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正弦波
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/20 07:42 UTC 版)
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正弦波(赤色)と余弦波(青色)の関数グラフ
正弦波(せいげんは、_sine wave_、_sinusoidal wave_)は、正弦関数として観測可能な周期的変化を示す波動のことである。その波形は正弦曲線(せいげんきょくせん、_sine curve_)もしくはシヌソイド (Sinusoid) と呼ばれ、数学、信号処理、電気工学およびその他の分野において重要な働きをする。
基本形・一般形
基本形
ばねによって吊り下げられた重りの振動は、平衡点まわりでは正弦波として近似できる。
固定位置 x = 0 {\displaystyle x=0}
音楽への応用
1950年代、正弦波音がオルガンの音に似ているということも好都合であり、電子音楽の黎明期に愛用された。この時流に沿う形で、フランスの作曲家アンリ・プッスールは「正弦波曲線が、楽曲の理想的な形式」と定義して話題となった[_要出典_]。この理論を杓子定規に応用した作品に、篠原眞の「タンダンス」がある。
また、1980年代には、正弦波に対し変調を掛けることによって波形を生成するFM音源方式の楽器が発売され、少ないパラメータから算出される多彩な波形によって、一時代を築いた。一部の製品では、正弦波を単体で扱う機能や、予め変換された波形を再生することを支援する機能も実装された。
工学への応用
- 電子工学では、増幅器やその他電子回路の電気的特性を測定するのに標準信号発生器等の発振器で生成した正弦波を用いることがある。
- 無線工学では、搬送波として正弦波を用い、それに振幅や位相の角度で変調をかけて、無線通信を行う。スーパーヘテロダイン方式のラジオ受信機(家電やオーディオ用として一般的に販売されているラジオでも一般的な方式)では、局部発振器で生成した正弦波と受信した信号とを混合器に入力して、中間周波数を得る。
脚注
- ^ 厳密には信号源または震動源からの距離が大きくなるにしたがって振幅_A_が小さくなる
参考文献
- 実吉純一『電気音響工学』(33版)コロナ社〈標準電気工学講座 第12〉、1993年。ISBN 4-339-00171-6。
- 辻井重男、鎌田一雄『ディジタル信号処理』(初版11刷)昭晃堂〈ディジタル信号処理シリーズ 第1巻〉、1996年。ISBN 4-7856-2006-4。
関連項目
- 波動方程式
- ヘルムホルツ方程式
- 調和級数
- 倍音列
- 擬似正弦波
- 交流
- 実効値
- FM音源
- 曲線
- 位相幾何学者の正弦曲線
- 東京メトロ丸ノ内線 - 線内で運用される車両の外装デザインに正弦波が使われており、同線のシンボルとなっている。