添加物に対するヴィーガンとオーガニックの基準比較 (original) (raw)
近年、ヴィーガン認定マークを持つ商品が増えていることが見受けられます。オンラインで確認した認定マーク付きの商品には、オーガニック認定では許可されていない添加物が含まれていることもあります。ヴィーガン認定は添加物に対して比較的寛容だと感じています。そこで、オーガニック認定とヴィーガン認定の違いを比較してみることにしました。
ビーガンの食材の表示の見方について
ビーガンの食材を探す際に気を付けるべきポイントをいくつかご紹介します。
製品の成分表示を注意深くチェックし、動物由来の成分(乳製品、卵、蜂蜜、ゼラチンなど)が含まれていないことを確かめます。
1.ヴィーガン認定基準とオーガニック認定基準の違い
1₋1.ヴィーガン認定
1₋2. オーガニック認定
簡潔に言えば、ヴィーガン認定は動物由来の成分を避け、自然由来の成分、農薬、化学肥料に関してはあまり重きを置かないのに対し、オーガニック認定は自然由来の成分を重視する点で異なります。両方とも健康と環境に配慮した選択肢として高い評価を受けており、商品を選ぶ際には両方のマークが付いているものが理想的だと考えられます。購入時には、これを参考にしてください。
2.ビーガンが避けるべき食品添加物
2₋1.ビーガンが避けるべき食品添加物の種類
- ゼラチン:動物の骨や皮から抽出されるタンパク質で、ゼリーやマシュマロなどに使用されます。
- シェラック:ラックカイガラムシの分泌物から作られるコーティング剤で、キャンディやチョコレートの光沢剤として使用されます。
- カルミン(コチニール):コチニールカイガラムシから抽出される赤色の着色料で、飲料やお菓子に使用されます。
- ラノリン:羊の毛から抽出される脂肪で、化粧品や一部の食品に使用されます。
- **カゼイン**:牛乳から抽出されるタンパク質で、チーズや一部の加工食品に使用されます。
- ケラチン:動物の毛や角から抽出されるタンパク質で、ヘアケア製品や一部の食品に使用されます。
- **グリセリン**:動物の脂肪から抽出されることがあり、食品や化粧品に使用されます。アルコール消毒液もグリセリンを使用していることが多い。
- ビタミンD3:魚の肝油や羊の皮脂から抽出されることが多い。
- 果糖ブドウ糖液果糖類など:製品に動物由来の成分は含まれていないため、ヴィーガンの基準には適合していますが、遺伝子組み換えトウモロコシが使用されていることが多いので、個人的には避けるべきだと思います。
- **アスパルテーム**:製品は動物由来の成分を使用していないため、ヴィーガン基準には適合していますが、化学兵器に匹敵するほど危険な化学物質ですので購入は避けるべきです。
- アミノ酸等:化学調味料の動物性成分が含まれていない場合でも、ヴィーガン基準に適合する可能性がありますが、化学兵器に匹敵するほどの危険な化学物質であるため、購入は避けた方が良いでしょう。アミノ酸には動物由来の成分が含まれることがあります。
**グルタミン酸**:動物由来のタンパク質から抽出されることがあります。
**グリシン**:動物のコラーゲンから抽出されることが多いです。
**システイン**:動物の毛や羽毛から抽出されることがあります。
2₋2.オーガニック認定で禁止している添加物
オーガニック認定(例えば、有機JAS認証)では、化学的に合成された添加物や遺伝子組み換え技術を使用した成分が禁止されています。具体的には以下のようなものがあります。
- 合成保存料:ソルビン酸、ベンゾ酸など。
- 合成着色料:タートラジン、サンセットイエローなど。
- 合成甘味料:アスパルテーム、サッカリンなど。
- 合成香料:化学的に合成された香料全般。
- 遺伝子組み換え成分:遺伝子組み換え作物から作られた成分。
2₋3.ビーガンの買い物において食品添加物を見極める方法
ビーガンの買い物では、食品添加物の見極めが重要です。まず、製品のラベルを確認し、動物由来の成分が含まれていないかをチェックします。また、E番号(添加物のコード)を調べ、ビーガン対応かどうかを確認します。疑問があれば、メーカーに問い合わせることも有効です。E番号(添加物のコード)は以下にまとめておきました。
2₋4.ビーガン食品に含まれる添加物に関する問い合わせ体験ついての話
通常、私は添加物を含まない食品を選ぶようにしています。だしを購入する際には、動物由来成分不使用のものを選んでいました。最近、ブログの広告に使用するアルコール消毒液について問い合わせたところ、多くのアルコール消毒液には微量のグリセリンが含まれていることがわかりました。
インターネットで主原料については記載があるものの、グリセリンについては明記されていなかったため、問い合わせたところ、大手S社のアルコール消毒液には動物性も植物性も問わずグリセリンが使用されているとの回答を得ました。
一方で、私が100%植物由来のアルコール消毒液を製造している会社に問い合わせたところ、その消毒液に含まれるグリセリンも100%植物由来であり、パーム油を成分として使用し、遺伝子組み換えは行っていないという回答を得ました。これまでに様々なアルコール消毒剤を試してきた経験から、添加物が全て植物由来のアルコール消毒液が最も有効だと感じています。今回は楽天で時間指定配送が可能だったため、そちらで購入することにしました。
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3.ビーガン食品の表示に含まれる代表的な添加物の比較
3₋1.ビーガンの表示にあるアミノ酸等と酵母エキス
ビーガン食品を選ぶ際には、添加物として使用されるアミノ酸や酵母エキスの選び方に注意を払うことが重要です。アミノ酸は、食品の栄養価を高めるために添加されることが多く、特にビーガン食では不足しがちな必須アミノ酸を補う役割を果たします。例えば、大豆由来のアミノ酸は、植物性タンパク質の質を向上させるために利用されることが多いです。一方、酵母エキスは食品の風味を豊かにするために使用されます。酵母エキスは自然由来の旨味成分を含んでおり、化学調味料を避けたい場合には特に有用です。選ぶ際には、添加物や保存料が含まれていない、自然由来の酵母エキスを選ぶことが推奨されます。これにより、健康に配慮しつつ、美味しさを損なわない食生活を送ることができます。
3₋2.アミノ酸等
- 自然由来のアミノ酸:主に植物や発酵食品から得られます。例えば、大豆やエンドウ豆、米、ひよこ豆などの植物は、豊富なアミノ酸を含んでおり、これらを発酵させることでアミノ酸を抽出します。この方法は、微生物の力を借りて自然なプロセスでアミノ酸を生成するため、化学的な処理が少なく、より自然に近い形でアミノ酸を摂取することができます。
- 化学調味料としてのアミノ酸:化学的な合成によって製造されることが多いです。例えば、グルタミン酸ナトリウム(MSG)は、化学反応を利用して生成される代表的なアミノ酸です。この方法では、特定のアミノ酸を大量に生産することが可能ですが、化学的な処理が多く含まれるため、自然由来のものと比べて加工度が高いと言えます。一方、化学調味料のアミノ酸は、コストや生産効率の面で優れているため、広く利用されていますが、過剰摂取に対する懸念もあります。
このように、自然由来のアミノ酸と化学調味料のアミノ酸は、製造方法や使用目的、健康への影響などにおいて異なる特徴を持っています。しかし、アミノ酸等の添加物には安全性に関する懸念もあります。例えば、グルタミン酸ナトリウムを高温で加熱すると発がん性物質が生成される可能性があるとされています。また、過剰摂取による健康への影響も指摘されています。
3₋3.酵母エキス
酵母エキスは無添加食品によく使われます。私が愛用していたメーカーの酵母エキスは動物性成分不使用と表示されていましたが、ヴィーガン認証マークやオーガニック認証マークはありませんでした。問い合わせても明確な回答は得られませんでしたが、これらの認証マークがある商品は明確な基準に基づいており、認証マークのない商品よりも信頼して購入できると考えています。
- ヴィーガン認定酵母エキス:動物性成分を含まない場合、化学処理された酵母エキスも含まれる可能性があります。製品の成分や製造過程に動物由来の成分が含まれていないことを保証する基準です。
- オーガニック認定酵母エキス:化学処理された酵母エキスの使用は許可されていません。有機認証では、遺伝子組み換えや化学処理を施した原材料の使用が禁止されています。オーガニック認定を取得するには、自然な方法で生産された酵母エキスが必要です。
3₋4.ビーガン食品で見られるアミノ酸等と酵母エキスの選び方
つまり、ヴィーガン認定を受けた商品は動物由来成分を含まない以外、基準が緩いのに対し、オーガニック認定は化学処理や原材料に関しても厳しい基準を設けています。理想的には、ヴィーガンとオーガニックの両方の認定を得た商品を選ぶのが最善です。
現在、ヴィーガン認定を受けた粉末だしの多くに酵母エキスが含まれています。これは動物由来の成分を避けたい人には適していますが、化学処理されているかどうかはメーカーに確認するのが良いでしょう。ただし、酵母エキスに関する問い合わせに対して回答を得られないこともあるため、購入時には注意が必要です。
また、だしにはだしパックが含まれていますが、無漂白であっても煮出すと有害物質が出る可能性があります。そのため、調理時にはだしパックを開けて中身だけを使用することをお勧めします。
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ヴィーガンとオーガニックの認定基準について調べたところ、添加物に関する基準は動物由来のものか自然由来のものかによって大きく異なることがわかりました。多くの食品にはさまざまな添加物が含まれているため、できれば避けたいと考える人もいます。しかし、忙しい現代生活の中でビーガンを実践する際には、加工食品を利用せざるを得ないこともあります。ビーガン基準では、動物由来でない限り、添加物や化学調味料もある程度受け入れられています。理想的には、両方の基準に適合する食品を選ぶことが望ましく、できるだけそのような選択をすることを推奨します。