります。
”ドカ食い”をしてしまうと 満腹感を感じにくくなるのニャ! 食べてもまたすぐ食べたくなってしまうのニャ!
なので、小分けに食べさせてあげて空腹になる時間を減らし、催促などによる余計なストレスを溜めないようにしてあげましょう。
去勢・避妊後のキャットフードのポイントは「2低1高」
去勢・避妊手術後は太りやすくなっています。
ただし、エネルギー源となる”動物性たんぱく質”は必要なので
- 「低脂肪」
- 「低カロリー」
- 「高たんぱく」
のものを選ぶようにしましょう。
また、去勢後のオス猫は尿道が狭くなってしまうことから「尿石症」を発症する確率が高いと言われています。
それと、便秘になりやすい猫の腸内環境を整えてあげることも大事です。
食べたものをしっかりと消化することで、太りにくい体になります。
そのため
- 「下部尿路疾患をケアできる」
- 「食物繊維が豊富」
といったことも考えるとより良いですね。
中には手術後も食欲や食事量が以前と変わらない猫もいます。
その場合はキャットフードを変える必要はないかもしれませんが、常に体の変化には気をつけておきましょう。
リンク
リンク
他にもこちらで「満腹感の持続しやすいフード」を紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
意識して運動させる、または運動するような環境をつくってあげる
去勢・避妊手術後、猫は”運動量が落ちる”ように思われます。
ただ運動量が落ちるというよりは、性格が「おとなしくなる」もしくは「穏やかになる」といった方が正しいかもしれません。
自分が昔飼っていたオス猫の1匹はヤンチャでケンカっ早く、外に出ればどこかの猫とケンカしてくるような感じでいつの間にかその界隈のボス猫みたいになっていました。
しかし、去勢手術後は多少のヤンチャは残っていたものの猫が変わったかのように穏やかな性格になってました。
その分運動量が減ってしまったということもあり、そこからどんどん丸くなっていったのを覚えています。
去勢・避妊手術をしたことで、
「ごはんはよく食べるけど運動はしない」
となると人間でも太ってしまう人の典型的な生活スタイルなのニャ!
意識して猫と遊ぶ時間をつくろう
普段外に出ている猫でもそんなにたくさんの距離を歩いているとは限りません。
猫の習性からすれば「日当たりが良い場所」や「涼しくて過ごしやすい場所」でくつろいでいる可能性が高いです。
なので、家にいるときには
「意識して遊んであげて、猫が運動する時間をつくるようにしましょう」
犬と違って持久力の無い猫の場合は”1回で15分程度”遊んであげれば十分です。
逆に遊ばせすぎるとバテバテになってしまうので注意しましょう。
猫と遊ぶコツはこちら
完全室内飼いの場合はキャットタワーや高さのあるケージを設置しよう
外に出ない完全室内飼いの猫の場合は、室内で運動をするようにしなければいけません。
しかし、
「猫と遊ぶ」ことで減った運動量を補うのも限界があります
そこで、猫が普段生活しているスペースに「キャットタワー」や「キャットウォーク」、「高さのあるケージ」を設置しておき、
”自分で運動ができるような環境”を整えてあげましょう。
猫には”上下運動”がいちばん良い運動になります。
そこで、キャットタワーやケージを設置する際は猫が上がったときに部屋のすべてを見渡せないようにすることがポイントです。
上からすべてを見渡せてしまうと猫が退屈して降りてこようとしません。
家具や衝立などを上手く設置して、下りないとその場所を確認できないようなところをつくりましょう。
リンク
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「猫用ケージ」はこちらでおすすめを紹介しています。
ストレスを溜めこませないことも大切
猫が太ってしまう原因として
「ストレス」
が関係しているとも言われています。
猫はとても繊細な動物なため
- 「家の中の家具の配置が変わった」
- 「何か新しいものが増えた」
といったちょっとしたことでさえストレスに感じてしまい、その”ちょっとしたストレス”が積み重なることにより、
- 体調が悪くなる
- 体重が増えたり減ったりする
などの影響が出てくるようです。
本来なら「猫がまったくストレスを感じない環境をつくる」のが良いのかもしれませんが、自分たち人間と暮らしている以上すべての原因を取り除くというのは難しいでしょう。
そこで、ストレスを溜めこませないために
「運動によってストレスの発散をする」
ことが猫を太らせないうえで重要になってきます。
飼い主側が決してくじけない
最後は猫ではなく飼い主側のことになります。
猫には
「これ以上太らないようにしよう」とか「少しダイエットしようかな」
といった考えは一切ありません。
なので、一度太ってしまうと
”ダイエットさせるのにとても苦労する”
ことになります。
そのため普段から飼い主が健康、体重の管理を気をつけて行ってあげなければいけません。
「継続は力なり」自分にムリの無い範囲で続けることが大切
毎日猫のダイエットのためにあれもこれもと詰め込んでやっていると、正直めんどくさくなることも...
なので、
”自分で継続できる範囲、無理のない範囲でやっていく”
ことが大切です。
猫のためと無理をして、自分がストレスを溜めこんだ挙句”飼育放棄”といったことになってしまっては元も子もないですからね。
人間と猫では「たかが○○㎏」が大きな違いになる
仮に5㎏だった猫の体重が0,5㎏増えて5,5㎏になったとしましょう。
数字だけ見ると大したことのないように思えてしまうため
「このくらいならまだいいか」
と考えてしまいがちですが、人間と猫では体の大きさがまったく違います。
5㎏の猫が0,5㎏増えたということは体重が”10%増えた”ということです。
つまり人間で言えば50㎏の人が55㎏に増えたことになります。
もしあなたが5㎏も太ってしまったら「ヤバッ!」って気持ちになりますよね?
それは猫でも同じです。
「たかが○○㎏」と軽く考えず、強い意志を持って猫の体重管理に努めましょう。
そもそも去勢・避妊手術はした方がいいの?
今まで解説してきたように
「去勢・避妊手術をした後は太りやすくなる」
といったような体質の変化などが見られるようになります。
では、
そもそも去勢・避妊手術はした方がいいのでしょうか?
「ケガや病気をしていない体にメスを入れるようなことをして本当に猫のためになるのか?」
といった不安や疑問をもつ人も少なからずいることと思います。
ただ、自分の結論としては「去勢・避妊手術はした方が良い」と思っています。
その理由として去勢・避妊手術をすることによって得られる効果をいくつか紹介していきます。
病気を予防できる
去勢・避妊手術によって得られる効果としていちばん大きいのが
”病気を予防できる”
ということだと思います。
去勢・避妊手術をすることによって
オス猫の場合
精巣関連の病気、乳腺腫瘍(乳がん)
メス猫の場合
乳腺腫瘍(乳がん)、卵巣がん、子宮内膜炎、子宮蓄膿症
といった病気を予防することができます。
特に猫の場合、乳腺腫瘍になるとそのほとんどが悪性であるため、かかってしまうと命を落としてしまうことになりかねません。
※乳腺腫瘍は最初の発情がくる前に手術をしておけばかなりの確率で予防できると言われています。
その他、猫がかかりやすい病気に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。
精神的に落ち着く
自分の家の猫でもそうだったのですが、
去勢手術をした後は”見違えるように穏やかな性格”になりました。
また、発情しなくなるので発情時の「アオ~ン」というような”大きな鳴き声”、濃縮したオシッコでマーキングする”スプレー行為”を防ぐこともできます。
加えて、完全室内飼いの猫では、
「交尾ができないのに発情だけを繰り返す」
といったことになりストレスを溜める原因になります。(完全室内飼いに限らず望まない妊娠は防ぐべきことです)
ストレスが溜まってしまうと体調を崩し、他の病気になってしまう要因にもなりかねないので、そういった面でもメリットがあるのではないでしょうか。
望まない妊娠を防ぐ
去勢・避妊手術をすることによって、
”望まない妊娠を防ぐ”
ことができます。
完全室内飼いの猫ではあまりないかもしれませんが、外に出入り自由にしている場合はよその猫や野良猫と交尾をして子猫が生まれてしまうことがあるかもしれません。
世の中は猫好きの人ばかりではありません。
中には猫が嫌いだという人もいます。
そういう人達にとって自分の家の周りや生活空間に野良猫などが増えることにいい顔をするはずがありません。
そのストレスから
- ”猫に対する虐待”といった行為をされる
- 行政に連絡・持ち込みをして”殺処分される”
といった不幸に見舞われることも珍しくはないと思われます。
そういった不幸な末路をたどる猫を増やさないためにも去勢・避妊手術はした方が良いと思うのニャ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「猫の去勢・避妊手術後に太らないための予防法」を紹介、解説してみました。
この記事の内容をまとめると
- 食事の量をコントロールして体重の維持に努める
- 意識して遊ぶ時間をつくるなどして運動をさせてあげる
- 飼い主側が決してくじけない
- 去勢・避妊手術をすることで防げる病気がある
- 去勢・避妊手術をすることで精神的に落ち着く
- 望まない妊娠を防ぐことができる
といったところでしょうか。
猫に去勢・避妊手術をすることはメリットが多いですが、その後に太らないようにするために自分たち飼い主が気をつけて体重管理をしてあげなければいけません。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になったなら幸いです。