七五三の写真 (original) (raw)

七五三の写真

昨夜は、本当に久しぶりにぐっすり眠れた。理由はよく分からない。途中で起きることも、夢を見ることもなく、十時過ぎには眠り、朝の六時くらいに目が覚めた。朝は秋のように涼しく、ほどよい寂しさが意識をくっきりとさせてくれた。

ぽつぽつと、仕事で必要な作業を進めている。紙を折ったり、つくったものを袋に入れる作業。こういった手作業は苦手かと思ったけれど、頭を使わずに、ただ淡々とできるので、決して得意ではないものの気晴らしになる。

夕方頃、母親が、僕の七五三のときの写真を送ってきた。父方、母方の祖父母と、両親と、みんなで一緒に撮ってある唯一の一枚かもしれない。祖父母はみんな亡くなって今はもういない。両親は、今の自分よりもずっと若く、直視することができなかった。苦しくなって、急いでメールを閉じた。