A160とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 00:56 UTC 版)
「ボーイング A160 ハミングバード」の記事における「A160」の解説
1998年3月、A160の開発開始に当たって国防高等研究計画局は、30ヶ月の技術デモンストレーション契約をフロンティア・システムズと締結した。 A160最初の試作機は3枚の回転翼を持つ機体であり、2001年12月7日にホバリングデモンストレーションを行い、2002年1月29日に初飛行した。11月には4枚の回転翼を持ち、スバル製4気筒エンジンで駆動する型が飛行した。2003年10月には、4機の発注を獲得した。 3機がフロンティア・システムズにより完成したが、1号機と3号機は墜落により失われている。燃費向上により飛行時間が2倍程になるものとしてKW600ディーゼルエンジンの搭載も検討されたが、完成することは無かった。 フロンティア・システムズ(後にボーイング)は、2003年の国防高等研究計画局・陸軍・海軍による一連の契約を遂行した。2003年9月、国防高等研究計画局は、4機のA160を含む7500万ドルの開発契約をフロンティア・システムズと締結した。 2004年5月、陸軍電子通信司令部はシラキュース・リサーチと1330万ドルの契約を結び、UHFにより森林地帯の群葉を貫通できるリアルタイム目標追跡装置と合成開口レーダーをA160用に発注した。後のフォレスターレーダー(DARPA FORESTER)である。 A160のメインローターブレードは、スパン(長手)方向位置によって剛性と断面形状(翼型)が異なる(一定でない)設計となっている。低円盤荷重かつ高剛性でヒンジレスなメインローターにより、従来のヘリコプターのようにピッチを変化させるだけでなく、飛行速度や高度に応じて、回転数も140 rpmから350 RPMの間で可変とした。これによって、同クラスのヘリコプターよりも低出力すなわち低燃費での飛行を実現している。 2005年8月、「軍用の汎用で冗長性に富み多様な搭載能力を有する垂直離着陸が可能なUAVの評価」として5000万ドルの契約を海軍航空戦センター(英語版)(Naval Air Warfare Center)の航空機部門から得た。 2007年10月、国防高等研究計画局と630万ドルでA160T(Tは、タービンのT)とARGUS-IS(自律化リアルタイム対地汎用捜索画像システム)の契約が結ばれた。 2010年に入っても開発テストは継続されているが、これまでのテスト飛行では、従来よりも高高度の飛行、より長時間の飛行、より多くの積載量、より高い自律性といった点を実証している。目標は2,500マイル(4,000km)、24時間、高度30,000フィート(9,100m)。飛行は大きく自律化されており、人の手によるリアルタイムの操縦なしに、目標の達成のためにどう飛行すればよいかを航空機が自ら判断し決定する。最高時速140ノット以上。
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