「ß」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)
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ギリシャ文字のベータ「β」とは異なります。 |
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ẞß ẞß |
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ラテン文字 |
Aa Bb Cc Dd Ee Ff Gg Hh Ii Jj Kk Ll Mm Nn Oo Pp Qq Rr Ss Tt Uu Vv Ww Xx Yy Zz 太字で表した字は母音である。 |
1957 年ライプツィヒ出版のドゥーデン辞書の表紙。「ẞ」も含めて全て大文字となっている。
ßはエスツェット(eszett [ɛsˈt͡sɛt])またはシャーフェスエス(scharfes S:鋭いエス)と呼ばれ、ドイツ語の正書法でラテン文字(アルファベット)に加えて使われる文字である。元来は小文字だけであるが、2017年以降は正式に大文字も使われている。スイスではこの文字を使わず、代わりに「ss」と綴る。
概要
この文字は合字(リガチャ)のひとつである。スイスを除き、エスツェットはドイツ語の正書法において固有の機能を持つ文字であり、s の無声音 /s/ を表すために用いられる。
一般には ß は、同じく s の無声音 /s/ を表す ss とほぼ等価であり、ss を1文字で書いたものとされる。辞書では ss の位置に置かれる。また、英文タイプライターなどで ß が表示できないときも ss と代用表記することになっている。正書法で ß を用いるのは、次のような場合である。
- 長母音の後 - ドイツ語の正書法では、長母音の後には子音字を1つ、短母音の後には子音字を複数置くという原則がある。このため、長母音の後には ss を置くことができず、一方で単独の s は母音の前では有声の /z/ を表すため、ß を用いる。
- 語末 - 旧正書法では、語末の /s/ には、s と ß の2つの綴りがあり、単語によって書き分けられた。例えば同音異義語の das と daß がそうだった。1996年の新正書法では、短母音の後の ß は ss と綴るようになったので、前記の語は das と dass になった。
新正書法では ß が使えないときの置き換えには常に ss が用いられるよう規定された。旧正書法では sz もまた認められる置き換えであった。旧東ドイツ政府においても sz を認めようとする動きがあった。
語全体を大文字で書くときは SS と書くが、ß を大文字として使うか、Unicodeに登録されている ẞ(ßの大文字)を使うことも散見される。固有名詞などは混同を避けるため ß をそのまま用いる。例えば姓の Weiss と Weiß を大文字で書くときは、それぞれ WEISS, WEIß, WEIẞ になる。
2017年、ドイツ正書法協議会(Rat für deutsche Rechtschreibung)は、ついに大文字の ß(ẞ)をドイツ語の正書法に採用し、正書法をめぐる論争に終止符を打った[1]。「Straße」という言葉を全部大文字で書く場合、従来通り「STRASSE」と書いても、大文字を用いて「STRAẞE」と書いても、どちらも正しい。
この極めてドイツ的な合字の形を適切に決めるための議論が、今もなお続いていることは、新しいタイポグラフィーデザインに示されている。
起源
エスツェットのタイポグラフィには大別して3つあり、ſ(長いsと呼ばれ、f に似ているが、横棒が右に突き出さない)と普通のs の合字、ドイツ文字のſ(エス)とz(ツェット、ドイツ文字の z は筆記体の z と似ている。下記画像参照)の合字の、二系統がある。現在ラテン字母とともに使われる文字形は ſs の合字に由来する。また、「エスツェット」の名称は後者に由来する。
大文字
ドイツ語で「ß」で始まる単語はないので、基本的には大文字の必要はないが、ある題名を強調するので全部を大文字で書かなければいけないような場合もある。そのため19世紀後半に大文字「ẞ」の使用が提唱されるようになったものの、すぐに普及することはなく、もっぱら「SS」などで代用表記された。
ただし単語によっては「SS」で書くと、正しい単語を示せない可能性がある。例えば「MASSE」が「Masse(塊、群衆)」と書かれているのか、「Maße(大きさ、範囲)」と書かれているのかがどっちつかずとなってしまう。
このため長らく議論が続いていたが、21世紀初頭に再び大文字「ẞ」の使用を求める声が高まり、2008年に登場したUnicode 5.1では大文字「ẞ」が登録され、対応したコンピューターとフォントがあれば出力することができるようになった。
2016年にはドイツ語正書法審議会が大文字「ẞ」を正式に取り入れることを決め、2017年に新たな正書法が公布された[2]。代用表記である「SS」も引き続き利用することができるとされ、今日では「SS」と「ẞ」は等価でどちらの表記も正しいものとされる。
備考
ギリシャ文字のΒ(ベータ)の小文字「β」と似ているが、全く別の文字である。情報処理機器等の扱える文字に ß がない場合に便宜的に「β」で代用することがあるが、ドイツ語では「ss」で代用することが常に推奨される。
大文字はUnicodeに U+1E9E として収録されている。コードチャートのグリフは「ẞ」となっているが、フォントや環境によっては「SS」のようになることがある。
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
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ẞ | U+1E9E | - | ẞẞ | ß | U+00DF | 1-9-53 | ßßß |
脚注
- ^ Ha, Thu-Huong. “Germany has ended a century-long debate ove1r a missing letter in its alphabet” (English). 2017年8月9日閲覧。 “According to the council’s 2017 spelling manual: When writing the uppercase [of ß], write SS. It’s also possible to use the uppercase ẞ. Example: Straße — STRASSE — STRAẞE.”
- ^ Amtliches Regelwerk der deutschen Rechtschreibung aktualisiert - Rat für deutsche Rechtschreibung
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SS,ss,Ss,sS
SS
一般名詞
- サイズを表す記号のひとつ。S(small)より小さい。
- ガソリンスタンド(service station)
- シークレットサービス(secret service)
- シャッター速度(shutter speed)- カメラのシャッターを開いている時間。
科学・工学
- 社会科(social studies)
- 社会満足(social satisfaction)
- 偏差値(standard score)
- 剰余金計算書(surplus statement)
- 株主資本等変動計算書(Statements of Shareholders' Equity)
- ジスルフィド結合(-S-S-)
- スペクトラム拡散(spread spectrum)- 通信方式のひとつ
- 一般構造用圧延鋼材(steel structure)
- 浮遊物質(suspended solid)- 懸濁物質(suspended substance)とも。
- 蒸気船(steam ship)- 船名の前に艦船接頭辞SSをつける
- 変電所(substation)
- 風浪階級(sea state)- 海況を表す尺度の一つ。WMO 3700にて規定
- サラウンド・ステレオ(surround stereo)
- スピードスプレーヤー(speed sprayer)- 果樹園の農薬散布機
- シングルスピード(single speed) - 変速機が無い自転車
コンピュータ
- コンピュータソフトウエア製造工程における構造設計(system structure design)の略称。
- スクリーンショット(screen shot)- プログラムの実行画面を撮影したもの
- スクリーンセーバー(screen saver)- 画面の焼き付きを防止するソフトウェア
- シングルスター(single star)- FTTHにおけるネットワーク構成(ネットワークトポロジー)の一つ。「FTTH#専有型」を参照。
- スタック・セグメント(stack segment)- x86系CPUでのセグメント・レジスタの1つ。
- Shadowsocks
スポーツ
- 遊撃手(short stop)- 野球の内野ポジションのひとつ。
- スペシャルステージ(special stage)- ラリーなどでタイムの早さを競う競技及び区間。「ラリー#スペシャルステージラリー」を参照。
- スーパースポーツ(supersport)- 2輪モータースポーツのジャンルのひとつ
- ストロングセイフティ(strong safety)- アメリカンフットボールのポジションのひとつ
- S級S班 - 競輪選手の最高位の格付け。「競輪選手#S級S班の概要」を参照。
- スロープスタイル(slopestyle)- スノーボード、フリースタイルスキーの競技のひとつ。
軍事
- 地対地ミサイルを表すNATOコードネーム。「NATOコードネームの一覧 (ミサイル)#SS シリーズ」を参照。
- 潜水艦の艦種記号(submarine / submersible ship)。
- 防空監視所(surveillance station)- 航空自衛隊におけるレーダーサイトの呼称。
その他
- 音楽ゲームにおける評価の例
- 外伝/二次創作小説(side story, サイドストーリー)
- 短編小説(short story, ショートストーリー)/ ショートショート(short short)
- 舞台照明(stage side light)
- 聖霊(SPIRITUS SANCTUS)の略。ラテン語
- 聖人(イタリア語: Santissimo、Santissima)
固有名詞
企業・団体
- シャープ・スチュアート(Sharp Stewart)- イギリスに存在した機関車メーカー(1852年以降の社名)。
- エスエス製薬 - 日本の医薬品メーカー(1927年設立)。
- SSカーズ・リミテッド - イギリスに存在した自動車メーカー(1933年設立)。ジャガーの前身。
- 昭和シェル石油(Showa Shell)- 日本の石油元売り企業。ロイヤル・ダッチ・シェル・グループ(1942年設立)。
- システムソフト(Systemsoft Corp.)- 日本のコンピュータ関連企業(1979年設立)。
- スタッフサービス(STAFF SERVICE)- 人材派遣大手。リクルートの傘下(2002年設立)。
- 湘南シーレックス(Shonan Searex)- 横浜DeNAベイスターズのファームチームの旧名称。
- シーシェパード(Sea Shepherd)- 過激な捕鯨妨害活動を行う環境テロ団体。
- SS (バンド) - 1970年代後半に関西パンクシーンで活動した京都のパンク・ロック・バンド。
製品
- カワサキ・SS - 川崎重工業が1968年から1978年にかけて製造・販売したオートバイ。日本国内向けの商標。→ カワサキ・マッハを参照。
- カワサキ・ニンジャSS - 川崎重工業の子会社(インドネシアカワサキ)が、2012年から2015年にかけてインドネシア市場向けに製造・販売した水冷2サイクル単気筒エンジンを搭載したオートバイ(150cc)の商標。→ カワサキ・ニンジャ#単気筒エンジンを参照。
- セガサターン(Sega Saturn)- セガ・エンタープライゼスが1994年に発売した家庭用ゲーム機。
- ウォシュレットSS - 東陶機器(現TOTO)が1998年から1999年にかけて製造・販売した温水洗浄便座。
- SonicStage - ソニーが開発していた音楽管理・再生ソフトウェア。
- サッポロソフト - 札幌酒精工業の焼酎。
- スモールエス - 飛鳥新社発行のイラスト投稿雑誌。
地名
交通
- 車両整備協会
- 仙台市地下鉄(Sendai Subway)
- 下関総合車両所(Shimonoseki)- JR西日本の車両工場。
- 鉄道のサインシステムにおける、西武新宿線・拝島線(SeibuShinjuku)の路線記号。
- するがシャトル(Suruga Shuttle)の略称、及びそれに運用される編成の識別記号。
- 住友金属工業製のボルスタレス台車の形式に冠される記号。
- ATS-SS - JR四国で使用されるATSの型名。→ 自動列車停止装置#ATS-S改良形を参照。
- 湘南新宿ライン(Shonan-Shinjuku Line)の略
スポーツ
競馬
- スプリンターズステークス(Sprinters Stakes)
- サンデーサイレンス(Sunday Silence)
プロレス
- サマースラム(SummerSlam)- 米プロレス団体WWEの興行
- サバイバー・シリーズ(Survivor Series)- 米プロレス団体WWEの興行
軍事
作品・フィクション
テレビ・ラジオ
- SPORTS STADIUM - 中京テレビのテレビ番組。
- SUPER SURPRISE - 日本テレビのテレビ番組。
- 春佳・彩花のSSちゃんねる - 文化放送超!A&G+のラジオ番組。
- サウンドステッカー - TBSラジオにおけるジングルの呼称。
漫画・アニメ・ゲーム
- SS (漫画) - 東本昌平の漫画作品。
- スターソルジャー(Star Soldier)- ハドソンのシューティングゲーム。
- ポケットモンスター ソウルシルバー(Soul Silver)- 株式会社ポケモンのロールプレイングゲーム。
- 美少女戦士セーラームーンSuperS - 東映動画制作のアニメ作品。
- ふたりはプリキュア Splash Star - 東映アニメーションの女児向けアニメ。
- ロウきゅーぶ!SS - ライトノベル作品『ロウきゅーぶ!』のテレビアニメ第2期のタイトル。
- ソードストライクガンダム(Sword Strike)- 『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空のシステム。
- 漫画『国民クイズ』に登場する「賞罰施行委員会」の略称。
- 生活指導委員会 - ゲーム『蓬萊学園』に登場する委員会。作中「SS残党」のような形で使用される
ss
- スワジ語のISO 639-1言語コード
- ドイツ語のß(小文字)の代用表記(ss)。ẞ(大文字)の場合は、SSとする。
- .ss - 南スーダンの国別コードトップレベルドメイン。
- ソプラノ・サクソフォーン(soprano saxophone)の略記号。
- 英語で小便(piss)あるいは尻の穴(ass)を意味するスラング