【ウォッカ】缶酎ハイ定番のベースアルコールと【スペースインベーダー】の関係 (original) (raw)

< チューハイとサワーって区別ないよね いいえ 緑茶ハイはあっても緑茶サワーはないです >

ん~。これね、あってもイイみたいですよ。ハイもサワーも。
結論めいたことを言っちゃいますと、区別ってナイ! みたいだからです。

居酒屋さんだとかでいえば、その店がチューハイだよっていえばチューハイですし、サワーですっていったら、それはサワーってことになるんだそうです。
ま、なんて呼んだってイイようなもんですけどね~。中身、一緒だったらね~。

一説によりますと関東ではサワーの方が通りが良くって、関西ではチューハイらしいんです。

なんか無理矢理、東西の区別を付けようってしてませんか、って気もしますけど、元々は日本全国、チューハイだったみたいなんですね。
ところが、1980年に東京、目黒の博水社が焼酎割り飲料「ハイサワー」を売り出して、じみちに1軒いっけん、地元の居酒屋を開拓していって広めた結果、関東圏ではサワー派が多くなった、ってなことなんでありますよ。

個人的にはお世話になったことのない「ハイサワー」なんですけど、その名前の由来は「吾輩が作ったサワー」から「輩サワー」で「ハイサワー」らしいです。ま、イイっしょ!

で、博水社の営業マンたちが一軒ずつ居酒屋を廻って、直接呑み助たちに「はい、サワー」って言いながら提供するっていう、なんとも昭和でじみちな営業方法で広めていったってことなんですね。
「はい、サワー」で「ハイサワー」です。酒吞みたちにウケたんでしょねえ。

♪割るならハイサワ~
っていうテレビコマーシャルも当たって、1980年代中盤ごろから居酒屋でも宅呑みでも、
♪割るならハイサワ~
ってなったっていうことで関東圏ではサワー。

ま、そういうことならそういうことで、はい、よろしいんじゃないでしょうか。

こういう説には、ホントいろいろありまして、それぞれ面白おかしく裏付けの説明があったりするんですが、居酒屋トークのネタとして、わいわいやれればそれでイイってなもんで、青筋立てて反論するような種類のもんでもないと思いますですけどね。

そもそもチューハイっていうのは「焼酎ハイボール」のことですよね。つまり「酎ハイ」

ハイボールっていうのはウイスキーの炭酸割りなわけで、ウイスキーの代わりに焼酎、っていう日本独自の酒なんですよね、チューハイって。

本家のハイボールにいろんなフレーバーがあるように、チューハイにもいろいろあって、コロナ直前には飲料メーカー各社が仕掛けていたレモンブームっていうのがありました。
チューハイレモン、レモンハイ、レモンサワー。

ここで面白いのは、レモンハイのハイは、ハイサワーのハイだっていう説があって、力説している人もいるんですけど、まあ、はいはい聞いておきますです。

よく行く居酒屋さんのマスターが、「ま、付き合いだからさ、一回は入れてみるけどね」って言って、レモンサワーをキャンペーンみたいにして勧めていたもんだったんですけど、コロナ禍が無ければもっと浸透していたんでしょうかね。

でもまあ、宅呑みになって、コンビニのアルコールコナーにたくさんの種類の缶チューハイがならんで、その中でもチューハイレモンが多かった気もします。
今でも多数派ですかね。レモン。

「チューハイガイド」っていうウェブページを見てみますと、2022年12月の缶チューハイランキング、ベストスリーは、

第3位「NIPPON PREMIUM 静岡県産 緑茶ハイ」

第2位「寶 丸おろし レモン」

第1位「キリン 氷結 無糖レモン7%」

っていうことで、レモンがワンツーですね。

「キリン 氷結 無糖レモン7%」は「甘くないレモンサワー」っていうことで、缶に表記されているベースアルコールは「スピリッツ(発泡性)」アルコール種としては「ウォッカ」だそうです。

「寶 丸おろし レモン」は「チューハイカクテル」
缶に表記されているベースアルコールは「リキュール(発泡性)」
アルコール種がハッキリとは確認できませんが、宝酒造の商品ですからね、おそらく甲類焼酎ベースの専用アルコールなんでしょうね。

「NIPPON PREMIUM 静岡県産 緑茶ハイ」は「チューハイ」
ベースアルコールは「スピリッツ」って書かれていますから、おそらく「ウォッカ」なんでしょうね。

スピリッツって言えば一般的には、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラの4つですもんね。チューハイ専用に蒸留しているウォッカなんでしょうけど。

このベストスリーだけで見てみますと、名乗りとしては、サワーが1つ、チューハイが2つです。

ベースアルコールは、焼酎が1つ、ウォッカが2つ。

だいぶ前から、ふううんって思っていたのは、このウォッカなんですよね。
缶チューハイって言ってんのに、焼酎じゃなくってウォッカなの?

気付いてました? これ、かなりのパーセンテージでウォッカなんですよね。最近はスピリッツっていう表記が多くなってきていますから、缶チューハイ専用のウォッカが工夫されて来ているのかもしれません。

まあね、アルコールの種類っていうのは酒税法によってかなりザックリと区分けされているだけですからね、スピリッツの細かい規定なんてないんでしょう。

甘い酒は苦手なんで、いわゆる缶チューハイはあんまり知りませんが、たいていウォッカなんだなあっていう認識です。
サワーとなると、もうほぼ100%がウォッカだと思います。
スピリッツ、イコール、ウォッカっていう理解ですけどね。

ジン、ラム、テキーラは、コスト的に合わないのかもなあって思います。知らんけど。

結果的に缶チューハイを選んでいてウォッカを呑んでいるってことになっているんですが、不思議にウォッカそのものをロックでとか、呑んだことないです。

他のスピリッツ、ジン、ラム、テキーラは、それぞれストレートだったりロックだったりでそのものを楽しむっていうのは、けっこうやっているんですけどウォッカはないです。
馴染みの薄い酒って感じです。でも実際は缶チューハイで呑んでいる。ウォッカ。。。

ウォッカっていって思い浮かべるのは、なんといってもロシアの初代大統領ボリス・エリツィン(1931~2007)でしょうかね。ソ連からロシアに変わってから最初の大統領。
ウォッカを愛飲していたことが知られていて、ほぼアルコール中毒だったとさえ言われています。

寒い国の強い酒、っていうのがウォッカのイメージ。
大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモなんかの穀物、あるいはサトウキビ、ブドウを原料として発酵、蒸留。
白樺の炭で濾過して造るのがウォッカ

白樺の炭だそうです。白樺っていうのもなんか寒い地方の樹っていうイメージがあります。根拠ないですけどね。

ウォッカにはその起源と、定義について「ウォッカ戦争」っていうのがあるそうです。

ポーランドとロシアが1977年以来、ずっと言い争っていたウォッカの起源。
1982年に国際調停裁判所の判定によって、ウォッカの起源はロシアっていうことに決まったそうです。
ま、ポーランド側が納得しているのかどうか、かなり疑問ですけどね。

国際調停裁判所とかって、かなり難しい運用だろうなあって思いますねえ。大きなお世話ですけど。

そもそも蒸留酒の起源って古代アラビアだっていう説から、西ヨーロッパ、アイルランドだとかいうのが有力なんでしょうから、ウォッカ起源裁判は、商品名としての売り上げ独占とか、そういう狙いの争いだったんでしょうね。

もう1つのウォッカの定義争いは、欧州連合内で議論が続けられたんだそうで、穀物を原料としたウォッカしかウォッカを名乗っちゃいけないっていう、ポーランドスウェーデン側と、サトウキビ、ブドウを原料としたウォッカだって立派なウォッカだっていう、イギリス、オランダ側。

2002年から2007年まで続いた議論は「原材料を明記すればウォッカと認める」ってことで落着したみたいです。

両方とも言い分の通らなかったポーランドウォッカファン、なんだよバーロー、って感じで荒れて酔っぱらっていないか心配ですね。

日本にウォッカが入って来たのがいつなのかはハッキリしていないみたいですが、日本国内でウォッカを初めて造ったのは、1953年、東京の「太東貿易」

太東」っていうのは「極東の猶太(ユダヤ)人」っていうことなんだそうで、読みは「タイトー
社長がミハエル・コーガン(1920~1984)っていうユダヤ系のウクライナ人だったからそういう名前になったんですね。

で、「太東貿易」のウォッカはさっぱり売れなかったらしくって、すぐに止め!

1956年にはガラッと変えて、純国産ジュークボックスを開発してアミューズメント業界で活躍し始めます。

1958年、フリッパーピンボールのリース。1964年、パチスロの原型となった遊戯機。

1965年、クレーンゲーム機、次々に開発していくんですね。
クレーンゲームって「太東貿易」だそうです。

1972年、社名を「株式会社タイトー」に変更します。

1977年「ブロックくずし」
そして1978年「スペースインベーダー」の大ヒットを飛ばすんですね。

そうなんです、あのゲーム会社のタイトーです。 TAITO。
今はスクウェア・エニックス・ホールディングス連結子会社ですね。

ミハエル・コーガンが亡くなったのは1984年ですから、絶頂期を我がものとして満足な一生だったでしょうねえ。
はい、またまた大きなお世話です。はい。

日本初のウォッカも造ればスペースインベーダーも創ったタイトーです。
みなさん、タイトーブランドの缶酎ハイが出てきてもビックリしないようにしませう!

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