古都京都の文化財を味わう: 世界遺産登録30周年・比叡山延暦寺の2024年秋の特別企画 (original) (raw)

比叡山延暦寺天台宗の総本山。2024年に登録30周年を迎えた世界遺産古都京都の文化財」の構成資産の一つ。2024年の秋はこれを記念した特別企画が実施されます。歴史ある寺院と現代アートのコラボも楽しめる比叡山延暦寺の秋のイベントを紹介します。

比叡山延暦寺とは?

788年(延暦7年)に、天台宗の開祖・最澄伝教大師)によって開かれました。延暦寺は、京都と滋賀の県境にまたがる比叡山に位置し、広大な境内には多数の堂塔が点在しています。「比叡山」は「山全体が寺」とも言える特異な形を持ち、仏教における修行の中心地として長い歴史を有しています。

平安時代初期に最澄比叡山に一乗止観院を建立したことから始まりました。平安京を見守る比叡山での修行を通じて、天台宗の教えが広まることを願った最澄は、比叡山を修行の地と定めました。後に延暦寺として整備され、多くの高僧を輩出し、平安時代から中世にかけて日本仏教の中心的存在となりました。

比叡山はまた、日本における天台宗の他宗派への影響を通じて、多くの僧侶たちが修行を行い、禅宗や浄土宗など他の仏教流派の形成にも寄与しました。織田信長比叡山焼き討ち(1571年)により大きな被害を受けましたが、その後復興し、現在も宗教的な活動を続けています。

西塔釈迦堂 秘仏本尊釈迦如来像特別ご開帳・内陣特別公開

西塔の本堂にあたる釈迦堂。延暦寺に現存する建築中最古のもので、もとは三井寺園城寺の金堂でしたが、豊臣秀吉が1595年に西塔に移築したものです。

2024年の秋、釈迦堂の御本尊・釈迦如来像の特別開帳が行われます。

また普段は入ることができない内陣に特別通路が設置されて、拝観することができます。

プロジェクションマッピングや和ろうそくを用いて仏の世界を創りだしていて、比叡山最古のお堂と最新のデジタルアートとのコラボレーションを楽しめます。

開催期間:2024年9月14日(土)~ 12月8日(日)
時間:9:30~15:30
料金:800円

西塔釈迦堂 秘仏本尊釈迦如来像特別ご開帳・内陣特別公開のチケット

国宝殿 令和6年秋季特別展「比叡山平安京

国宝殿には延暦寺に伝来する数多くの仏像・仏画・書跡等の文化財が収蔵されています。平安京が遷都してから、都の鬼門を護る寺院として国家安寧を願ってきた延暦寺。朝廷との結びつきも強く、延暦寺平安京に関連する宝物も多くみられます。

2024年秋は世界遺産登録30周年記念企画として、延暦寺や関連寺院に伝わる貴重な文化財が一堂に介して公開されます。

開催期間:2024年10月5日(土)~ 12月1日(日)
【前期】10月5日(土)〜30日(水)
【後期】11月2日(土)〜12月1日(日)
10月31日~11月1日は展示替えのため、休館
時間:9:00~16:00(最終入場 15:30)

横川中堂特別内陣拝観

普段入ることのできない内陣を通り、横川中堂御本尊 聖観音菩薩立像をより近くで見ることができます。

開催期間:2024年10月26日(土)〜11月24日(日)
時間:10:00〜15:30