環境とアウトドアスポーツのススメ (original) (raw)
北九州市の山でマミチャジナイとアカハラを観察しました。ツグミ科の小鳥です。
マミチャジナイとアカハラは身体の色は似ていますが、目の上が白くなっているのがマミチャジナイです。どちらも渡り鳥です。
マミチャジナイは夏は中国の北東部やロシアで繁殖し、冬は東南アジアに越冬するようです。南へ越冬の途中に北九州市の山にいるようです。少数は西日本でも越冬するようです。
一方でアカハラは夏は日本で繁殖し、冬は中国南部やフィリピン北部などで越冬するようです。
マミチャジナイ
下の写真は以前観察したシロハラです。この鳥は日本で越冬するようです。
北九州市の地図です。
ビオトープは工業地帯の中にできた自然緩衝地帯ですが、海外から飛来した鳥や虫の休憩場所になっています。
高塔山と風師山は、タカの渡りの観測地で有名な場所です。
皿倉山は北九州国定公園の一部で海外から飛来した鳥や虫、植物が存在しています。
日本海とビオトープ、高塔山、皿倉山は南北を一直線につながっており、中国や朝鮮半島から来た鳥や虫が一時的に休息する場所になっているようです。
日本海を中心とした地図です。
朝鮮半島から広い日本海を渡るには島伝いに渡る必要があるために、福岡市や佐賀県、長崎県を含めた北九州地方一帯が鳥の渡りの休息地になっているようです。
日本海は島が少ないように見えます。長時間の渡りではどこを中継地にするかが重要と思われます。
東南アジアや西南諸島、日本、東アジアの地図です。
中国北東部やロシアから東南アジアに渡るには、北九州から南九州を経由して沖縄や奄美群島を含む南西諸島を陸伝いに通る必要があります。
地図を眺めながらのバードウォッチングは想像を膨らませます。
いろいろな鳥の渡りに関しての文献がありますが、実際に鳥を観察し推測することは面白いです。
タカだけでなく小さなツグミ科等の小鳥も東南アジアなどへ渡っていくのですから、想像するだけでも大変なことだと思います。
渡る途中は餌の確保やハヤブサなどの猛禽類の襲来、他の鳥との縄張り争うもあると思います。
頑張って渡ってほしいです。
ビオトープは比較的鳥を近くで観察できます。
セイタカシギが一羽いました。
東京湾や伊勢湾では留鳥として見かけるようですが、九州では渡り鳥になるようです。
脚が胴体に比べて長いので、なかなか写真に収まりません。
とにかく脚が長いので、水深の深いところまで餌取りをするようです。
一度干潟で観察したことがありますが近くで観察したのは初めてです。
あまり警戒していないようなので、じっくり観察しました。
セイタカシギは捕獲した餌が大きいのか、呑み込めないようです。
何度も元に戻していました。
〇オオバン
陸に上がったオオバンを初めて観察しました。
オオバンは鼻の頭が白く、バンは赤いです。
水に浮いた時よりも身体が大きいように感じました。
餌が足りているのか、かなり太っています。
〇トビ
トビも近くで観察すると目が大きく精悍な姿をしています。
ビオトープは工業地帯の埋め立て地にできた空間ですが、いろいろな鳥が飛んできます。
ビオトープでの観察は面白いです。
先日は北九州市の山へバードウォッチングに行きました。
実が付いた木にたくさんのメジロがいました。
一方で春や夏にメジロがいた場所には一羽もいませんでした。
メジロは留鳥ですが、環境や食料を調達する場所によって住む場所を代えているようです。人間も同じと思います。
冬のメジロは観察していませんが、一度確認したいと思います。
〇秋のメジロ
秋のメジロは木になった実を食べています。
〇春のメジロ
春のメジロは花が咲いた木で蜜を吸っています。
〇夏のメジロ
夏は暑いので砂防ダムのある小川で水浴びをしています。
今年の夏はメジロも特に暑かったのでしょう。
〇もみじ
秋になりました。タカオモミジが赤く色づいてきました。
今年もクロツラヘラサギやアオアシシギ、マガモ等の渡り鳥が地元の干潟に飛来しています。
そこで干潟の渡り鳥の観察を思いつき、自転車を輪行して電車で干潟の近くの駅に行きました。
折り畳み自転車を購入したことが影響していると思いますが、最近は自動車ではなく電車などの公共交通機関に自転車を携帯して移動することが多いです。
早速自転車を組み立てて干潟の周辺を走りました。
干潟にクロツラヘラサギがいました。
30羽以上飛来しており昨年よりは飛来している数が多くなっていました。
クロツラヘラサギは絶滅危惧種に指定されていますが、かなり個体数が増えてきたようです。
生活環境が改善してきたことやクロツラヘラサギの保護に取り組む団体や人の努力が大きいと思います。
脚に足環を付けたクロツラヘラサギがいました。足環はクロツラヘラサギの保護団体が個体がどこから移動しているのかを調査するために付けているようです。
この個体は、左脚にⅤ54、右脚に赤、白、緑の足環が付いており、韓国から来ているようです。昨年も飛来したようです。
ちなみに下の写真は昨年観察したクロツラヘラサギです。左脚の足環が赤、白、緑なので、同じ個体の可能性があります。
先日ブログで紹介した山階鳥類研究所に連絡して詳細を確認しているところです。
更に自転車を走らせるとアオアシシギがいました。寂しそうに一羽で行動していました。
〇 マガモ
まだ数が少ないですがマガモの集団もいました。
これから冬にかけて、干潟の渡り鳥の種類や数が増えてくると思います。
観察が楽しみです。
自転車の走行距離は約20kmでした。
先週の土曜日にジャパンバードフェスティバル2024と鳥展へ行きました。
1.ジャパンバードフェスティバル2024
前日東京で用事を済ませた後に、バードウォッチング用品の専門店に立ち寄るとジャパンバードフェスティバル2024のポスターを偶然見つけて、翌日の土曜日に行くことにしました。
ジャパンバードフェスティバルは千葉県の我孫子市の手賀沼周辺で毎年文化の日とその前日に開催されているようです。鳥関連のフェスティバルとしては日本最大で街を上げてフェスティバルを盛り上げていました。
下記の説明ポスターにあるように、鳥に関するあらゆるイベントが開催されており、大変面白かったです。
臨時バスも出ており、バスに乗った時からバードウォッチャの方とお話しができました。
興味のあることは話が弾みます。毎年開催を楽しみにしている方が多いようです。
日頃はバードウォッチングに関することをインタネットや本で情報を収集していますが
フェスティバルには各地からのバードウォッチングで有名な場所の公共団体や旅行業者、カメラや双眼鏡のメーカ、バードウォチングに関する出版社が参加しており、鳥やバードウォッチングに関するあらゆる情報を生で入手できました。
更には周辺に鳥の研究で有名な山階鳥類研究所と鳥の博物館があり、鳥に関する学習もすることができました。
大雨が降っていたので、手賀沼での鳥の観察が今一つできなかったのは残念でしたが、偶然知ったフェスティバルは私にとっては大変有意義な時間でした。
九州からは遠いですが、可能であれば来年も行きたいです。
バードフェスティバル2024のポスター
2.特別展鳥
午後からは、東京都の国立科学博物館で開催されている特別展鳥に行きました。
開催日は2024年11月2日から2025年2月24日までです。
こちらは入場料が2100円かかります。
こちらの催しはインタネットで事前に知りました。
さすが国立科学博物館です。剥製ですが、私が特に興味のある鳥の標本がほとんどありました。また、鳥の進化を科学的に説明していました。
特別展鳥のパンフレット
写真撮影も可能でした。
私は9,10月に九州で猛禽類の渡りを観察していますが、ハチクマ等の標本をまじかで見ることができ、大きさや特徴が分かりました。
ハチクマの標本
特に興味を持ったのがシマフクロウです。大きく存在感があります。北海道にいるようなので一度観察に行きたくなりました。
シマフクロウは隣のカラフトフクロウや写真には記載していませんがアオバズクに比べると大きいのが解りました。
シマフクロウの標本
3.総括
一日中鳥に関する情報収集ができ、バードウォッチャとしては有意義な時間を過ごすことができました。
今後どこに観察に行きたいか目標も見えてきました。
今回2つの催しに出向き、関東地方は東京に近くあらゆる情報が集まるので、地方の人間としてはうらやましくも感じました。
インタネットやリモート会議の時代ですが、実際に物を見て人の話を伺うことは大事ですね。
先日「今年のタカの渡りの感想」のブログを紹介しましたが、ハイタカを撮影できたので補足して紹介します。
紹介した響灘ビオトープに再度行きました。
響灘ビオトープではトンビ以外でタカを見たことがありませんでしたが、ハイタカを観察することができました。
天気が悪く高い所を飛んでいましたが、今年の秋では一番のハイタカを撮影できたと思います。
先日も説明しましたが、ハイタカは他のタカとは異なり、春に日本から韓国や中国に渡り、秋に日本に戻ってきます。このため他のタカとは異なる方向から飛んでくるので十分な観察ができていませんでした。
北九州市はいろいろな方向から渡り鳥が飛んできます。渡り鳥の中継地になっているようです。
タカなど渡り鳥には国境はありません。子孫を残し生活するために遠くへ飛んでいきます。
人間が造る国境(戦国時代などの国内も含めて)は、何千年の昔から様々な面で解決が難しい問題を抱えていると思います。
人間が宇宙に出ようとする時代です。地球全体がグローバル化してきており、地球環境も含めて地球全体でなにか良い方法を考える必要があると思います。
10月末になり、タカの渡りが終わりに近づいています。
9月初めから週に約2回ですが、北九州市内の山でタカの渡りを観察しました。
今年観察したタカは、ハチクマ、サシバ、ツミ、ノスリ、ハイタカです。
そこで2024年のタカの渡りの観察について個人的に総括しお話しします。
〇ハチクマ
タカの渡りの主目的はハチクマの観察ですが、昨年撮影したような真横を飛ぶハチクマは観察できませんでした。真横を飛ぶハチクマは目を観察できます。
今年はハチクマの渡りのピークと私の観察時間が合わなかったように思えます。また、高い所のハチクマしか観察できませんでした。
個人的な推測になりますが、雨の日が続いたので上昇気流が少なくハチクマが最初から高く飛んでいたように思えます。
〇サシバ
今までは逆光で黒くなったサシバや後ろから撮影したサシバしか撮影できていませんでした。
今回はサシバを正面から観察できて目を確認できました。
今年のタカの渡りの観察では、サシバの満足いく撮影ができました。
〇ツミ
ツミもサシバと同様に今までで一番確認できたと思います。
〇ノスリ
ノスリは昨年と同じような写真を撮影できました。
今後は、カメラのシャッタースピードやISOなどを更に調整して、写真をどのくらい鮮明に撮影できるかです。
羽や尾が欠損しているノスリを観察しました。ハチクマや他のタカも同じような状態の個体を確認しています。
ノスリは長年の生活で羽や尾が欠損したと思われますが、このような状態で数千kmを飛ぶようです。
無事に目的地についてほしいです。
〇ハイタカ
ハイタカは他のタカとは異なり秋に日本に戻ってきます。観察数は少ないですが確認できました。
ハイタカを観察するのであれば春の方が個人的にはよいように感じます。
〇アカハラダカ
9月12日に佐世保市の烏帽子岳でアカハラダカを観察しました。
少し観察時期が早かったようです。
個体の数が少なく大変高い所を飛ぶので観察が難しかったです。
今年はアカハラダカを初めて観察できたので目的は達成しましたが、来年はより鮮明なアカハラダカを観察したいと思います。
〇総括
私はアウトドアスポーツの一つとしてバードウォッチングを行っていますが、自然が相手なので思い通りに行かないこともあります。これがバードウォッチングの奥の深さであり面白さだと思います。特にタカの渡りの観察は面白いです。
現時点では鮮明な写真を撮影するのに試行錯誤している状態ですが、来年はもっと良い写真を撮影したいと考えています。
タカの観察は、空にスモッグやPM2.5などの大気汚染があると確認できません。また、タカがいろいろな国に滞留したり長距離を飛ぶには食糧が必要です。
人や生物が快適に生活するための環境保全が必要になります。 地球全体で環境を大切にすることが大事です。