映画『アイアンマン3』解説&感想 3部作の締めくくりとして十分 (original) (raw)
どうも、たきじです。
今回は2013年公開のアメリカ映画『アイアンマン3』の解説&感想です。アイアンマン・シリーズの第3作にして、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品としては前作『アベンジャーズ』に続く第7作にあたります。
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作品情報
タイトル:アイアンマン3
原題 :Iron Man 3
製作年 :2013年
製作国 :アメリカ
監督 :シェーン・ブラック
出演 :ロバート・ダウニー・Jr
グウィネス・パルトロー
ドン・チードル
ガイ・ピアース
レベッカ・ホール
ステファニー・ショスタク
ジェームズ・バッジ・デール
ジョン・ファヴロー
ベン・キングズレー
上映時間:130分
解説&感想(ネタバレあり)
能天気で自由奔放。自ら「私がアイアンマンだ」とマスコミに公表する——。シリーズ第1作『アイアンマン』では、そんなトニー・スタークのキャラクター、アイアンマンのヒーロー像が魅力的でした。
それが前作『アイアンマン2』では、トニーの体を蝕む毒素の問題や、亡き父との関係が物語の軸となり、トニーは悩みます。そうしたドラマが十分に掘り下げられるわけでもなく、ちょっと中途半端だったのが個人的に不満でした。
翻って本作。やはりトニーは悩みますが、前作と比べてトニーの内面がしっかり掘り下げられている印象です。
冒頭から随分と内省的なモノローグ。MCUの前作『アベンジャーズ』での経験を通し、未知の敵への恐怖や不安で不眠になったり、パニック発作に悩まされたりと、悩んでるというか病んでますね。前二作のオープニングを飾ったAC/DCの曲が今回は使われていないのも、トニーの変化を踏まえた意図的な判断でしょう。
こうして、トニーがこれまでに見せなかったような内面がしっかり掘り下げられているのは良かったのですが、映画終盤になると、そのあたりが置いてけぼりになっていくのは残念でした。トニーがこの苦しみから解放される過程は十分に描かれないまま、何となく解放された感じで終わってしまったように、私には見えちゃいました。
さて、今回はアイアンマンのアーマーが多数登場し、それらがトニーが身につけていない状態でも単独で動作するのが見どころですね。アーマーのパーツが自由に飛び回ることによりアクションの表現の幅が大きく広がりました。
部分的にアーマーを装着した状態で戦ったり、アーマーに向かってダイブして空中で装着したり、ペッパーに装着させて彼女を守ったり、敵にアーマーを装着させて爆破したりと、この設定を活用したアイデアの数々、そのアクション設計には感心しました。
充電が完了したパーツがテネシーからマイアミまで飛んでくるシーンや、クライマックスですべてのアーマーがトニーの元へ集結するシーンなんか、もう激アツですね。
クライマックスの戦闘において、アーマー達が捨て駒みたいな扱いなのはちょっと悲しくもありましたが、最終的にはすべてを花火のように自爆させることを最初から決めていたようで、一応納得しました(笑)。
このアーマー達の破壊だったり、映画序盤のスターク邸の破壊だったり、最終回的展開は寂しくもありますね。エピローグで、トニーの心臓付近にあったミサイルの破片は手術で取り除かれ、アーク・リアクターが海に投げ捨てられるのも、一つの区切りを感じさせます。
そして、モノローグによる締めくくりは抜群に決まっています。
You can take away my house, all my tricks and toys, but one thing you can't take away - I am Iron Man.
私の家を奪えても、私の技術やアーマーを奪えても、奪えないものが一つある――私はアイアンマンだ。
この言葉からカッコいいエンドロールへと続く流れは最高ですね。ポストクレジットシーンで、劇中のトニーのモノローグが実はブルース・バナーに向けたものだった(バナーは寝てしまって聞いていなかった)というオチがつくのも含めて(笑)。
3部作の締めということでエンドロールも過去作の映像が流されています。これも最終回的演出で少し寂しさも感じますが、最後に字幕でも示される通り、トニー・スタークはまた帰ってくることになります。
最後に
今回は映画『アイアンマン3』の解説&感想でした。3部作の締めくくりとしてよくまとめられていると同時に、今後のMCU作品への期待も高める作品です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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