PCエンジンDUO RGB出力追加~その1~ (original) (raw)
前回の記事に続き、今回はPC Engine DUOのRGB出力追加改造をおこないます。
PCエンジンDUOにRGB出力を追加する醍醐味は、何と言っても映像の鮮やかさ、シャープさを手に入れることができることです。
今回は、スキャンコンバータを使って低遅延で超美麗な映像でゲームを楽しめるよう、RGB信号に加えて複合同期信号(CSync)も本体から取り出すようにしてみます。
(スキャンコンバータと言うと高価なイメージがありますが、最近は安価なものが出てきており、本命はそちらに移りつつあります。後の記事で紹介します!)
ただ、これには問題があって、THS7314を使ったRGB MOD(RGBアンプモジュール)は最近は品薄になっており入手不可能ですし、LM1881Nも廃番になっており価格も高騰し、入手困難な状況です。
PCエンジン用のRGB MOD
複合同期信号のセパレートIC
そこで、今回使おうとしているのは、THS7374という4チャンネルのビデオアンプを使ったMODです。これならば、RGB信号に加えて複合同期信号も扱うことができ、コストダウンに繋がります。
ただこのMOD、スーファミ(SNES)などでは一般的なのですが、PCエンジン用は探しても見つけることはできませんでした。
じゃあ、MODを作ってしまえ!というのが今回のゴールです。
まずは、THS7374のチップ単体の写真です。
4チャンネル・ビデオアンプ
SSOPというピッチ0.65mmのパッケージですが、実験する場合、このままでは扱いづらいので、まずは2.54mmのブレイクアウト基板を使います。
ブレイクアウト基板にTHS7374を半田付けした写真です。
THS7374を実装したブレイクアウト基板
そして、回路図を見ながらブレイクアウト基板上に配線していきます。
RGBS信号はDC成分の乗ったものですので、DC成分を取り除くために入力側にコンデンサを挟みます。カップリング用ですので0.1μFが妥当でしょう。
出力側はインピーダンスを整合するために75Ωの抵抗器を直列に入れます。これで電気的にはばっちりRGB映像機器向けになります。
これで実験用のMODの作成は完了です。
いよいよ本体の改造に入ります。
次の記事へ続きます。