代用魚とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

この記事には複数の問題があります改善やノートページでの議論にご協力ください。出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2014年8月) 独自研究が含まれているおそれがあります。(2018年8月)出典検索?: "代用魚"ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL

代用魚(だいようぎょ)とは、古くから食用とされてきた魚介類の代用として利用されるようになった魚介類。代替魚(だいたいぎょ)とも呼ばれる。

概説

代用魚は高級魚への代用、大衆魚の資源枯渇への対策として使用されており、漁業資源の安定供給やコスト削減を目的として開発されてきた。従来の魚とが似ていても外見が異なるものが多く、それらは切り身や加工食品(惣菜、缶詰など)として売られることがほとんどである(シシャモなど例外も存在する)。主に外食産業学校給食での白身フライなど加工食品、回転寿司のネタなどに使われる。スーパーマーケットなど小売店では馴染みの無い名前の魚は消費者に敬遠されやすいため、販売されている代用魚は少ない。日本におけるシシャモのように代用魚の方が主流となった例もある。

代用魚が正しい表示のもとで売られることは違法ではないが、表示が分かりにくかったり偽装表示の問題がある。消費者受けを狙って従来魚に似た呼称が用いられ、消費者を欺く行為と非難された例もある。日本では分類や和名がムツとは異なる魚が「銀ムツ」と称されて問題となった(マジェランアイナメを参照)。

食品表示を偽って代用魚を用いた場合は「偽装魚」とも呼ばれる。代用魚は食用には問題ないとされるが、アブラソコムツのように消化不良を起こすために日本では食品衛生法で販売が禁止されている魚が韓国で偽装に用いられた例もある。

資源管理、環境破壊という点で代用魚が問題となる場合がある。マジェランアイナメのような他国で古くから利用されている魚種を日本が利用するようになると漁獲量が増えて資源を圧迫する。東南アジアにおけるエビ養殖森林破壊をもたらしている。また、ナイルパーチビクトリア湖外来魚として生態系破壊が問題となっている。

各国での利用と表示

日本

日本では従来国内で流通消費されてこなかった外国魚・深海魚などが代用魚として用いられている。

2000年代になると代用魚の食品表示が問題になった。

タラバガニ」の原材料偽装(2004年。実際はアブラガニ[1])、エビのメニュー偽装(2013年。「シバエビ」が実際はバナメイエビ[2])が日本で問題となった[3]。アブラガニは従来北海道ではタラバガニと明確に別の種類として扱われていたが、後に価格も上昇しタラバガニの代用として利用されるようになった[4]。バナメイエビは業界の慣例として「シバエビ」と呼ばれることがあり、価格差もあまりなかった[2]

2003年JAS法改訂で混同させる表示が禁じられた[5][6]

中国

中国では2018年にチベット高原で養殖されている魚が「淡水サーモン」として販売されていることがテレビで取り上げられたが、上海のニュースメディアである澎湃新聞がその正体がニジマスであることを突き止めた[7]。中国では淡水魚の食の安全性をめぐる懸念が高まっており、国内の電子商取引サイトはチベット高原の養殖業者にニジマスとしての表示を義務付けた[7]。これによりニジマスの養殖業者の売り上げが落ち込んだため、養殖業者らは窮余の策として「サケ」の定義を拡大解釈しニジマスも含めることに決めた[7]。ノルウェーのベルゲン大学でサケの研究を行っているシグード・ステファンソンからは両者は関係はあるが別種だと指摘されている[7]

なお日本の市場においては「ニジマス」を「サーモン」と呼称することはごく一般的な用法となっており、消費者庁においても認可されている。

代表的な代用魚

和名(別名) - 用途

開発魚の一覧

水産研究・教育機構開発調査センターでは、前進組織の海洋水産資源開発センターが開発してきた魚種・漁場を公開している。

以下に示すのがその一覧であるが、和名については括弧内にセンターの示す名称を示す。

スズキ目

マトウダイ目

アシロ目

カレイ目

タラ目

ツノザメ目

ネズミザメ目

開眼目

閉眼目

十脚目

オキアミ目

脚注

  1. ^ 「豚肉→牛肉」だけじゃない食品偽装のカラクリ アエラ 2007/08/17
  2. ^ a b (上)バナメイエビ→芝エビ 「偽装ではなく誤表示」は事実だった!? 産経WEST 2014.10.29 15:00更新
  3. ^ 北海道立総合研究機構 佐々木潤ランチタイムセミナー > 第45回 代用魚
  4. ^ 東京魚市場卸協同組合おさかな普及センター資料館 さかなの知識あれこれれ No.32 2006年
  5. ^ http://www.atsugicity-hp.jp/column/?p=97
  6. ^ http://blog.takarajima.tkj.jp/archives/1886497.html
  7. ^ a b c d “養殖ニジマスは「サケ」、中国業界団体が宣言 偽装疑惑受け”. AFP. AFPBB News. (2018年8月16日). https://www.afpbb.com/articles/-/3186188 2018年8月17日閲覧。

関連項目

外部リンク