314とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
![]() |
「3.14」はこの項目へ転送されています。日付については「3月14日」をご覧ください。 |
---|
円周率(えんしゅうりつ、英: Pi、独: Kreiszahl、中: 圓周率)とは、円の直径に対する円周の長さの比率のことをいい[1]、数学定数の一つである。通常、円周率はギリシア文字である π[注 1]で表される。円の直径から円周の長さや円の面積を求めるときに用いる[1]。また、数学をはじめ、物理学、工学といった科学の様々な理論の計算式にも出現し、最も重要な数学定数とも言われる[5]。
円周率の計算において功績のあったルドルフ・ファン・クーレンに因み、ルドルフ数とも呼ばれる。ルドルフは小数点以下35桁まで計算した[6]。小数点以下35桁までの値は次の通りである。
π = 3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 … {\displaystyle \pi =3.14159\,26535\,89793\,23846\,26433\,83279\,50288\ldots }
ギリシャ文字の π は円周率に代表される。
基礎
表記と呼び方
円周率を表すギリシア文字 π は、ギリシア語でいずれも周辺・円周・周を意味する περίμετρος[7][8](ペリメトロス)あるいは περιφέρεια[9](ペリペレイア)の頭文字から取られた[注 2]。文字 π をウィリアム・オートレッドは1631年に著した著書において半円周の長さを表す文字として用い、アイザック・バローは論文において半径 R の円周の長さとして用いた[10]。ウィリアム・ジョーンズ (1706) やレオンハルト・オイラーらにより(現代と同じく)円周の直径に対する比率を表す記号として用いられ、それが広まった[7][10]。日本では「パイ」と発音する[8]。
数 π を指す言葉には、日本・中国・韓国における「円周率(圓周率)」、ドイツの「Kreiszahl」(Kreis は円(周)、Zahl は数の意)の他、それを計算した人物の名前を取った「アルキメデス数」(英: Archimedes' constant)、「ルドルフ数」(英: Ludolph's constant、独: Ludolphsche Zahl)などがある。一般にドイツ語を除くヨーロッパの諸言語には「円周率」に対応する単語はない[8][11]。
なお、「π」の字体は、表示環境によってはキリル文字の п に近い π などと表示されることがある。また、ギリシャ文字「π」は、円周率とは無関係に、素数計数関数や、基本群・ホモトピー群、ある種の写像(射影など)を表すのに用いられることもある。
定義
ユークリッド平面上において、全ての円は相似なので、円周 C と直径 d の比率 C/d は一定 (π) である。
直径 1 の円の周長は π
平面幾何学において、円周率 π は、円の周長の直径に対する比率として定義される。すなわち、円の周長を C, 直径を d としたとき、
π = C d {\displaystyle \pi ={\frac {C}{d}}}
円に内接する正多角形による π の近似