プラット・アンド・ホイットニーとは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
プラット & ホイットニー
種類 | RTXの事業部 |
業種 | 航空宇宙 |
設立 | 1925年 |
創業者 | フレデリック・レントシュラー ![]() |
本社 | ![]() |
主要人物 | David Hess, 社長 |
製品 | 航空機用エンジンガスタービンロケットエンジン |
親会社 | レイセオン・テクノロジーズ ![]() |
ウェブサイト | Pratt & Whitney |
プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney、プラット・アンド・ウィトニー)は、アメリカ合衆国に本拠を置くレイセオン・テクノロジーズ(RTX)の航空機用エンジンブランドである。
概要
アメリカの複合企業(コングロマリット)、レイセオン・テクノロジーズの一部門である。民生用から軍事用まで広く手がけており、アメリカのゼネラル・エレクトリック傘下のGE・アビエーション、イギリスのロールス・ロイスに次ぐ、航空機用エンジンのビッグ3の一つである。航空機用エンジンに加えて、電力用ガスタービン、航海用、鉄道用エンジンや、ロケットエンジンなども製造している。
歴史
1860年にフランシス・プラット (Francis Pratt) と、エイモス・ホイットニー (Amos Whitney) によって、アメリカ・コネチカット州ハートフォードに設立される。当初はミシンや、南北戦争のアメリカ合衆国軍(北軍)用の銃などを製造するための工作機械を製造していた。
1925年、フレデリック・ブラント・レンチュラー(Frederick Brant Rentschler)が自ら考案した航空機用エンジンの組み立て場所と融資を希望して、プラット・アンド・ホイットニーに提案した。これを受けプラット・アンド・ホイットニーはレンチュラーに25万ドル出資、「プラット・アンド・ホイットニー」の名前と、製造場所を提供した。これが、プラット・アンド・ホイットニー・エアクラフト(Pratt & Whitney Aircraft Company)の始まりである。プラット・アンド・ホイットニーの最初のエンジンは、1925年のクリスマスイブに完成したワスプ(Wasp)であった。ワスプは試験で425馬力(317kW)の出力を記録し、1926年3月にはアメリカ海軍の認定試験を軽々と通過、10月までに海軍から200台のエンジンが発注されるに至る。ワスプが見せたスピード、上昇性、信頼性はアメリカの航空業界に革命をもたらした。
1929年、フレデリック・レンチュラーはプラット・アンド・ホイットニー・マシン・ツールの下を離れ、ユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポート(ボーイングやユナイテッド航空の前身)に参画した。この時、プラット・アンド・ホイットニーの名前と会社をそのまま使用することが許可された。
その後、プラット・アンド・ホイットニーは工業の複合企業であるユナイテッド・テクノロジーズ(現レイセオン・テクノロジーズ)の一部門となり、関連会社として、プラット・アンド・ホイットニー・カナダ(Pratt & Whitney Canada)を設立した(当初はユナイテッド・エアクラフト・カナダ)。プラット・アンド・ホイットニーが大型のエンジンを製造する一方、プラット・アンド・ホイットニー・カナダは小型飛行機用エンジンの設計と製作を行った。
現在、プラット・アンド・ホイットニーの本部はコネチカット州イーストハートフォードにあり、工場はコネチカット州ミドルタウンとチェシャー、フロリダ州ウエストパームビーチ、メイン州ノースバーウィックにある。
民生用タービンエンジンと搭載機
PW6000エンジン
- JT3C
- JT3D/TF33
- JT8D
- ボーイング727
- ボーイング737-100/-200
- ダッソー メルキュール
- ダグラス DC-9、マクドネル・ダグラス MD-80
- シュド・カラベル
- 川崎C-1
- サーブ 37 ビゲン(ボルボ・フリグモーターがアフターバーナー搭載型PM8に改造)
- JT9D
- JT15D
- PW1000G (ギヤードターボファンエンジン)
- PW2000/F117-PW-100
- PW4000
- PW6000
- インターナショナル・エアロ・エンジン V2500
- エンジンアライアンス GP7200
軍事用タービンエンジンと搭載機
F119エンジンを積むF-22
南極上空を飛行機雲を出しながら飛ぶ、TF33エンジンを搭載したC-141
ロケットエンジンと搭載機
- H-1 - (RP-1/LOX)
- F-1 - (RP-1/LOX)
- J-2 - (LH2/LOX)
- サターンIB
- サターンV
- SSME - (LH2/LOX)
- RS-68 - (LH2/LOX)
- デルタ IV 1段目
- RS-27A - (RP-1/LOX)
- RL-10
- RL-60
- RLX
- RD-0146
- RD-180
- COBRA
レシプロエンジン
ツインワスプエンジン
- R-1340 ワスプ - 空冷、星型9気筒、21.96L, 410-600hp以上
- R-1690 ホーネット - 空冷、星型9気筒、27.69L, 525-800hp以上
- R-1860 ホーネット - 空冷、星型9気筒、30.48L, 575-860hp以上
- R-985 ワスプ・ジュニア - 空冷、星型9気筒、16.14L, 300hp以上
- R-1535 ツインワスプ・ジュニア - 空冷、複列星型14気筒、25.15L, 825hp以上
- R-1830 ツインワスプ - 空冷、複列星型14気筒、29.99L, 1350hp以上
- R-2180 ツインホーネット/ツインワスプ E - 空冷、複列星型14気筒、35.7L, 1400hp以上
- R-2800 ダブルワスプ - 空冷、複列星型18気筒、45.96L, 2500hp以上
- R-4360 ワスプ・メジャー - 空冷、4重星型28気筒、71.05L, 3000-4300hp
自家発電装置
- FT8 POWERPAC (屋外定置型ガスタービン発電装置)
- FT8 Combined Cycle (コンバインドサイクル発電装置)
- FT8 MOBILEPAC (トレーラー移動型ガスタービン発電装置)
- FT8 SWIFTPAC (簡易(30日以内[1])設置型ガスタービン発電装置)
脚注
- ^ "FT8 SWIFTPAC™ power plant provides quick, reliable power — installed in less than 30 days." /公式HP
関連項目
外部リンク
表話編歴アメリカ合衆国の軍用機用ガスタービンエンジン | |
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ターボジェット | J30 J31 J32(英語版) J33 J34(英語版) J35 J36 J37(英語版) J39(英語版) J40(英語版) J41(英語版) J42 J43 J44(英語版) J45(英語版) J46(英語版) J47 J48 J49(英語版) J51 J52(英語版) J53(英語版) J54 J55(英語版) J56(英語版) J57 J58 J59 J60 J61 J63 J65 J67 J69 J71(英語版) J73 J75(英語版) J79 J81(英語版) J83 J85 J87(英語版) J89(英語版) J91(英語版) YJ93 J95 J97(英語版) J99 J100(英語版) YJ101 J102(英語版) J400 J401 J402(英語版) J403(英語版) J700 |
ターボプロップ/ターボシャフト | T30 T31 T33(英語版) T34 T35(英語版) T36(英語版) T37(英語版) T38(英語版) T39(英語版) T40(英語版) T41 T42 T43(英語版) T44(英語版) T45 T46(英語版) T47 T48 T49 T50 T51 T52 T53 T54(英語版) T55 T56 T57 T58 T60(英語版) T61 T62(英語版) T63 T64 T65 T66(英語版) T67 T68 T69 T70 T71 T72 T73 T74 T76 T78 T80 T100 T101 T400 T405 T406 T407 T408 T700 T701 T702(英語版) T703 T706 T708 T800 |
ターボファン | TF30 TF33 TF34 TF35(英語版) TF37 TF39 TF41 F100 F101 F102 F103 F104 F105 F106(英語版) F107(英語版) F108 F109(英語版) F110 F112(英語版) F113 F117 F118 F119 YF120 F121(英語版) F122 F124 F125 F126 F127 F128 F129(英語版) F135 F136 F137 F138 F400 F401 F402 F404 F405 F408 F412 F414 F415 |