七十二候「草露白」(くさのつゆしろし) (original) (raw)

七十二候「草露白」(くさのつゆしろし)

この時期は朝晩と昼の寒暖差が大きくなり、

夜の空気が冷やされることで

朝に「露」が出来ます。

その朝露が草や花の上に降りて来て、

白く光って見える頃です。

陰陽五行説では、秋の色は「白」です。

草の露も、秋を象徴するように、

「白」い色に輝きます。

「露草」(つゆくさ) という植物があります。

全国の道端や庭先に普通に見られる秋の草です。

貝の形の小さいけれども

とても鮮やかな青い花を咲かせますが、

この花は早朝に花を咲かせ、

午後には萎んでしまうという特徴から、

「朝露」のようだと捉えられ、

「露草」(つゆくさ) となったそうです。

その特徴的な花の形から、

「蛍草」(ほたるぐさ) や

「帽子花」(ぼうしばな) という別名があります。

また、花の鮮やかな青色から

「青花」(あおばな) とも呼ばれ、

花の汁を衣に擦りつけて染めていたことから

古くは「着草」(つきくさ) とも呼ばれていました。

その後は、花びらから採った青い色の汁で

紙を染めて「青花紙」という製品を作り、

これを水に浸して染み出た色素を

友禅染などの下絵を描くのに用いられて

います。

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