CE-20とは - わかりやすく解説 Weblio辞書 (original) (raw)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/02 17:54 UTC 版)

CE-20

原開発国 インド
使用期間 2015年以降
設計者 インド宇宙研究機関
開発企業 LPSC
目的 上段エンジン
現況 開発中
液体燃料エンジン
推進薬 液体酸素 / 液体水素
サイクル ガス発生器サイクル
構成
燃焼室 1
ノズル比 100
性能
推力 (vac.) 200 kN
燃焼室圧力 6 MPa
Isp (vac.) 443 秒 (4.34 km/s)
寸法
乾燥重量 588 kg

CE-20インドが開発中の液体水素/液体酸素ロケットエンジンである[1]。CE-20エンジンはインド宇宙研究機関の傘下の液体燃料推進システムセンター(LPSC: Liquid Propulsion Systems Centre)で開発中である。GSLV Mk III の上段[2]に使用される予定である。インドにとって初のガス発生器サイクルによる液体水素/液体酸素ロケットエンジンである[3]

目次

概要

CE-20はインド初のガス発生器サイクルによる液体水素/液体酸素ロケットエンジンである[4]。エンジンは200kNの推力を発生するが通常は180 kNから 220 kNで調整できる。燃焼室は液体水素と液体酸素が6MPaの圧力で混合比は5.05で燃焼する。エンジンの推力重量比は34.7で比推力は真空中で444秒である。ISROは2015年4月28日にMahendragiriの試験施設で長秒時(635秒間)の燃焼試験に成功した。[5]

2015年7月16日にCE-20はMahendragiriのISRO推進施設で800秒間の長秒時燃焼試験に成功した。この燃焼時間は飛行中のエンジンの燃焼時間のおよそ25%以上に相当する。[6]

現状

2008年時点で補機レベルの試験は完了し2010年半ばに実際の状況に近い状態での試験を予定している。異なる種類のロケットを打ち上げる為の設備の準備は完了している[3][7]

仕様

エンジンの仕様はLPSCの発表に基づく[8]

関連項目

脚注

  1. ^ CE-20 Specifications
  2. ^ GSLV Mk IIIではコアステージのヴィカースエンジンは両側の固体燃料ロケットブースター(1段目)の燃焼後に空中で点火されるのでCE-20は事実上、3段目になる。
  3. ^ a bSpace Transportation”. GSLV - Mk III - Status of CE-20. Indian Space Research Organization (2009年7月15日). 2009年8月29日閲覧。
  4. ^ GSLV MkIII, the next milestone Frontline 7 February 2014
  5. ^ http://timesofindia.indiatimes.com/india/Isros-desi-cryogenic-engine-test-successful/articleshow/47090046.cms
  6. ^ http://isro.gov.in/update/20-jul-2015/indigenously-developed-high-thrust-cryogenic-rocket-engine-successfully-ground
  7. ^LPSC Handouts at Aer India-2009”. Specifications of CE-20. Liquid Propulsion Systems Centre (2009年3月13日). 2009年8月29日閲覧。
  8. ^LPSC Handouts at Aer India-2009”. Specifications of CE-20. Liquid Propulsion Systems Centre (2009年3月13日). 2009年8月29日閲覧。

外部リンク

・話・ ロケットエンジン
液体燃料 低温推進剤 液体水素/ 液体酸素 CE-7.5 - CE-20 - ES-702 - ES-1001 - HM7B - J-2 - LE-5 - LE-5A - LE-5B - LE-7 - LE-7A - LE-9 - RD-0120 - RD-0146 - RD-56M - RL-10 - RL-60 - RS-68 - SSME - YF-73 - YF-75 - YF-77 - ヴァルカン - ヴィンチ - HG-3 - BE-3 液体メタン/液体酸素 RS-18 - LE-8 - ラプター - BE-4 準低温推進剤 ケロシン/液体酸素 F-1 - H-1 - NK-33 - RD-0110 - RD-0124 - RD-107 - RD-108 - RD-117 - RD-118 - RD-120 - RD-170 - RD-171 - RD-180 - RD-191 - RD-58 - RD-8 - RS-27 - RS-27A - RZ2 - S1.5400A - XLR50 - YF-100 - ケストレル - マーリン ハイパー ゴリック 推進剤 ヒドラジン系/ 四酸化二窒素 11D49 - AJ-10 - L-2 - L-2.5 - LE-3 - LR-87 - LR-91 - RD-0210 - RD-0212 - RD-0233 - RD-0235 - RD-0236 - RD-0255 - RD-216 - RD-253 - RD-264 - RD-270 - RD-275 - RD-857 - RD-861K - RD-869 - S5.92 - S5.98M - YF-1 - YF-20 - YF-23 - YF-24 - YF-25 - YF-40 - エスタス - バイキング - ヴィカース ケロシン/過酸化水素 Gamma - Stentor 非対称ジメチルヒドラジン/ 硝酸 Bell 8000 - RD-216
固体燃料 ブースター EAP - GEM - PSOM - PSOM XL - SRB (RSRM) - SRB-A - アトラスV-SRB - キャスターIVA-XL 下段・中段ロケット S-138 - S-139 - S-7 - SR118 - SR119 - SR120 - キャスター120 - オライオン50 上段ロケット スター48 - SRM - オライオン38 - IUS
原子力推進 NERVA - RD-0410 - 11B97
小推力エンジン ハイパーゴリック推進剤 ドラコ - R-4D - BT-4 - BT-6 電気推進 DCアークジェット MR-508 ホールスラスタ PPS-1350 - SPT-100 イオンエンジン NSTAR - RIT-10 - UK-10 - UK-T6 - XIES - μ1 - μ10 - μ10HIsp - μ20
関連項目 宇宙機の推進方法 - 軌道投入用ロケットエンジンの比較 - ロケットエンジンの推進剤
エンジンサイクル 圧送式サイクル - ガス発生器サイクル - 二段燃焼サイクル - エキスパンダーサイクル