特急アルプスに乗車する白馬乗り鉄旅 (original) (raw)

9月になって2週間が過ぎましたが、いっこうに暑さ☀は和らぎませんね。いつまで真夏のような気候が続くのでしょうか? そろそろいい加減にしてほしいです😠 僕は昔から、冬の寒い時期よりも夏の方がまだ我慢できると思っているのですが、最近は逆かもしれないと思えてきました。このままでは身体が持たず、バテ切ってしまうかもしれません🤢 一日も早い秋🍁の訪れを願うばかりです。

そう言えば、今季も「青春18きっぷ」を利用することがありませんでした。以前は春季、夏季、冬季ともほぼ毎季購入していた時期もありましたが、最近はめっきり機会が減ってしまいました。明確な理由があるわけではありませんが、僕なりにその原因を考えてみると、やはり「ムーンライトながら」の廃止が少なからず影響しているのだと思います。「青春18きっぷ」と言えば今でも「ムーンライトながら」を思い浮かべる鉄道ファンは多いと思いますし、僕もその一人です。「青春18きっぷ」での乗り鉄旅を象徴するような存在で、僕も幾度となく利用させてもらいました。過去には全国各地で活躍していたムーンライトシリーズですが、時代の変化に伴って次々と姿を消し、「ムーンライト信州」が廃止されて以来、「ムーンライトながら」はJRグループで運行される唯一のムーンライトとして人気を博していました。しかし、2020年3月の春季に運転されて以降、夏季も冬季も臨時列車として設定されることはなく、ついに2021年1月になって正式に廃止が発表されました。「青春18きっぷ」ファンであり、「ムーンライトながら」を愛用してきたファンの一人としては何とも残念なことで、こうした「ムーンライトながら」ロスにより「青春18きっぷ」を待ちわびる気持ちが薄れてしまったような気がしています。

こうしてムーンライトシリーズはすべて姿を消し、いわゆる夜行列車も寝台特急サンライズ出雲・瀬戸」やJR西日本が運行する一部の「ウエストエクスプレス銀河」などに限られることとなりましたが、何とこの夏、嬉しいことにJR東日本において新たな夜行列車が誕生することになりました。新宿駅から白馬駅までを結ぶ臨時特急「アルプス」です。

「アルプス」は、先ほど紹介した快速「ムーンライト信州」の前身となった急行列車の愛称として使われていた列車名です。さらに歴史を遡ると、首都圏と松本方面を結ぶ準急列車としても使用されていたようです。そんな中央本線の伝統的な愛称を受け継ぐ列車が、臨時特急として運行されることになった訳です。列車は土曜・日曜・月曜が3連休となる週末の金曜日に新宿駅を発車し、翌日早朝に大糸線白馬駅に到着するよう運転されるもので、これまでのところ、7月12日と8月9日に運転されました。両日とも、夏の登山を楽しむ方や夜行列車そのものを楽しむ鉄道ファンで大いに賑わったようです。

僕も特急「アルプス」が臨時列車として運行されること自体は5月17日に発表されたプレスリリースで知っていましたが、その時はそれほど気に留めていませんでした。しかし、7月12日の運行初日の様子を伝える動画やXの書き込みなどを見ていると、かつての「ムーンライトながら」を想い起させ、久しぶりに夜行列車に乗車してみたいという思いが日に日に強くなり、9月13日発の列車に乗車することにしたものです。また、早朝に白馬駅に到着できるという貴重な機会を活かし、以前から行ってみたいと思っていた栂池高原にも立ち寄ってみることにしました。

それでは早速、今回の旅の様子を紹介していきたいと思います。

豊橋駅から東海道新幹線に乗車

特急「アルプス」の新宿駅発車は日付が変わる直前の23時58分なので、東京への移動時間は十分にあります。当初は豊橋駅からのんびりと東海道本線普通列車を乗り継いで移動することも考えましたが、便利で快適な新幹線を利用することにしました。乗車するのは、豊橋駅を15時9分に発車する「こだま」730号の東京行きです。

普段、東海道新幹線に乗車するのは朝か夜の時間帯がほとんどで、夕方前の昼間帯に乗車したことはあまりありませんが、名古屋駅発の「こだま」号であればそれほど混雑していないだろうと考え、自由席を利用することにしました。

東海道新幹線のN700ラージA:豊橋駅 2024/9/13

僕は2号車に乗車しましたが、予想どおり豊橋発車時点で車内は閑散としています。このくらい空席が多い場合には、指定席よりもその場で座席位置を選ぶことができる自由席の方が使い勝手がいいと思います。

「こだま」号は新幹線の各駅に停車しながら東京を目指して行きますが、浜松駅、掛川駅、静岡駅と停車するにつれて乗客が増えていき、ついに三島駅で2号車はほぼ満席状態になりました。僕の隣の通路側座席もそれまで空席でしたが、三島駅からは高校生らしき学生さんが利用されました。毎日、新幹線で通学しているのでしょうか? この方以外にも学校帰りと思われる高校生が数名いらっしゃり、色々な方が様々な場面で新幹線を利用されていることがよく分かりました。

「こだま」730号は、定刻どおりに東京駅に到着しました。ホーム端からは東海道新幹線の車両がずらりと停車している様子を見ることができましたので、記念にパシャリ📸

LE CAFÉ de Joël Robuchonで夕食

特急「アルプス」には新宿駅から乗車しますが、新宿に向かう前に東京駅で途中下車し、ちょっと早い夕食をいただくことにしました。八重洲口を出たところで駅舎をパシャリ📸

東京での夕食は久しぶりなので、どんなお店にしようかと出発前に色々と悩みましたが、東京駅から徒歩圏内の日本橋高島屋内にあるLE CAFÉ de Joël Robuchon(ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション)に決めました。 ジョエル・ロブションと言えば、恵比寿にある“ガストロノミー〜”や“ラ ターブル〜”が高級フレンチを提供するお店として有名で、僕のような人間が一生入店する機会などないのですが、日本橋高島屋内にはロブションのカフェがあり、ここであれば気取ることなくお手頃価格でロブションの味を体験できるため、今回の旅の思い出に利用することにしたものです。

高島屋本館2階にあるお店に入店すると、さすがはジョエル・ロブションという感じで、赤と黒を基調とした都会的でお洒落な内装となっていました。僕が普段利用するイオンモールのフードコートとは全く違う空間ですね(当たり前)。このカフェのディナーコースには、

【Dîner A】 前菜、魚料理、メイン、デザートの全4品

【Dîner B】 前菜、メイン、デザートの全3品

の2種類があります。今回はゆっくり時間をかけて夕食を楽しみたかったので、Dîner Aを選びました。食レポは苦手ですので、写真のみ紹介しますね。

カンパチのカルパッチョ 生姜のコンディモンと共に

笛吹鯛 ブールブランソースと共に

牛サガリ じゃが芋のピュレと共に

本日のデザート

どれも見た目に美しく芸術作品のような料理ばかりで、味もジョエル・ロブションだけあって格別です。こうしたお料理をいただくと、何だか心も豊かな気分になり、何とも表現しがたい素敵な満足感に浸ることができます。いい思い出になりました。ごちそうさまでした。

東京駅から中央線快速に乗車

夕食を終えた後、再び東京駅へと戻ります。周囲はすっかり暗くなり、先程とはまた違った雰囲気の東京駅を見ることができました。いつも思うのですが、東京のビル群の夜景は本当にキレイです。

改札を通って1・2番線に移動します。新宿に向かうため、ここから中央線に乗車します。車両はもちろんE233系0番台です。そう言えば9月10日、中央線快速・青梅線でのグリーン車サービスの開始についてJR東日本から発表がありました。サービス開始は2025年春ということで、おそらく3月のダイヤ改正にあわせて正式にスタートするのだと思います。それに先立ってグリーン車を組み込んだ12両編成の車両が順次導入され、サービス開始までの期間はグリーン料金不要(普通車扱い)でグリーン車に乗車できるとのことです。おトクに利用できるチャンスですが、きっと混み合うでしょうね。

中央線快速で使用されているE233系0番台:東京駅 2024/9/13

そして新宿駅に到着しました。僕は新宿と聞くと、タカノフルーツパーラーを思い浮かべます。一度は行ってみたいと思っているのですが、まだ新宿本店に行ったことがありません。夕食直後ながらお腹に若干の余裕があったので、食後のデザートに美味しいフルーツでも食べに行こうかと思いましたが、残念ながらすでに営業時間外でした😓

という訳でタカノフルーツパーラーは諦め、歌舞伎町にある「SOLA SPA 新宿の湯」という入浴施設に行きました。暑かった今日一日の汗を洗い流さずにはいられません。歌舞伎町にある入浴施設とはどんな雰囲気なのかとやや心配しましたが、設備もきれいで浴槽も大きく、思っていた以上に気持ちよく利用することができました(給湯設備に不具合があり、湯が32℃くらいでちょっと冷たかったですが、それはそれで気持ちよかったです)。

入浴を終えて新宿駅に戻ってきました。この時間帯に外を出歩くのは久しぶりですが、日中と比べると暑さが落ち着いて過ごしやすさを感じます。新宿駅に戻ったところで乗車前にパシャリ📸

新宿駅から特急アルプスに乗車

今回乗車する特急「アルプス」は、新宿駅の7番線から発車します。通常、松本方面に向かう特急「あずさ」「かいじ」は9番線・10番線から発車するため、7番線からの発車は珍しいですね。

改札を通ってホーム上に移動すると、これから特急「アルプス」に乗車するであろう方々がすでに大勢いらっしゃいました。様子を見ていると、僕と同じような鉄ヲタが多いようで、まだかまだかと入線を待っているようです。

特急アルプスで使用されるE257系2000番台:新宿駅 2024/9/13

23時38分くらいでしょうか? 特急「アルプス」で使用されるE257系2000番台が入線してきました。車体のペニンシュラブルーが鮮やかです。一部ネット上では、E257系5000番台が充当されるのではないかと予想している方もおられましたが、7月と8月に運行された際と同じく、2000番台となりました(まあ、2000番台と5000番台ではグリーン車の座席数が異なるため、2000番台となることはあらかじめ分かっていたことですが…)。入線後、多くの方が写真撮影のため9号車(非貫通型先頭車両)付近に集まっており、僕もこの中に加わっていたのですが、停車位置の関係で正面から撮影することはできませんでした。というわけで、最後尾となる1号車(貫通型先頭車両)を撮影しました。よく見ると、愛称表示のLEDがバグっていますね…

E257系2000番台は普段、特急「踊り子」や特急「湘南」で使用されており、全9両編成のうち4号車がグリーン車でその他の号車が普通車です。しかし今回の特急「アルプス」では号車番号が通常とは反対になっており、グリーン車は6号車となっていました。ちなみに僕は今回、グリーン車を利用します。グリーン料金が必要になりますが、移動が長時間となるため、ゆとりのある座席でゆったりと過ごしたいと思い、ちょっと贅沢しました。

新宿駅での写真撮影を一通り終えて車内に入って着席すると、程なくして特急「アルプス」は静かに夜の新宿駅を発車しました。ここから白馬駅までの約6時間20分に及ぶ夜行列車の旅のスタートです。

ここで、グリーン車の座席を紹介したいと思います。E257系2000番台のグリーン車は2+2の横4列配置で、特急型車両のグリーン車としては標準的な1,160㎜ピッチで座席が並んでいます。中央線特急時代のE257系0番台では、グリーン席と普通席の合造車でしたが、2000番台に改造する際に全室グリーン席となりました。その名残で、現在でも車両中央にあるドアとデッキで区切られた半室ずつの構造となっています。座席列1番から7番までは改造前からグリーン席だった区画で、10番から14番まではもともと普通席だった区画です。そのため、10番から14番までの中には、座席位置と窓枠が一致していない“ハズレ席”なるものがありますが、僕が今回利用したのがまさに“ハズレ席”と言われている11番の座席です。僕としては、もちろん1番から7番までの座席を利用したかったのですが、残念ながら手配することができませんでした。まあ、夜行列車ですし、モバイルコンセントが利用できる窓側座席を確保できただけでもよしとします。

新宿駅を発車した特急「アルプス」は、立川駅八王子駅と停車していき、八王子駅を過ぎると次の松本駅までは客扱いがありません(甲府駅などで運転停車はあるようです)。八王子駅発車後は車内の照明が減灯され、夜行列車らしい雰囲気となりました。僕も事前に準備しておいたアイマスクを着用し、おやすみモードに入ります😪 グリーン車だけあって座席幅が広く、リクライニング角度も深くて快適性は十分です。ねだんは高くなりますが、やはりグリーン車を選択しておいて正解でした。

そして……

おはようございます☀ 何やら寝たのか寝ていないのか自分でもよく分からないまま朝を迎えました。車掌さんの放送によると、まもなく松本駅に到着するとのことでした。松本駅で一旦ホームに降りて、車両の写真撮影でもしようかと思っていたのですが、思っていた以上に外はまだ暗く、また睡魔にも負けてしまい、撮影しそびれてしまいました。

次の停車駅は信濃大町駅です。立山黒部アルペンルートを観光する方は、この駅から扇沢までバスで移動することになるので、信濃大町駅で特急「アルプス」を下車される方もお見えでした。まだ早朝ということで時間もたっぷりあり、立山黒部アルペンルートを巡る絶好のチャンスだったということに後から気付きましたが、まあこれはまた別の機会に訪れたいと思います。

そして特急「アルプス」は、終点の白馬駅に到着しました。乗車する前は約6時間20分という長時間乗車を楽しみにしていましたが、乗車してしまえばあっという間だったというのが正直な感想です。まだ3時間でも4時間でも乗車していたいところですが、そうもいかないので名残惜しさを感じつつ下車しました。

白馬駅では、停車中のE257系2000番台の車両を何枚か撮影しました。新宿駅では撮影できなかった非貫通型先頭車両も撮影することができました。

長時間の夜行運用を終えたE257系2000番台:白馬駅 2024/9/13

貫通型と非貫通型でやや印象が異なりますが、僕はどちらといえば非貫通型タイプの方がお気に入りです。新宿駅で撮影した際には、貫通型先頭車両の愛称表示のLEDがバグっていましたが、いつの間にか直っていました。臨時列車ということで「アルプス」の表示がなかったのはちょっと残念です。

栂池高原を訪問

白馬駅に到着したところで、今回の旅のメインである夜行列車の旅は終わってしまいましたが、せっかくの機会ですので、これから栂池高原に行ってみることにしました。白馬駅から栂池高原までは、アルピコ交通の路線バスが運行されており、また、南小谷駅や最寄りとなる白馬大池駅からも路線バスで栂池高原に行くことができます。さらに特急「アルプス」運行日には、白馬駅から栂池高原に直行する臨時バスも運行されています。僕も当初の計画では、この臨時バスを利用しようと思っていましたが、白馬駅で車両撮影をしたりしているうちに乗り遅れてしまったため、白馬大池駅まで鉄道で移動し、そこから路線バスに乗り換えて栂池高原を目指すことにしました。

白馬大池駅では数名の方が下車されましたが、その中のこれから登山をされるグループの方から声をかけていただき、栂池高原までタクシーに相乗りで行くことになりました。結果的には路線バスを待つことなく目的地まで移動できたため、ちょうどよかったです。

ゴンドラとロープウェイで自然園へ

栂池自然園には、ゴンドラとロープウェイを乗り継いで向かいます。まずは麓にあるVILLAGE TSUGAIKEのチケットカウンターで乗車券を購入します。

このVILLAGE TSUGAIKEには、展望デッキがありました。デッキを上がると遠くに山々を望む美しい景色が広がっています。山頂付近には雲がかかっていますが、澄んだ青空が気持ちがいいです。

デッキからの眺望を楽しんだ後、いよいよゴンドラに乗車します。まだまだ朝早い時間ですが、ゴンドラ乗り場には列ができていました。やはり登山を楽しむ方の朝は早いのですね。ちなみにゴンドラは6人乗りでしたが、他の乗客と相乗りになることはありませんでした。

このゴンドラには、白樺駅という途中駅がありますが、ほとんどの方は終着の栂の森駅まで乗車されます。乗車時間は思っていた以上に長く、20分くらいは乗車したと思います。このゴンドラの全長は4,120mで、実に高低差625.26mを一気に登ることができます。ゴンドラ内から見た景色はこんな感じです。

栂の森駅でゴンドラを下車し、次に乗車するロープウェイの栂大門駅まで少し歩きます。途中に熊除けの鈴があり、まさか熊が出没する可能性があったとは知らなかったのでびっくり😲しました。

栂大門駅からロープウェイに乗車します。ロープウェイ乗り場はゴンドラ以上に行列ができており、乗車するまでかなり待たされました。麓は青空が広がる気持ちいい天気だったのですが、この辺りは少し霞んで靄がかかったような状況でした。山の天気は油断できませんね。

ロープウェイはこんな感じです。どうやら20分間隔での運行が基本となっており、混み合う時間帯には増便されているようです。乗り場から山頂を眺めると、また青空が見えます。この後は自然園を散策する予定なので、何とか青空の下で楽しみたいものです。やっと順番が回ってきてロープウェイに乗車しました。乗車時間は5分くらいだったと思います。

無事に山頂の自然園駅に到着しました。麓からは思った以上に時間がかかりました。ちなみに自然園駅の標高は1,829mだそうです。結構な標高だなと思いきや、実際には富士山の半分程度です😅

ここから自然園の入口となるビジターセンターまでは坂道を登る必要がありますが、舗装された道なので特に支障はありません。

栂池自然園に入園

栂池自然園は、標高1,900mから2,000mに広がる日本でも有数の高層湿原で、数百万年以上の長い年月をかけてできた4つの湿原「ミズバショウ湿原」「ワタスゲ湿原」「浮島湿原」「展望湿原」と、数百種類にも及ぶ色彩豊かな花々や高山植物が咲く大自然の空間です。園内は一周約5.5kmの遊歩道と木道が整備され、最も奥に位置する「展望湿原」からは、日本三大雪渓の「白馬大雪渓」と「白馬三山」が間近に望め、雄大北アルプスの絶景を楽しむことができます。【パンフレットの紹介】

ちなみに僕はいつもの普段着のままで、特別な装備など全く持っていません。どの範囲まで散策できるか自分でもよく分かりませんが、無理のない範囲で楽しめればいいと思い出発します。まずはビジターセンターに立ち寄ります。

では、園内に入ります。早速、案内板の前でパシャリ📸

まずは「ミズバショウ湿原」の周辺ですが、残念ながらすでにシーズンは過ぎており、ミズバショウが群生する景色を眺めることはできません。歩きながら周囲の山々が草木の色付き具合を見ていると、どことなく秋🍁の訪れを感じます。さらに進んで「ワタスゲ湿原」の周辺を散策し、楠川を渡ったところまではよかったのですが、ここから先の「浮島湿原」に行くには、ゴツゴツした石が剥き出しになった坂道を登らなければならず、帰路のことを考えると無理をしてもいけないと思い、ここで引き返すことにしました。園内では思い付くままに風景や草花の写真を撮影しましたので、順不同で紹介します(解説はありませんので、悪しからずご了承ください。)

普段の生活では目にすることができないような景色や花々を楽しみながら、途中で休憩を取りつつ自然園を満喫することができました。僕としてはいい経験ができたのではないかと感じています。

TSUGA BASEで昼食

自然園の散策を終えた後、ビジターセンター内にあるライブラリーでしばしの休憩です。ここには無料のドリンクサービスがあり、書籍やパソコンを利用することもできます。あまり知られていないのか、利用者は少なめでした。

休憩後はロープウェイとゴンドラを乗り継いで、麓にあるVILLAGE TSUGAIKEに戻ります。往路ではロープウェイ乗り場が混雑して乗車まで時間がかかりましたが、復路はロープウェイ、ゴンドラとも混雑はなく順調に下山することができました。

ゴンドラを降りると、VILLAGE TSUGAIKEにあるTSUGA BASEというカフェで昼食をいただくことにしました。テラス席と足湯、スタンディングテーブルなどがあり、オープンスペースで食事することができるレストランです。色々な食事メニューがありますが、せっかくなのでこのお店の看板メニューである“栂バーガー”のセットを注文しました。

これが“栂バーガー”のセットです。なんでも10時間以上も煮込んで味を染み込ませたというプルドポークをメインにして、コールスローサラダ、トマトやオニオンなどの野菜をバンズに挟み込んだボリューミーなハンバーガー🍔です。一瞬、どうやって食べようかと戸惑いましたが、そのままかぶりつくことができる大きさではないため、ナイフとフォークを使って細かく切り分けながらいただきました。ちなみにバンズは、地元のパン屋さんがこのバーガー用に手作りされているものなんだそうです。もちろん美味しくいただきました。

白馬駅からリゾートビューふるさとに乗車

栂池高原の自然を十分に満喫した後、白馬駅に戻って帰路に着きます。往路は白馬大池駅まで鉄道に乗車し、そこから先はタクシーでしたが、復路はVILLAGE TSUGAIKE前から発着するバスに乗車します。グリーンシーズン期間中である現在、栂池高原のゴンドラ・ロープウェイを往復乗車する方が利用できるシャトルバスが運行されており、何と白馬駅まで無料で乗車することができます。ちょっとおトクな気分です。白馬駅到着後に記念にパシャリ📸

さて、復路の行程ですが、白馬からは大糸線で松本に行き、松本からは特急「しなの」に乗車して名古屋経由で帰ることにします。多客期には1日1往復に限り名古屋―白馬間を直通する特急「しなの」81・82号が運転され、今日もその運転日ですが、僕は久しぶりにHB-E300系の「リゾートビューふるさと」に乗車してみたかったので、あえて松本で乗り換える行程にしました。

リゾートビューふるさとの運用に就くHB‐E300系:白馬駅 2024/9/14

白馬駅の1番線に「リゾートビューふるさと」が入線してきました。HB‐E300系は「リゾートビューふるさと」以外にもJR東日本の「のってたのしい列車」として全国各地で様々な編成が活躍しており、最近では磐越西線の喜多方ー郡山間で運行される「あいづSATONO」に乗車したことが記憶に新しいところです。また、過去には「リゾートビューふるさと」や同編成で運行される「リゾートビュー姨捨」にも乗車したことがありますが、観光列車は何度乗っても楽しいものです。

白馬駅発車後、車内の様子を撮影してみました。ちなみに今回は2号車に乗車しましたが、通路側座席も含めてほぼ満席でした。僕が「えきねっと」でシートマップから座席を選んだ時点ではまだ空席が残っていましたので、直前に指定券を手配された方が多かったようです。ちなみに1号車の方には多くの空席がありました。アルクマちゃんも1号車に乗車しています。個人的にはアルクマちゃんの隣の席がよかったです。

HB‐E300系は普通(快速)列車として運行される車両ですが、車内設備は特急型車両と同等かそれ以上という“超”乗り得列車となっています。特に「リゾートビューふるさと」に充当されるHB‐E300系の座席はすべて回転リクライニングシートで、さらにシートピッチはまさかの1,200mmと特急型車両のグリーン席以上の広さです。両先頭車の運転席直後には展望ラウンジも設けられており、前方展望や後方展望を楽しむこともできます。

ちなみに今回は窓側D席を利用しました。大糸線内ではA席よりもD席の方が眺望がよいとされており、指定席の予約もD席から埋まっていくようです。

自然園での散策で体力を消費したせいか、一部区間では爆睡してしまいました。それくらい車内は快適だともいえます。久しぶりに乗車した「リゾートビューふるさと」でしたが、十分に満喫することができました。松本駅で下車したところでパシャリ📸

松本駅から特急しなのに乗車

今回の乗り鉄旅で最後に乗車するのは、383系の特急「しなの」です。乗車前には夕食としていただく駅弁を購入しておきました。橋上から松本駅のホームを眺めるとすでに夕暮れが始まっていました。

昨夜から乗車した特急「アルプス」の車内では十分に睡眠がとれておらず、下車後に栂池高原で結構な距離を歩いたため、松本駅到着時にはかなり疲れが蓄積した感じがします。歳はとりたくないですね…😰

今回乗車したのは「しなの」22号で6両編成でした。ちなみにこの日は、JR東海において車軸取付作業に不適切な取扱いがあったことを受けて、一部の「しなの」号が通常よりも減車されていました。僕が乗車した22号が減車の対象となっていたかどうかは分かりませんが、減車によって予定していた指定席を利用できなかった方々は大変お気の毒なことです。そんな理由もあってか、僕が利用した2号車もほぼ満席状態でした。

車内はこんな感じです。塩尻駅を過ぎたあたりで駅弁をいただくことにしました。信州と言えば、山賊焼のお弁当が気になるところですが、今回は美味しそうな豚肉🐷に惹かれて「米豚のめし」というお弁当を選びました。味噌󠄀漬けと塩だれの2種類の味付けを楽しむことができました。付け合わせのおかず豆も美味しかったです。ごちそうさまでした。

JR東海区間である中央西線に入った特急「しなの」は、木曽福島、中津川、多治見、千種と停車して終点の名古屋駅に到着しました。松本駅では車両を撮影する時間がなかったので、名古屋駅で1号車のパノラマグリーン車両を撮影しました。

特急しなので使用されている383系名古屋駅 2024/9/14

今回の乗り鉄旅は、東京ー新宿間では中央線快速に、新宿発の特急「アルプス」では中央東線全線に、そして帰路の特急「しなの」では中央西線全線に乗車することができ、まさに中央本線尽くしとなりました。天候にも恵まれたため、念のため用意した雨具を使うことなく旅を終えることができました。明日と明後日はゆっくり身体を休めて、体力の回復に努めようと思います。

乗車券類の紹介

最後に、今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類を一挙に紹介したいと思います。

まず乗車券は、数日前に連続乗車券として購入しておきました。別に片道乗車券でもよかったのですが、まあ一体の行程で使用するということで連続にしたまでです。ちなみにこの乗車券では、新宿駅で途中下車する際に自動改札機が使用できないとのことで、有人改札で下車印を押印してもらいました。白馬駅では特急「アルプス」を下車された多くの方が、僕と同じように持ち帰りを希望されており、駅員さんは慣れた手つきで絵柄入りの使用済みスタンプを押印されていました。

新幹線の自由席特急券と特急「アルプス」の特急券・グリーン券です。特急「アルプス」のグリーン券を確保するためには発売開始日の10時打ちが確実なのですが、今回は旅行日程の確定が遅くなってしまったため、窓口で10時打ちをお願いすることができませんでした。そうなれば、あとは自分でキャンセルを見つけて確保するしか方法がありませんので、こまめに「えきねっと」でキャンセルがないかどうかを確認し、8月下旬になってようやく確保することができました。新宿駅で発券する直前まで、1番から7番までの窓側座席に空きがでないか待ってみましたが、さすがにダメでした。

リゾートビューふるさと」の指定席券と、特急「しなの」の乗車に利用した指定席特急回数券です。最近はEXサービスの拡大などによって、回数券として使用できる企画乗車券はめっきり減ってしまいましたが、特急「しなの」で利用できる回数券は今でも健在です。職場近くの金券ショップでバラ売りされていたものを購入しました。

今回の乗り鉄旅の紹介は以上です。2回に分けて記事にしてもよかったのですが、1回にまとめてしまいました。そのため長い記事となってしまい、すいませんでした🙇 今度ともどうぞ、よろしくお願いいたします。