8月納涼歌舞伎 ♪ 江戸の夏を歌舞伎座で味わう (original) (raw)

8月納涼歌舞伎のご案内です。

納涼歌舞伎は、初めて歌舞伎を観たい人にぜひおススメですよ。

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納涼歌舞伎とは

昔は、夏は暑いので大御所たちが避暑に行っちゃうので歌舞伎座では歌舞伎以外のショーなどをやっていました。

それを18世勘三郎三津五郎が中心になり、自分たちにやらせてくれと松竹に頼み込み、若手が引っ張る納涼歌舞伎が始まりました。観客も若い人達や歌舞伎に慣れていない方が来やすいように軽い演目、そして3部制にすることで料金も安く、時間も短時間にして来やすくなるよう設定しました。3部制と言えばコロナ禍のころがなつかしいですが、今は夏のほか12月に採用されることも多いです。

3階A席なら5500円、3階B席なら3500円とかなりリーズナブルですよ♪

今年の納涼歌舞伎も、1部、2部は世話物と舞踊劇がひとつずつ。3部は新作の通しで、古典はありません。

1部 11:00~

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ゆうれい貸屋11:00~12:20

山本周五郎作の軽い人情喜劇。どうしようもなくぐうたらな桶屋の弥六。女房もついに実家に帰ってしまいました。そこへ現れたのが。芸者の幽霊染次。働かない弥六は、怨みを晴らしたい人に幽霊染次を貸し出す「ゆうれい貸屋」を始めます。

とっても突拍子もない、楽しめる喜劇です。これは、巳之助の父三津五郎と、児太郎の父福助が以前演じて評判をとったもので、昔からのファンも楽しみにしているのではないでしょうか。もちろん現ファンにとっても楽しみ。ちょっと恰幅のよい幽霊となりそうですが、そこはご愛敬でお楽しみください。

原作はネットの「青空文庫」で読むことができます。

弥六 巳之助
染次 児太郎
弥六の女房お兼 新悟
家主平作 彌十郎

鵜の殿様 12:55~1:26

鵜飼が題材で、これも山川静雄が原案とのことで新しいですね。名古屋をどりで初演されたのが初演、歌舞伎では今年博多座の「二月花形歌舞伎」で上演されたのが初演でした。評判をとり、早くも歌舞伎座で再演となりました。演じるのは太郎冠者が幸四郎、大名が染五郎博多座の時と同じです。染五郎クンの鵜にされた大名の動きがすばらしいです。

今月の観劇レポはこちら

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2部

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梅雨小袖昔八丈 髪結新三(つゆこそでむかしはちじょう かみゆいしんざ)2:30~4:41

待ってました!世話物の傑作、黙阿弥の「髪結新三」です。髪結というのは今で言うなら美容師ですね。昔は、家々を回って髪を整える髪結という職業があったんですね。家々を回ることで、各家の事情がわかり、それをもとにゆすったり脅したりする小悪党が新三です。しかし、大悪党にはなれない悲しさで、最後には大家にやりこめられてしまいます。

このお話、元になった実話があるのですが、芝居よりずっとえぐいのでビックリします。

詳しくはこちら。

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艶紅曙接拙 紅翫(いろもみじつぎきのふつつか べにかん)

舞踊劇です。山開きでにぎわう浅草・富士浅間神社に集まる面々。そこに来たのは紅屋勘兵衛。江戸で評判の芸人です。様々な踊りを見せ、華やかににぎやかに、祭の場はもりあがっていきます。

夏の江戸情緒たっぷり、団扇、風鈴、朝顔売り、虫売り。江戸の夏ってこんな情緒あふれるものだったんですねえ。今は酷暑でエアコンをつけた部屋に閉じこもりで情緒もへったくれもないですね。

紅翫 橋之助
虫売りおすず 新悟
朝顔売り 福之助
大工 歌之助
角兵衛 勘太郎
町娘お高 染五郎
蝶々売り 虎之介
団扇売りお静 児太郎
庄屋銀兵衛 巳之助

若手が勢ぞろいします。

第3部 6:15~9:23

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▲チラシからしてこの世界観

狐花(きつねばな)

京極夏彦の書き下ろし小説「狐花」が初日直前に発売になるという話題の新作です。新作は古典と違って、ギリギリまでドタバタですから、あまり早く観に行かないことにしています。私は京極夏彦の小説を読んだこともないのでまったくわかりませんが、中禅寺秋彦というのは京極夏彦百鬼夜行シリーズの主人公。そのおじいさんの中禅寺洲齊の時代のお話という設定だそうです。京極夏彦ファンがたくさん歌舞伎座に訪れそうですね。

注目は、萩之介役の七之助、「身も凍るほど美しい顔の男」とのこと。ゾクゾクしますね!

中禅寺洲齊役は幸四郎。長いセリフが多いとのことで、真山青果ぽい? 世界観的には泉鏡花っぽいのかなと想像しています。

上演スケジュール

初日8月4日(日)→千穐楽8月25日(日)
休演日13日(火) 19日(月)21日3部は貸し切り

チケット金額、売り場

1等席16000円
2等席12000円
3階A席5500円
3階B席3500円
1階桟敷席17000円

幕見料金

ゆうれい貸家 2500円
鵜の殿様 1000円
髪結新三 2500円
紅翫 1000円
狐花 1幕目 2000円
狐花 2幕目 1500円

チケットは、歌舞伎座木挽町広場チケット売り場、または

チケットWeb松竹 にて購入できます。

幕見オンラインチケットはこちらから

https://www.e-tix.jp/shochiku_makumi/

歌舞伎座アクセス

東京メトロ日比谷線・都営浅草線銀座駅[3番出口]

東京メトロ銀座線・丸ノ内線日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分

◯ JR・東京メトロ 東京駅 タクシー10分

ではでは、今からでも涼しい歌舞伎座でどうぞお楽しみください♪