京都でデパートといえばやっぱり大丸 (original) (raw)

このブロンズの孔雀は1965年(昭和40年)に設置された

このブロンズの孔雀は1965年(昭和40年)に設置された

京都でデパートといえば、高島屋伊勢丹もあるが、やっぱり1912年から四条通りにでんと構える大丸だと思う。尚、2024/8の売上高(日本百貨店協会調べ)は、高島屋69億円(洛西店含む)、大丸56億円、伊勢丹52億円、藤井大丸6億円の順となっている。

大丸創業からの主な沿革をHPから抜粋してみる。

1717年享保2年)下村彦右衛門正啓が京都・伏見の呉服屋「大文字屋」を開業。(大丸創業)
1726年(享保11年)大阪・心斎橋筋に大阪店「松屋」を開き、現金正札販売を始める。(心斎橋店現在地)
1728年(享保13年)名古屋・本町4丁目に名古屋店を開き、初めて「大丸屋」を称する。(明治43年閉鎖)
1737年(元文2年)店是「先義後利」の掛軸を全店に配布。京都・東洞院船屋町に京都総本店が新築完成。
1743年(寛保3年)江戸・大伝馬町3丁目に江戸店開業。(明治43年閉鎖)
1912年(明治45年)京都店が四条通りに鉄筋木造3階建の新店舗開店。(現在地)デパート形式をとる。

1912年に開店した四条通りの店舗は大正時代に火災で全焼したため、大丸心斎橋店を設計したアメリカの建築家ヴォーリズの設計で昭和初期にかけて建て替えられた。しかし、阪急電車河原町駅まで延伸(※)した翌年の1964年に、ヴォーリズの特徴的な意匠を取り払う形で改築された。平成の時代になり、京都大丸が現在地に出店して100年を迎えたため、再び大改修が計画され、2014年(平成26年)10月に再びヴォーリズのデザインをモチーフにした外壁に戻された。

(※参考)京都では1970年代に市電が廃止され、1981年に最初の地下鉄が開業。在来鉄道は、徐々に高架化・地下化されてきた。

1963年 阪急京都線延伸(大宮〜河原町

1964年 東海道新幹線開通

1970年 近鉄京都線高架化(京都〜東寺)

1976年 山陰本線高架化(京都〜二条)

1978年 市電全線廃止(1961〜1978)

1981年 地下鉄烏丸線開通(京都〜北大路)

1987年 京阪本線地下化(三条〜東福寺

1988年 地下鉄烏丸線延伸(京都〜竹田)

1988年 地下鉄と近鉄京都線相互直通運転

1989年 京阪鴨東線開通(三条〜出町柳

1990年 地下鉄烏丸線延伸(北大路〜北山)

1996年 山陰本線高架化(二条〜花園)

1997年 地下鉄烏丸線延伸(北山〜国際会館)

1997年 地下鉄東西線開通(醍醐〜二条)

1998年 近鉄京都線高架化(東寺〜竹田下り)

1999年 近鉄京都線高架化(東寺〜竹田上り)

2004年 地下鉄東西線延伸(醍醐〜六地蔵

2008年 地下鉄東西線延伸(二条〜太秦天神川

2008年 山陰本線高架化(花園〜嵯峨嵐山

京都大丸6階のイベントホールでは、9/14〜9/30まで「写真家星野道夫 悠久の時を旅する」写真展が開かれている。星野道夫さんは、アラスカに暮らした写真家だが、43歳の時、カムチャッカ半島での活動中にクマに襲われて、その生涯を終えている。

旅をする木 (文春文庫)

この大好きな本の中に次のような一節がある。

ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほど大きい。

彼の作品は、生き物たちが明日生き残るために戦っている大自然が今も実在していることを感じさせてくれる。デジタルカメラのない時代に、奇跡のカットを撮ることがどれだけ大変だったか、彼の地の大自然と生き物たちを本当に愛していないとできない仕事だったと思う。

□公共交通機関使用による訪問難易度