読み方:おおむらし大村 のこと。Weblio国語辞典では「大村市」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。">

大村市(オオムラシ)とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

おおむらし 大村市
大村公園の桜市庁舎位置
大村市旗 大村市章
日本
地方 九州地方
都道府県 長崎県
市町村コード 42205-3
法人番号 5000020422053
面積 126.73km2
総人口 97,861[編集]推計人口、2025年1月1日)
人口密度 772人/km2
隣接自治体 諫早市東彼杵郡東彼杵町佐賀県鹿島市嬉野市藤津郡太良町
市の木 イチイガシ
市の花 おおむらざくら
大村市役所
市長 [編集]園田裕史
所在地 856-8686長崎県大村市玖島一丁目25番地北緯32度54分00秒 東経129度57分30秒 / 北緯32.9度 東経129.9583度 / 32.9; 129.9583座標: 北緯32度54分00秒 東経129度57分30秒 / 北緯32.9度 東経129.9583度 / 32.9; 129.9583
外部リンク 公式ウェブサイト
■ ― 市 / ■ ― 町・村
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大村市(おおむらし)は、長崎県において諫早市と共に県央とされる長崎空港があることから、長崎県の空の玄関口としての面も併せ持つ。

概要

商店街(大村中央商店街)

長崎空港

人口は9万人と中規模ではあるが着実に人口が増加している(1970年から50年近く連続で人口増)。

長崎県における地域区分のうち県央地域に含まれ、諫早市長崎市佐世保市へのアクセスも良くベッドタウンとしての一面を持つ。現在もその傾向は強く、新興住宅地や中規模マンションの開発が行われている。

交通の便はJR(西九州新幹線大村線)・バス・航空(長崎空港)・船舶・高速道路(大村IC・木場スマートIC)等がある。近年では、長崎県交通局(県営バス)が運営する高速シャトルバスや空港バス(長崎空港リムジンバス)の運行により長崎市内へのアクセスが整備された。

以前より企業・大学誘致に力を注いでいる。商業については郊外に大型店舗等の進出が多く、2013年(平成25年)には核店舗であった大村浜屋が閉店するなど[1]、昔ながらの商店街は苦戦しているものの中央部は大型マンション、郊外では新興住宅地の開発が進んでいる。土地が平坦なためか、自転車の利用も非常に多い。

財政では大村競艇場の売上が増加している影響もあり[注 1][2]、市への繰入れ金額も増加している。

2019年10月5日に長崎県立図書館(ミライon図書館)が全館オープンした。

元大村海軍病院の国立病院機構長崎医療センター(ドクターヘリ配備)、元海軍共済病院の大村市民病院を有する。

地理

大村市中心部周辺の空中写真。
2014年5月7日撮影の8枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

多良山系の西麓、大村湾の東岸に位置する。大村平野は長崎県内でも数少ない、まとまった面積を持つ平坦地でもある。

市西部の市街地は郡川・大上戸川の扇状地の上にある。平野部が比較的広く生活の不便が少ない。また、平野部から山間部にかけてはなだらかな起伏となっている。市の東部は標高1,076mの経ヶ岳を筆頭に多良山系の切り立った山地があり、各河川によって深い谷が刻まれる。

気候

大村(1996年 - 2020年(降水量、平均降水日数は1991年 - 2020年))の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C (°F) 20.3 (68.5) 22.0 (71.6) 25.0 (77) 28.3 (82.9) 31.7 (89.1) 36.2 (97.2) 37.2 (99) 38.7 (101.7) 36.0 (96.8) 32.2 (90) 27.6 (81.7) 24.9 (76.8) 38.7 (101.7)
平均最高気温 °C (°F) 10.5 (50.9) 12.0 (53.6) 15.5 (59.9) 20.3 (68.5) 24.6 (76.3) 27.3 (81.1) 30.8 (87.4) 32.6 (90.7) 29.3 (84.7) 24.5 (76.1) 18.6 (65.5) 12.9 (55.2) 21.6 (70.9)
日平均気温 °C (°F) 6.7 (44.1) 7.6 (45.7) 10.7 (51.3) 15.2 (59.4) 19.7 (67.5) 23.3 (73.9) 27.1 (80.8) 28.3 (82.9) 25.0 (77) 20.0 (68) 14.4 (57.9) 9.0 (48.2) 17.3 (63.1)
平均最低気温 °C (°F) 2.9 (37.2) 3.5 (38.3) 6.2 (43.2) 10.8 (51.4) 15.5 (59.9) 20.0 (68) 24.3 (75.7) 25.1 (77.2) 21.6 (70.9) 15.9 (60.6) 10.4 (50.7) 5.3 (41.5) 13.5 (56.3)
最低気温記録 °C (°F) −6.2 (20.8) −4.7 (23.5) −0.9 (30.4) 2.7 (36.9) 7.7 (45.9) 12.8 (55) 18.0 (64.4) 19.1 (66.4) 13.3 (55.9) 7.6 (45.7) 2.1 (35.8) −2.4 (27.7) −6.2 (20.8)
降水量 mm (inch) 57.4 (2.26) 77.4 (3.047) 112.6 (4.433) 143.5 (5.65) 158.0 (6.22) 305.5 (12.028) 305.5 (12.028) 221.1 (8.705) 179.7 (7.075) 94.3 (3.713) 88.3 (3.476) 67.7 (2.665) 1,811.1 (71.303)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 8.0 8.3 10.2 9.2 8.7 12.7 11.0 10.2 9.0 5.8 7.9 8.1 109.1
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[3]

隣接する自治体

地区

歴史

大村藩

大村藩の起源は言い伝えによると藤原氏の遠縁にあたる藤原直純(諸説あり)が900年代前後に東彼杵荘大村に入り、久原(大村市久原町)に屋敷を建てて定住したのが始まり。その後16代領主純伊の際、島原の有馬氏に敗北。所領を失った。

しかしその後は北九州地方の豪族の手を借り旧領を回復。豊臣秀吉以前の大村家は長崎外海地方(現在の出島の起源とも)を領有しており、南蛮貿易も盛んだった。18代領主大村純忠は日本初のキリシタン大名。当然領内のキリスト教信仰は盛んになるが、反面仏教を排斥するというキリシタンの暴徒化もあり、いくつかの寺が焼き討ちされた。

19代(初代藩主)大村喜前の代で関ヶ原の戦いが起きた。大村家は東軍に付き、所領を安堵される。2万7千石の城下町として栄えたが、彼の代よりキリシタン弾圧が始まり、1657年(明暦3年)の郡崩れ(こおりくずれ)では、608名が検挙され、最終的に411名が処刑された。

幕末明治新政府側につき、最終的に3万石となり、廃藩置県により大村県とされた後、長崎県に統合された。最後の藩主は大村純熈であった。

明治維新の際は明治政府側に立ったため所領を安堵され、明治以降も医学・政治などの分野で多くの偉人を輩出している。

近現代

1952年頃の大村市役所庁舎。1964年10月に現庁舎に改築された。

大村藩の領地であった彼杵郡は東西に分割され、1889年の町村制施行によりさらに細分化された。大村藩解体後もしばらくは西彼杵半島方面との繋がりも深かったものの、城下町としての地位を失った大村は衰退をみることとなる。

1897年に熊本の歩兵第46連隊日本陸軍)が放虎原(ほうこばる)に駐屯し、各種サービス業者が営業を開始したことにより状況は一変する。1923年には海軍航空隊が、1941年にはアジア最大ともいわれた第21海軍航空廠が開設され、大村は「軍都」として発展した。1941年の人口は3万3千人ほどであったが、1943年には6万7千人と倍増し、1942年2月11日に大村町、三浦村、萱瀬(かやぜ)村、福重(ふくしげ)村、鈴田村、松原村の1町5村が合併し市制施行した。

第21海軍航空廠は1944年10月25日の大村大空襲で壊滅し、その後も度々米軍の艦載機等の攻撃に晒されている。長崎市への原子爆弾投下の際には海軍や陸軍の病院があったため(前者は現在の国立病院機構長崎医療センター、後者は現在の市立大村市民病院)多くの被爆者が搬送されてきた。一時期、長崎師範学校(現: 長崎大学教育学部)や長崎医科大学基礎医学部などが大村市内に移転しており学園都市としての発展も期待されていたが、いずれも1949年から1953年にかけて長崎市に再移転している。

大村飛行場の跡地は開墾地となり、1949年(昭和24年)5月25日、大村市に行幸した昭和天皇が視察を行っている(昭和天皇の戦後巡幸[4]

戦後は世界初の海上空港である長崎空港や高速道路などのアクセスの利便性を活かしたハイテク産業などの面でも発展を続けている。

行政区域の変遷

教育史

主な災害

行政

市長

氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 山口尚章 1942年7月15日 1946年7月14日
2-3 松本寅一 1946年8月15日 1948年12月27日
4 柳原敏一 1949年1月31日 1952年11月17日
5-8 大村純毅 1952年12月10日 1968年12月9日
9-10 松本寅一 1968年12月10日 1976年5月26日
11 高木隆虎 1976年6月20日 1979年3月27日
12-13 戸島英二 1979年4月22日 1987年4月23日
14-15 松本崇 1987年4月26日 1994年9月15日 収賄容疑で逮捕され辞職
16-17 甲斐田國彦 1994年10月16日 2002年10月15日
18-21 松本崇 2002年10月16日 2015年9月25日 在職中に病死[8]
22-24 園田裕史 2015年11月8日 現職

庁舎

国の機関

長崎空港があるため、空港関係の機関が多い。

財務省

国土交通省

農林水産省

裁判所

長崎県の機関

地理的にも長崎県の中央に位置し、離島とも空路で結ばれているため、県の機関も多い。

建設

農林

警察

消防

大村消防署

医療

福祉

議会

市議会

衆議院

2024年衆議院議員補欠選挙

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数
山田勝彦 44 立憲民主党 53,381票
井上翔一朗 40 日本維新の会 24,709票

2021年衆議院議員総選挙

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 重複
谷川弥一 80 自由民主党 57,223票
比当 山田勝彦 42 立憲民主党 55,189.084票
山田博司 51 無所属 25,566.906票
石本啓之 52 改新党 2,750票

経済

農業

漁業

産業

大村市に本社を置く主な企業

金融機関

郵便局

ホテル

姉妹都市・友好都市

姉妹都市

国内

国外

友好都市

地域

人口

大村市と全国の年齢別人口分布(2005年) 大村市の年齢・男女別人口分布(2005年)
■紫色 ― 大村市■緑色 ― 日本全国 ■青色 ― 男性■赤色 ― 女性
大村市(に相当する地域)の人口の推移 1970年(昭和45年) 56,538人 1975年(昭和50年) 60,919人 1980年(昭和55年) 65,538人 1985年(昭和60年) 69,472人 1990年(平成2年) 73,435人 1995年(平成7年) 79,279人 2000年(平成12年) 84,414人 2005年(平成17年) 88,040人 2010年(平成22年) 90,517人 2015年(平成27年) 92,757人 2020年(令和2年) 95,397人
総務省統計局 国勢調査より

教育

大学

私立

高等学校

県立

中学校

市立

小学校

市立

幼稚園

市立

保育所

市立

私立

認定こども園

市立

私立

特別支援学校

県立

その他の学校

県立

私立

施設

図書館

博物館

ホール

スポーツ施設

交通

航空

鉄道

中心駅は大村駅。【 】印は快速列車全列車が停車する駅。

バス路線

一般路線バス

高速バス

道路

箕島大橋(長崎空港線)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

郷土芸能・名産品

大村寿司(ジャスコ大村店)

その他

大村市出身の人物

スポーツ

その他

大村市ゆかりの人物

脚注

注釈

  1. ^ 2022年には1807億2000万円を売り上げて過去最高を更新し、かつ全国の競艇場で3年連続年間売上日本一となった。
  2. ^ 江戸期の久原分。行政区として玖島郷・久原郷・木場郷・徳泉川内郷・武部郷が存在。
  3. ^ 江戸期の池田分。行政区として諏訪郷・池田郷・乾馬場郷・並松郷・杭出津郷・松山郷・森園郷・箕島郷が存在。
  4. ^ 2008年(平成20年)4月に、大村市民のパスポート業務が長崎県より大村市役所に移管された。そのため、県庁や振興局のパスポート窓口での申請はできない。
  5. ^ 厳密には熊本県牛深市(現:天草市)生まれの長崎市育ち。

出典

  1. ^ 百貨店、29年の歴史に幕 浜屋大村店が閉店 長崎(朝日新聞デジタル)2013年8月2日閲覧。
  2. ^大村ボート3年連続売上日本一 最高更新1807億円 電話・ネット投票後押し”. 長崎新聞 (2023年4月7日). 2023年12月14日閲覧。
  3. ^大村 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月24日閲覧。
  4. ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十』東京書籍、2017年3月30日、835頁。ISBN 978-4-487-74410-7
  5. ^令和2年7月豪雨による浸水状況について”. 国土交通省 (2020年7月31日). 2023年7月3日閲覧。
  6. ^国助成で拡幅目指す 7月豪雨で決壊の大村・佐奈河内川”. 長崎新聞 (2020年9月19日). 2023年7月3日閲覧。
  7. ^市長プロフィール”. 大村市 (2024年1月4日). 2025年2月17日閲覧。
  8. ^ “松本崇氏が死去 長崎県大村市長”. 日本経済新聞. (2015年9月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG25H41_V20C15A9CC1000/ 2017年7月7日閲覧。
  9. ^ 新市役所の建設地に…大村市民プールが営業終了 2029年度に移転・統合し再オープンへ【長崎】 - テレビ長崎(2024年8月26日閲覧)
  10. ^いらっしゃい|高垣麗子オフィシャルブログ”. Ameba (2016年10月30日). 2020年3月17日閲覧。
  11. ^大村市にて|高垣麗子オフィシャルブログ”. Ameba (2016年11月5日). 2020年3月17日閲覧。

参考文献

関連文献

外部リンク

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