ピンネシリ(北海道百名山)登山 花豊かな美しき稜線を行く (original) (raw)
札幌中心に道内の山々をのんびり歩いているヤマプラです。
新十津川町と当別町の境界に位置し、標高1100.4m、神居尻山、隅根尻山と並び樺戸三座に数えられる樺戸山地の北海道百名山、ピンネシリに8月上旬登った時の登山記です。札幌側から見ると、左ピーク神威尻山、中央がピンネシリとマチネシリと呼ばれツインピークの山容、右ピークが隅根尻山となっています。↓
ピンネシリ(藻岩山より)
かつては神居尻山や隅根尻山との縦走路が整備されていましたが、現在は次々と廃止され、その美しい縦走ラインを歩くことは禁止となってしまいました。↓
中央奥ピンネシリ(神居尻山より)
樺戸にある北海道百名山の一座ピンネシリ、ヤマレコに記録したルートはこちら↓
距離 : 20.8キロメートル
高低差 : 900m
所要時間 : 6時間39分
休憩 :途中休憩含み 42分
主なコースタイム
登山者用駐車場→6時19分,
7時20分→一番川地区登山口→7時21分
9時36分→ピンネシリ→9時55分
10時22分→マチネシリ→10時30分
12時58分→登山者用駐車場
札幌からほど近い北海道百名山、そのほとんどが林道歩きでストレスのかかる急登は山頂の直下までありません。
残念なことに平成29年の大雨の影響で以前の登山口まで4キロの間が車輛通行止めとなっていました。
通行止めは知っていて自転車を用意したのですが、車両通行止めと書いてありました。
自転車も一応車輛なのであきらめて最初から歩くことにしました。
この影響で往復8キロ分距離が延び、20キロを超すロングルートとなってしまい、訪れる人も少なくなったようでした。
新十津川からも登山ルートあります。令和4年度は工事で通行止めとのことでした。
本日、登山客は私一人でした。
残念なお知らせ
20キロなら個人的に余裕の日帰り圏内、先ずはキャンプ場でお手洗いをお借りします。キャンパー用に整備されている管理棟でウォシュレットも整備されています。
自販機、トイレの他、帰りに寄って見ると気になるアウトドア書籍も販売されていて買い物も楽しそうでした。
早朝、管理の方が作業されていて、私が登山者用の駐車場に向かうとわざわざスクーターで登って来て、お声がけいただきました。本日も安全登山で行ってきます。↓
キャンプ場 管理棟
整備された林道ですが、通行止め。登山口までまずは4キロ歩きです。
手前に登山ボックスが用意されています。
現在の登山口
林道の序盤では大きなエゾハンゴウソウの群生が見られました。↓
エゾハンゴンソウ
夏山登山ですが、まだ気温は上がっておらず、緩やかな林道歩きが続きました。
登山というより爽やかな散策です。↓
ピンネシリ林道
さて、大雨被害の場所に到着。
確かに林道が浸食されていてこのまま放置しての車両の通行は難しいが、被害は部分的でそう落差があるわけでも無い。
一般的な災害復旧、浸食防止工で対応できます。
登山専用道路で担当官庁の予算付けは難しかったでしょうが調査、設計、補修費を地元の有志企業に見積り願い、クラウドファンディングを呼びかけるところまでいかないかな。このまま、廃道を待つのでしょうか。
寂しくなる一方の樺戸山地、麓に立派なキャンプ場を備える登って納得の北海道100名山は観光資源とならないでしょうか。↓
H29 被災箇所
何とも、もったいないなあ、と思いつつも、本日は本日で登山を楽しみます。
爽やかな森の朝、エゾマイマイもくつろいでいます。↓
エゾマイマイ
本日、私の周りを飛び回っていたのがトンボ。
この辺は早くも秋の気配、アブにまとわりつかれるより全然いいです。↓
トンボ
1時間程歩くと旧登山口に到着しました。まだ山頂まで7キロありますがストレスフリーの早朝散策、体が温まるところまでも行ってません。↓
旧登山口
旧登山口の案内看板には現在廃道となった神居尻山や隅根尻山への縦走ルートが示されてしました。
登山愛好家としては無念の一言です。
旧登山口の案内看板
初の渡渉、水量も少なく問題ありませんでした。↓
渡渉
ヒメジョオンは序盤から中盤にかけて、群生多数。
どこにでも居て、最後まで咲いている、とにかくタフなお花です。↓
ヒメジョオン
下はふかふかの緑の絨毯。グリーンカーペットの上は気持ちいいです。
グリーンカーペット
そして、上を見ると雲一つない爽やかなスカイブルーでした。↓
樺戸山地の青空
序盤から中盤まで気に入った花はあまりありませんでした。
エゾアジサイのブルーが目を引きます。↓
エゾアジサイ
それと、いつも元気なヒメ軍団↓
ヒメジョオンの群生
キツネフリも数凛確認できました。この時期は少々弱っていました。↓
キツリフネ
ヨツバヒヨドリは多数群生していました。緑の濃い道中の中で比較的艶やかな紫色のものを撮影。↓
ヨツバヒヨドリ
サラサラの夏山登山です。2回目の渡渉も涼味豊で問題無し。↓
渡渉
だらだらと長くて、そう変化の無い登山道にメマツヨイグサが有りました。
小さいながらも黄色い群落にしばし癒されました。↓
メマツヨイグサ
コムラサキがいました。
コムラサキ
羽の小さなエゾフッキバッタも休んでいました。↓
エゾフッキバツタ
中盤過ぎてシラカバの静かな森を進みます。
このあたりでようやく体が温まってきた感じでした。↓
静かな登山道
三回目の渡渉も涼味豊で有難い。↓
渡渉
ほっと一息の案内看板は壊れています。後2.7キロ、ここまでは長いだけでノーストレスでした。ゴールは近いです。↓
案内標識
派手にピンクテープで通行止めのとなっていて横に伐開した迂回路が設けられていました。何事だろうか?↓
通行止めと迂回路
倒木が落ち切っておらず、危険な状態でした。
あまり予算はないのかもしれませんが、その中でも管理された登山道で有難かったです。↓
倒木、危険
淡いピンク色に足とめます。キボウシ↓
キボウシ
山頂直下まできてようやく高度を稼ぎだします。
階段歩きが続くようなのでピッチを守って登ることにしました。↓
山頂直下の階段
ピンネシリとマチネシリの稜線に取りつきました。見えているのは本ピークではありませんが、綺麗な三角形です。↓
ピンネシリ、マチネシリの稜線
本日の楽しい稜線歩きはアキノキリンソウやぁ↓
アキノキリンソウ
ヤマハハコやぁ↓
ヤマハハコ
まだ開いていませんでしたがリンドウが居ました。↓
リンドウ
楽しい稜線歩きから一気に山頂を目指します、ラス登!↓
ラス登
途中、艶やかな紫のトリカブトがいました。↓
トリカブト
シロバナニガナも発見↓
シロバナニガナ
白くふっくらとしたウメバチソウ、一凛だけ足元にひっそりと咲いていました。
ウメバチソウ
北海道百名山、ピンネシリ登頂↓
山頂広場
お約束の三角タッチ↓
三角タッチ
記念撮影↓
ピンネシリ登頂 記念撮影
遠望はありませんでしたが、隅根尻山方向に延びる稜線ラインや樺戸山地は見ごたえありました。
ピンネシリより
ガス欠気味でしたのでコンビニ弁当ですがてっとり早く補給↓
補給
レーダーサイトに別れを告げてお隣のピーク、マチネシリに向かいます。↓
ピンネシリ レーダーサイト
これから向かう、マチネシリです。↓
隣ピークのマチネシリ
途中に見落とした黄色い花を発見。ハイオドギリでしょう。↓
ハイオドギリ
程なく、マチネシリに登頂↓
マチネシリ登頂
先ほどまで居たピンネシリを見返します。↓
ピンネシリ
樺戸山地を見下ろします。
クマネシリまでの美しい稜線、廃道がもったいない。↓
クマネシリ
浦臼の方面を見下ろします。↓
さて下山開始、キバナニガナも見つけられました。↓
キバナニガナ
珍しいベニヒカゲもじっくり見ることができました。オレンジ模様の羽が綺麗でした。↓
ベニヒカゲ
山中にオレンジ色が映えるコウリンタンポポ↓
コウリンタンポポ
楽しい稜線歩き、名残惜しく下山しました。
下山は単調でしたが、冷たいコークで夏山登山を締めました。↓
締めのコーク
どうも人気が無くなってしまったようですが、百名山に外れ無し、名山の景色と花を堪能できたいい一日となりました。
林道や登山道は一本道で分岐にも看板が残っています。
ピンネシリの駐車場はコチラから、道民の森、一番川地区のキャンプ場奥に登山者用の駐車場がありました。↓
気になるお天気、ピンネシリのテンクラはコチラから
他の北海道百名山、登山記はこちらから↓
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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